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J1第28節(9月23日)、アウエー名古屋に1−1で分ける

23・09・28
 得点合計49はベスト3 失点51は降格ラインだ
 
  責任は監督・コーチにありGKとDF「穴だらけ」

 
 名古屋グランパスのホーム「豊田スタジアム」が、秋分の日と連休と言うこともあり3万6千950人の近年まれにみる「観衆で燃え上がった」。

 グランパスの「ホーム最終戦」と、北海道コンサドーレ札幌からは直接対決には出場不可だが「札幌・中島大嘉」の移籍、札幌に移籍して3年目「青木亮太」の人気者を見たい「赤×赤黒応援団」で、埋まった。もっとうまい話が「名古屋がこのところ1勝1分け3敗。札幌も1勝2分け2敗とどん底」だが、札幌のスパチョークの3得点1アシスト(直近5試合で)などなど「ファンの期待が高まる―」。さらにミシャと一緒に浦和レッズから来た駒井善成のJ1通算200試合出場の記念試合でもあった。

 試合は9月23日16時05分キックオフ。気温26.7度、湿度44パーセントとしのぎやすい。審判団は、小屋幸栄主審(42、兵庫県出身、高校サッカーの主審上がりとして有名)。副審は淺田武士、阿部将茂。第4の審判は須谷雄三(主審格)、VARは先立圭吾(主審格)、AVAR武田光晴。

 名古屋のスタメンは、GKランゲラック、DF河面旺成、中谷進之介、藤井陽也、MF和泉竜司、内田宅哉、稲垣祥、森下龍矢、FW前田直輝、森島司、キャスパー・ユンカー。控えメンバーは、GK武田洋平、DF野上結貴、MF久保藤次郎、山田陸、倍井讓、FW永井謙佑、貴田遼河。

 札幌は、GK高木駿、DF田中駿汰、岡村大八、中村桐耶、WB(右)浅野雄也、(左)菅大輝、ボランチ駒井善成、宮澤裕樹、シャドーに小林祐希、スパチョーク、FW小柏剛。控えは、GK菅野孝憲、DF西野奨太、MF青木亮太、木戸柊摩、深井一希、FW大森真吾、ミラン・トゥチッチ。

 名古屋は直近のメンバーから野上と永井が外れ、森下、前田が入る。札幌は荒野とルーカス、馬場が外れて岡村、駒井、小林が入る。札幌MF駒井のJ1通算200試合出場は、分っていたが、名古屋GKラングラックもJ1通算200試合。めでたい話が重なって、観客席は(収容人数公称4万3千739人)が、満席に見えた。

 名古屋のキックオフで試合開始。キャプテンマークは名古屋は稲垣、札幌は宮澤が巻いていた。キックオフのボールは札幌の攻撃に移り、2分、DF中村からFW小柏に渡るが、名古屋DF河面に対応された。

 がっぷり四つに「渡り合った」格好。19分、名古屋FWユンカーを後ろから押し倒した札幌DF岡村にイエローカード。26分、またまた札幌MF宮澤にイエローカード。名古屋MF和泉を引っ張って進路妨害。さらに30分、菅にイエローカード。名古屋MF森下を後ろから押し倒した。札幌のファールが続いた。ちょっと気合の入りすぎ。

 右DF田中からの「キラーパスも」、出す相手が1か月前までの「金子」から浅野に代わったせいか、なかなか「見えない」。前半は、スパチョークの美技も見られず、アディショナルタイム1分。スコアレスで前半終了。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「自分たちでボールを動かしながら相手のすきを見てゴールに近づいていこう」、「後半の入り集中していこう」、「我慢してチャンスを決めていこう」

■名古屋グランパスの長谷川健太監督のコメントはチーム発表なし。


 後半は札幌がキックオフ。両軍ともハーフタイムの選手交代なし。1分、札幌が左の菅からの攻撃。パスを受けたトップの小柏が折り返し、小林が左足を振り抜くが、GKランゲラックに阻まれる。両軍ともハーフタイムの「作戦」が分り合えたのか「キラーパス」が見え出す。

 2分、札幌のCK。キッカーは浅野。左足でクロスを中央に上げ、こぼれ球をスパチョークが、中央に送るが味方には合わなかった。5分、今度は名古屋にチャンス。ハーフウェーラインあたりにいたトップのFWキャスパー・ユンカーにDF中谷がロングフィード。マークについていた札幌DF中村をトラップでかわし、そのままドリブル。ゴール前でGK高木の動きを見て、右足でゴールに流し込んだ。1−0で名古屋リード。後半の早い時間、札幌は注意をしなければならなかった。

 先手を取られた札幌は、中央の駒井がショートパスをゴール前の小林狙いで入れる。何度かカットされたが、スパチョーク・小柏・小林の3トップが、徐々にではあるが「マイボール」にする機会が増える。

 すると21分、左の菅からのパスをスパチョークが受け、小柏へ。小柏から菅が左足でシュート。はじき出されたボールは小林の前。押し込んで1−1の同点。VARの「オフサイド」のチェックがされたが、「ゴールイン」。

 24分、名古屋から選手交代。キャスパーOUT永井IN、前田OUT倍井IN。この後25分、小林にイエローカード。

 さあ、札幌の反撃だ。浅野が仕掛けてCK。30分、小林がキック、岡村のヘディングシュートは右ポストにはじかれる。31分、札幌は菅OUT青木IN。名古屋に7年間在籍した青木に地元ファンの声援も。33分、青木がFK。右CKを得る。小林が蹴るが得点にはならない。すぐあと小林を倒した名古屋FW森島にイエローカード。

 36分、FKを小林が蹴り、こぼれ球をスパチョークがシュートするが、名古屋GKランゲラックにキャッチされる。「もう一歩だコンサドーレ」。37分、名古屋2枚代え。内田宅OUT山田IN。森島OUT貴田IN。40分、青木のFK。GKランゲラックがパンチングでクリア。

 札幌2人目の交代。駒井OUT深井IN。45分、名古屋の交代は和泉OUT野上IN。名古屋は5組が交代した。札幌は2組。あれは、何だったのだろう。ミハイロ・ペトロビッチ監督が、小林に「声を掛けたシーン」。確か先行されたあたりだった。小林の「断固やるぞ」の笑顔。その後、小林は「ピッチに立ったままで、1得点をもぎ取った」。ぼ〜っと、考えている間に、アディショナルタイム3分は、49分まで伸びて終わった。両チーム勝ち点を分け合い1−1で試合終了。「Auf Wie der Sehen(ドイツ語で「さようなら」)」。
   
 シュート数は、名3−8札、CK名2−9札、FK名16−9札、PK無し。

 2023明治安田生命J1リーグ第29節北海道コンサドーレ札幌対柏レイソル戦は9月30日午後1時から札幌ドームで行われる。


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(一部抜粋)
 「今日のゲームは、両チームにとって非常に難しいゲームだったと思います。我々は前節、湘南に敗れて迎えた一戦でした。名古屋も直近の4試合1分3敗と勝てていない状況で、名古屋にとってはホームで何がなんでも勝ちたい試合だったと思います。そういった思惑がより難しくしたと思います。

 その中で立ち上がりから札幌がゲームをしっかりとコントロール出来ていたと思いますし、チャンスも多くクリエイト出来ていました。あれだけあれば得点に結びつけておかなければいけないと思いますが、全体として選手たちのプレーは及第点を与えられるものでした。チームとしての狙い、規律、攻守の切り替え、球際の強さ、今日はよく戦ってくれたと思います。やはりチャンスを得点にすることに関してはもっと改善していかないといけないと思います」


■名古屋グランパスの長谷川健太監督のコメント(一部抜粋)
 「リーグ戦最後の豊田だったので、勝って終わりにしたいと思いましたが、なかなか2点目というようなシーンが1回だけ、前田(直輝)のがありましたけど、チャンス的には多く作れなかったと思いますので、まだまだチームとしてのクオリティーを上げていかないといけないと思います。

 前半、今回は前田とキャスパー(ユンカー)の2トップでやりましたが、悪くはなかった。始めは悪くなかったんですけど、徐々に疲れが出て少しキャスパーの収まりが悪くなりがちだったので、後半に入ってリフレッシュして、ああいう形で個の力で1点を取ってくれたのは、非常に大きな先制点だったと思います。

 引き続きチームとして勝てるようにいろいろ考えていきたいと思っていますが、ルヴァンカップでいろいろ試した中で、1つ光明というか、今日前田をスタートから試すことが出来て、一定の結果は残せたと思いますので、引き続きブラッシュアップしていけるようにトレーニングをしていきたいと思います」

池田淳