ルヴァン杯　中島が先制　西オウンゴール

　　横浜Ｆ・マリノスに敗れ１勝１分け１敗で２位


　４月５日午後７時、北海道コンサトーレ札幌は、アウエーのニッパツ三ッ沢球技場で横浜Ｆ・マリノスと対戦。西大伍が北海道コンサドーレ札幌のキャプテンマークを付けて登場した。札幌から出て１３年。しかし、何があったか「ＧＫとのやり取り」で、「まさかの、行き違い」。「オウンゴール」で１−２の敗退を招いてしまった。Ａグループではマリノスに次いで２位変わらず。

　期待の中島大嘉が前半６分に決めて、１０分にマリノスのマルコス・ジュニオールの得点で１−１になってからの出来事だった。何と惨めな試合だった。

　１９時０３分札幌のキックオフ。場内は６千２６９人の入場者。天候は晴れ、気温１７．２度、湿度４６パーセント。審判団は、岡部拓人主審（４１、福島県出身、元国際審判の経験を生かしＪ１通算２００試合を目指す）。副審は熊谷幸剛、梅田智起。第４の審判は酒井達矢（主審格）。

　両者の対戦成績はマリノスの１９勝５分け７敗で、カップ戦ではマリノスが２００１年に優勝。札幌は２０１９年準優勝。キャプテンマークは、マリノスはジュニオール、札幌は西大伍。

　スタメンは札幌が、ＧＫ大谷幸輝、ＤＦ馬場晴也、岡村大八、中村桐耶、ＷＢは田中宏武と岡田大和、ＭＦ西大伍、福森晃斗、ＭＦミラン・トゥチッチ、＊木戸柊摩、＊ＦＷ中島大嘉。控えはＧＫ松原修平、ＤＦ田中駿汰、＊西野奨太、ＭＦ浅野雄也、＊菅谷脩人、小野伸二、スパチョーク（＊印はＵ−２１以下）。

　マリノスは、ＧＫ飯倉大樹、ＤＦ木村卓斗、上島拓巳、角田涼太郎、小池裕太、＊ＭＦ藤田讓瑠チマ、＊山根陸、ＦＷ井上健太、マルコス・ジュニオール、吉尾海夏、ヤン・マテウス。控えはＧＫオビ・パウエル・オビンナ、ＤＦ永戸勝也、エドゥアルド、ＭＦ榊原彗悟、ＦＷ水沼宏太、村上悠緋、エウベル（＊印はＵ−２１以下）。

　試合は開始から５分に札幌がＣＫ獲得。福森がクロスを入れるが、ＤＦにクリアされる。６分、札幌・田中宏がボールをキープ、中央にスルーパス。敵陣中央で中島がドリブル。飛び出したＧＫ飯倉をかわして、左足で無人のゴールに流し込み先制点。ホームで失点したマリノスは、体制を組み直して反撃に入る。

　１０分、ＦＷヤン・マテウスが抜け出し中央のマルコス・ジュニオールにパス。エリア内の右からシュート。これが札幌ＤＦに当たってゴール。あっという間の１−１で同点。

　両軍の攻守の展開が早くなるが、札幌ゴール前のパス交換で、ＧＫ大谷が中央に下がったキャプテン西にパス。さらにバックパスのつもりでＧＫ大谷に送ったボールが、そのままゴールに転がり込んだ。痛恨のオウンゴールにより札幌は逆転弾を献上し１−２。

　ぼう然とした札幌。中島が引き締めにかかったが、２７分に走りまくる腕が相手を故意に押しのけたと「イエロー」カードが出された。

　１点ビハインドのままアディショナルタイム２分。後半の巻き返しにかける。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
　「苦しい局面でも攻撃のチャンスは前に出ていこう」、「チャンスはある。我慢して得点を狙っていこう」

■横浜Ｆ・マリノスのケヴィン・マスカット監督のコメントはチーム発表なし


　後半開始から札幌が選手交代。木戸ＯＵＴ田中駿汰ＩＮ。互いに後半戦に向け立て直し。札幌のベンチの動きが激しい。１７分両チームに選手交代。札幌は岡田ＯＵＴ浅野ＩＮ、西ＯＵＴスパチョークＩＮ。マリノス側も小池ＯＵＴ永戸ＩＮ。角田ＯＵＴエドゥアルドＩＮ。

　札幌が田中駿からの展開と福森−浅野ラインの仕掛けが見られるが、ものにならない。２６分、マリノスが再び選手交代。マリノスの木村ＯＵＴ榊原ＩＮ。ジュニオールＯＵＴ村上ＩＮ。

　ここから札幌の反撃が強くなる。福森からクロスが上がり、浅野のシュートはＧＫ飯倉キャッチする。さらに２８分、浅野の浮き球パスにトゥチッチが合わせるが枠外。さらにトゥチッチ、中島がＤＦラインをえぐるがブロックされる。

　３１分、マリノス井上ＯＵＴエウベルＩＮ。５人目の選手交代を終わらせる。がっちり守りを固めたようだ。

　札幌は交代３組が変わっただけ。カップ戦ではいつも伸二が入っているが「出番」は無い。

　アディショナルタイムは５分。マリノスはボール回しに入り、札幌は中島を最後まで「走らせる」が効果なし。結局、前半の勝負で「試合は決まった」。
　
　シュート数は、マ１１−１２札、ＣＫマ４−札６、ＦＫマ１８−１７札、ＰＫなし。
　
　２０２３明治安田生命Ｊ１リーグ第７節セレッソ大阪対北海道コンサドーレ札幌は、４月９日午後２時から大阪市のヨドコウ桜スタジアムで行われる。

　ルヴァン杯Ａグループ第４節北海道コンサドーレ札幌対サガン鳥栖戦は、４月１９日午後７時から札幌ドームで行われる。


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント（一部抜粋）
　「良いゲームが出来ました。札幌と横浜ＦＭの対戦はいつも面白いゲームになりますが、今回も特長を出し合いながら面白いゲームができました。敗れはしましたが、選手たちはあきらめずに戦ってくれました。勇気ある戦いを見せられましたし、試合を通してマンツーマンでプレスを掛けて、チャンスにつなげることを繰り返せたと思います。

　川崎Ｆに３−４で敗れた直近のリーグ戦も自分たちで相手にゴールを与えてしまいましたが、今日も自分たちのミスで得点を与えてしまいました。良いゲームをしながら結果がついてこない状況が続いていますが、内容自体は良いものを見せてくれました。このような戦いを続けながら自分たちが良い結果を得ることにトライしていかなければなりません」


■横浜Ｆ・マリノスのケヴィン・マスカット監督のコメント（一部抜粋）
　「率直に結果をうれしく思います。パフォーマンスも良いものを見せてくれました。ここ１０日間でいろいろなことが起きました。今朝も体調を崩した選手が何人か出ました。急きょシステムを変えなくてはいけなくなりましたが、対応してくれた選手たちを誇りに思います。選手たちも楽しんでくれたと思いますし、自分も外から見ていてすごく楽しかったです」