コンサドーレ札幌は、１１月７日に札幌ドームで１３位の徳島ヴォルティスと対戦。札幌は、前半アディショナルタイムにＭＦ宮澤が先制点を奪うと、後半にもＦＷ都倉が追加点。守ってはリーグ戦デビューのＤＦ永坂を中心に相手の攻撃をシャットアウト。２−０の完封で２連勝となった。

　試合は激しく攻守が入れ替わりながら、一進一退の攻防を見せる。札幌がサイドを起点に波状攻撃を仕掛ければ、徳島もセットプレーやミドルシュートで札幌ゴールに迫る。それでも互いの守備陣が踏ん張り、スコアが動くことなく時間が進む。

　するとスコアレスのまま前半終了かと思われたアディショナルタイム２分。最後の攻撃で札幌が先に試合を動かす。ＭＦ小野からくさびのパスを受けた都倉がワンタッチで絶妙な浮き球をゴール前へ入れる。そこにタイミング良く走り込んできたのは宮澤。ＧＫのタイミングを巧みにずらす、左足のアウトサイドでゴールに流し込んだ。

　後半、勢いに乗る札幌は最初の良い時間帯で追加点を奪う。後半５分、前線で激しくプレスをかけたＭＦ堀米がボールを奪い、ＭＦ荒野とのワンツーで一気にペナルティエリアに侵入。徳島ＧＫ長谷川を引きつけたところで中央へ冷静にパスを送ると、都倉がスライディングでゴール。リードを広げた。

　その後、終盤に向け徳島の猛攻もあったが、札幌は粘り強いディフェンスで対応し無失点。危なげない試合運びで勝ち点３を積み上げた。

　これで札幌は１３勝１５分け１２敗、勝ち点を５４に伸ばし、順位は９位に浮上。今節、プレーオフ圏を争うＶ・ファーレン長崎と東京ヴェルディが敗れたため、６位のジェフユナイテッド市原・千葉との勝ち点差は３差に縮まった。

　残りは２節。リーグ戦は最終コーナーを回り、最後の直線に入った。スピードに乗ったコンサド号の大まくりを期待したい。

　次節札幌は１１月１４日にアウエーのケーズデンキスタジアム水戸で１９位の水戸ホーリーホックと対戦する。

　（試合の写真はいずれも１１月７日、札幌ドーム、撮影・石井一弘）

　上写真／前半５分、ゴール正面の徳島ＭＦ濱田（１４番）のＦＫを壁を作って守る札幌の選手たち。左からＤＦ福森（２４番）、ＦＷ都倉（９番）、ＤＦ永坂（２９番）、キャプテン河合（４番）、ＦＷ荒野（２７番）、左奥ＧＫク・ソンユン、右、ＭＦ石井、徳島の選手も目隠しに座り込んでいる。ＤＦ藤原（４番）、広瀬（２２番）、福元（２番）

　上写真／前半５分、徳島ＭＦ濱田のＦＫは札幌の壁を越えてゴールに向かったが、札幌ＧＫク・ソンユン（２５番）がパンチングではじき飛ばす。素晴らしい跳躍力と高さが光る

　上写真／前半２３分、徳島ＤＦ藤原（４番）、冨田（右）と競り合ったが、ボールをとられ「しまった！」という表情の札幌ＭＦ小野（４４番）

　上写真／後半５分、札幌ＦＷ都倉（左）がＭＦ堀米のパスを徳島ＭＦ内田のマークをものともせず、すべり込むようにゴールに押し込み追加点を上げる

　上写真／後半５分、札幌ＦＷ都倉（９番）が７月１２日以来、４か月ぶりのゴールを決めてガッツポーズ。安堵の表情にも見える

　上写真／２−０で徳島を破り喜ぶ札幌のＧＫク・ソンユンやＤＦ永坂（２９番）らと対照的にしゃがみ込む徳島ＤＦ福元（２番）と顔を覆うＭＦ濱田（１４番）。左端札幌ＦＷナザリト（５０番）、２０番は途中出場したＭＦ上里

　上写真／この日のヒーローとなった先制点のＭＦ宮澤（１０番）がＭＶＰ賞、ＭＦ堀米がＭＩＰ賞に選ばれサポーターにあいさつ。左端追加点を上げたＦＷ都倉

　上写真／ホーム戦２連勝とあってスタンドのサポーターの声援と熱量も上がる

　上：左側写真／後半１４分、選手に大声で指示を出す札幌の四方田修平監督
　上：右側写真／前半２６分、選手に指示を出す徳島の小林伸二監督

※四方田監督の試合後のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ札幌公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

徳島ヴォルティス・小林伸二監督のコメント
　「試合の入りとしてはシンプルに前に出すこと、２トップとトップ下がフラットになるので持ち出しはうまくいったと思います。ただ、その先が詰まってしまったということ、ゲームの終わり方と、後半の入り方を失敗したということに尽きると思います。
　ちょっともったいない試合になってしまいました。ボールを回すことが出来てよかったですが、その先ができなかった。少し残念です。時間帯においては、ボールを回したり、シュートを打ったり、サイドを破ってクロスを上げるというところまでは行けそうでいけなかった。やはり攻めて終わらせることができなかったと思います。中３日で天皇杯があるので準備したいと思います。」