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J1第27節(9月16日)、ホームで湘南に0−1で敗戦

23・09・20
 上写真/前列左から、MFスパチョーク(49番)、FW小柏、MF菅(4番)、浅野(18番)、ルーカス・フェルナンデス(7番)、荒野(27番)、後列左から、GK高木、DF田中、中村、MF馬場、DF宮澤。ほとんどの試合でCBに入っていたDF岡村に代わってキャプテン宮澤が先発で入り、GKは高木

  (写真は9月16日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


9月16日の札幌ドーム・コンサドーレ・サッカーデー

 J1第27節前座試合コンサドOB対釧路Uー15チーム

  元イタリア代表デルピエロ氏FKの美技披露

   札幌ドームは午後2時から夜9時過ぎまでサッカー漬け


 北海道新聞の9月17日付け。「Jリーグ30周年 クラブ数10から60に」の紙面を見て、「イケ・タイガース」が消し飛んだ。

 もちろんJ1リーグを戦っている北海道コンサドーレ札幌第27節と併せて、9月16日に行ったこと。まずは2002年W杯日韓大会の出場国元イタリア代表FWアレッサンドロ・デルピエロ氏(48)=21年前は27歳=が、コンサドの赤黒のユニホームを着て登場、ゴール前に「藁(わら)人形の防護者」と壁2人を立たせて「キック」。GKが触ったがゴールイン。さらにキックしたが、人形の広げた腕に阻まれたり、バーに当たったりでご愛敬。

 この自国開催のW杯を盛り上げるべく2001年発行の「北のサッカーアンビシャス」5月号で「2002年大会開幕まであと385日」と、前触れを書いた覚えがある。イタリアはエクアドル戦を札幌ドームで戦い、2−0で勝利した。

 さらに当時のコンサドーレも懐かしい。9月16日のOB戦で、1点目を挙げた吉原宏太氏を始め、播戸竜二氏、大森健作氏は試合の解説などなど懐かしい仲間。一番若いのは藤田征也氏(昨季現役引退)。2021年からOB会を設け、会長に後藤義一氏、副会長は砂川誠氏、同じく河合竜二氏。会員の中には、Jリーグチェアマンの野々村芳和氏、ブルーノ・クアドロス氏ら60人を超す。前座の釧路Uー15チームとの試合は6−0でOBチームが勝利。

 さて、本チャンの方は2023明治安田生命J1リーグ第27節北海道コンサドーレ札幌対湘南ベルマーレ。9月16日19時03分キックオフ。これまでの対戦成績は札幌の20勝14分け12敗。今季第13節アウエー戦では4−2で札幌が勝利している。この試合を率いるのは札幌のミハイロ・ペトロビッチ監督と湘南の山口智監督。第4の審判が混乱するほど「コーチングエリアをはみ出して鼓舞していた」(私見)。
   
 審判団はベテランの部類で対話とカードで、タフなジャッジをする今村義朗主審(46、愛知県出身、PK判定は少ないがイエローカード多い方)。副審は和角敏之、梅田智起。第4の審判は植松健太朗(主審格)、VAR榎本一慶(主審格)、AVAR武部陽介。

 札幌の布陣は、GK高木駿、DF田中駿汰、宮澤裕樹、中村桐耶、WB(右)ルーカス・フェルナンデス、(左)菅大輝、ボランチは荒野拓馬、馬場晴也、シャドーに浅野雄也、スパチョーク、FW小柏剛。サブは、GK菅野孝憲、DF福森晃斗、岡村大八、MF青木亮太、深井一希、小林祐希、FW大森真吾。

 湘南の布陣は、GK馬渡洋樹、DF石原広教、舘幸希、元札幌のキム・ミンテ、大野和成、杉岡大暉、MF小野瀬康介、奥野耕平、平岡大陽、FW鈴木章斗、大橋裕紀。控えはGK立川小太郎、DF大岩一貫、MF山田直輝、茨田陽生、福田翔生、池田昌生、FWタリク。

 湘南のキックオフで試合開始。札幌は開始早々荒野からの展開。右の浅野に出すがカットされる。7分、荒野からの前線への展開は、相手は見透かしていそうだ。9分過ぎのチャンスに湘南MF奥野が絡むが、札幌DF田中に足裏を向けたプレーでイエローカード。10分、札幌はCKを獲得する。キッカーは浅野。湘南がクリアし、タッチラインを割る。札幌はスローインからのパスを回し続け、MF馬場からスパチョークにスルーパス。湘南GK馬渡に防がれる。

 札幌は14分、再びCK。ルーカスがキックするが、湘南が防御。16分と22分には湘南がCK獲得。キッカーの杉岡はクロスを上げるが札幌が防ぐ。両軍ともCKのチャンスはつかむが点には結びつかない。やや、湘南が札幌陣内に入り込んでくる。

 36分、今度は札幌にチャンス。右サイドでFK。浅野の1本に期待がかかるが実らず。38分、相手選手に後ろからチャージした札幌DF中村にイエローカード。トップの小柏が右のルーカスに展開するがボールはラインアウト。

 42分、今度は湘南。奥野の縦パスを受けた大橋がエリア内に持ち込む。走り込んだMF平岡がマイナスのパスをダイレクトシュート。湘南先取点。アディショナルタイム2分。0−1で湘南リードで後半へ。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「最後の精度を上げていこう」、「落ち着いてボールを回そう」、「1点取れば流れは変わる。立ち上がりからより集中して入ろう」

■湘南ベルマーレの山口智監督のコメントはチーム発表なし
 

 後半に入り、札幌は互角に戦っているが、やや疲労気味。3分に札幌荒野が相手の足を踏みイエローカード。15分に湘南GK馬渡が負傷、立ち上がりプレー続行。

 17分札幌の選手交代。荒野OUT深井IN。続いて菅OUT青木IN。青木が水を得たカエルのよう。今度は湘南の交代。28分平岡OUTタリクIN。32分、札幌の浅野OUT大森IN。さらに39分、中村OUT岡村IN。これで4人目。

 今度は湘南、42分小野瀬OUT栃田IN。大橋OUT福田IN。アディショナルタイムは7分。51分に鈴木章OUT山田IN、石原OUT大岩IN。5交代完了。最後に言いたい。「DFセンター宮澤が倒れそう」。主審は時計を見て7分は過ぎた。0−1で試合終了。札幌のベンチには背番号5福森が残っていた。残念。さらに駒井善成の出場停止が響いた。

 シュート数は、札17−7湘、CK札9−4湘、FK札10−湘15。PKなし。

 2023明治安田生命J1リーグ第28節名古屋グランパス対北海道コンサドーレ札幌戦は9月23日午後4時から、名古屋市の豊田スタジアムで行われる。


 上:上段写真/前半2分、CBで先発した札幌DF宮澤(10番)が早々に湘南MF平岡に倒される、手前奥野(15番)、宮澤は90分間奮闘したが勝利には結びつかなかった

 上:下段写真/前半3分、札幌DF中村は湘南DF大野のタックルに飛ばされるが、ボールは前方のMFルーカス・フェルナンデスにつながり最初のチャンスとなった、左湘南MF平岡(13番)、右後方小野瀬(88番)


 上:上段写真/前半12分、札幌MFスパチョーク(左)が元札幌の湘南DFキム・ミンテをかわしてシュートをするがGKにキャッチされ、3戦連続ゴールとはならなかった、右端DF石原(3番)

 上:下段写真/前半12分、札幌MFスパチョークはシュートをGKにキャッチされ悔しがる、右奥荒野、左湘南MF平岡(13番)


 上:上段写真/前半20分、湘南FW鈴木(右)からのパスを受けMF平岡(13番)がシュートしたが札幌GK高木(左端)が足でセーブ、平岡の後方札幌DF田中

 上:中段写真/前半20分、札幌GK高木(51番)が足で防いで高く上がったボールをMF馬場(3番)が更にクリアして危機を脱する、馬場の後方DF宮澤、高木の右DF田中、中央手前湘南FW鈴木(29番)、その後ろMF平岡

 上:下段写真/前半23分、湘南左CKからの攻撃、中央左FW鈴木がジャンプするが触れず、右から4人目の札幌MF馬場がクリアする。馬場の右へMF浅野、GK高木、左へDF宮澤、鈴木の右MFルーカス・フェルナンデス(7番)、ゴール裏のサポーターが懸命の応援で後押し


 上:上段写真/後半8分、札幌FW小柏(手前左から2人目)がシュートするが、元札幌の湘南DFキム・ミンテ(47番)にクリアされる、右へMF平岡(13番)、MF小野瀬(88番)、DF舘

 上:下段写真/後半14分、札幌右FKから湘南DF陣のミスをついてMF浅野(後方)がシュート、ボールは湘南GK馬渡(手前)にわずかに当たって、ゴール左に外れる


 上:上段写真/後半22分、札幌FW小柏がシュートするがポストに当たってゴールならず、左湘南DF舘(4番)

 上:下段写真/後半41分、札幌左サイドからのDF宮澤のクロスに、途中出場のFW大森(中央右)がジャンプするが触れずボールが流れる、中央左湘南DF大野(8番)、右端DFキム・ミンテ


 上:上段写真/後半43分、札幌MFルーカス・フェルナンデスの右からのクロスをFW大森(右から2人目)とMFスパチョークが受ける、パス交換の後大森がシュートするがGKにキャッチされる、手前湘南DF舘、右端杉岡、左奥途中出場していたFWタリク(11番)

 上:下段写真/後半43分、札幌FW大森がシュートをGKにキャッチされ悔しがる、右湘南DFキム・ミンテ


 上:上段写真/最下位の湘南に0−1と敗れガックリの札幌FW小柏(左端)、右へDF田中(2番)、途中出場していたFW大森とDF岡村(50番)、右で抱き合って喜ぶ共に途中出場していたMF茨田(右)とFWタリク

 上:下段写真/湘南にホームで敗れ、負けを一人で背負っているがごとく肩を落とす札幌FW小柏(19番)、他の選手左からDF田中、MFスパチョーク、ルーカス・フェルナンデス、GK高木(51番)、FW大森、MF深井


 上:上段写真/試合終了後、足がつって立ち上がれない湘南GK馬渡の足をのばすMF茨田(手前)とDF大岩、のばしながら大岩は笑顔、GKの足がつるほど札幌が攻めたとも言えるのではないか

 上:下段写真/降格争いを演じる湘南の遠来のサポーターが、あいさつする選手たちを迎えて歓喜


 上:左側写真/後半追加タイム5分、最後まで選手を鼓舞する札幌のペトロビッチ監督

 上:右側写真/前半25分、湘南の山口智監督が何か複雑なサイン?を出しました。さて、何なのでしょう


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「今日のような試合のあとでは、どのようなコメントをすればよいでしょうか。

 立ち上がりから選手はアグレッシブに試合に入ってくれたと思いますし、狙いとする戦いは果たしてくれた。球際でも競り勝っていた。運動量、コンビネーションなど、よく戦ってくれたと思う。シュートもたくさんあり、決定機もあった。不運なことにボールがゴールに嫌われた。そういう試合でした。ただし、選手たちは最後まであきらめずに戦ってくれました。狙いとする部分は出せていた。内容に関しては、良いゲームをしたと評価したい。ただ、結果だけが伴わなかった。そういう試合でした」


■湘南ベルマーレの山口智監督のコメント
 「ピンチもたくさんあり、『さすが札幌さんだな』と感じるところはたくさんありました。ただ、そういうものも想定し、粘り強さだったり、守備のところで準備をしてきて、それを選手がよくやってくれたと思います。運に助けられたところもあったと思うのですが、90分を通して徹底してやれたことが勝ちにつながったと思っています。得点のところも前への推進力を意識してゲームに入り、それを選手が理解してくれて、最後は落ち着きとクオリティーのところでもぎ取ってくれましたし、本当に良いゴールでした。全員がやることを理解してまっとうしてくれた結果だと思っています」

池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影