準々決勝第１戦は札幌３−２で先勝

　　第２戦は引き分け以上でベスト４


　９月１０日１８時０３分、ルヴァン杯準々決勝２戦目。関東地方の天気は晴れ。気温２７．７度、湿度は７５パーセントのニッパツ三ッ沢球技場には１万４２３人の観衆が詰めかけた。札幌の赤黒応援団も、ブルーの敵陣では「目立つ」。

　審判団は、飯田淳平主審（４２、神奈川県出身）。副審は唐紙学志と田中利幸。第４の審判は野堀桂佑、ＶＡＲは池内明彦（主審格）、ＡＶＡＲ浜本祐介。
　
　マリノスのスタメンはＧＫ一森純、ＤＦ村上悠緋、エドゥアルド、永戸勝也、ＭＦ喜田拓也、山根陸、ナム・テヒ、吉尾海夏、ＦＷ水沼宏太、元札幌のアンデルソン・ロペス、エウベル。控えはＧＫ飯倉大樹、ＤＦ加藤聖、ＭＦ榊原慧悟、渡辺皓太、ＦＷ植中朝日、宮市亮、西村拓真。

　札幌の方はＧＫ高木駿、ＤＦ田中駿汰、岡村大八、福森晃斗、ＷＢ（右）浅野雄也、菅大輝（左）、ボランチ荒野拓馬、宮澤裕樹、ＭＦ駒井善成、木戸柊摩、ＦＷ小柏剛。控えはＧＫ松原修平、ＤＦ馬場晴也、中村桐耶、ＭＦ青木亮太、深井一希、ＦＷ大森慎吾、キム・ゴンヒ。
　
　両者の過去対戦成績はマリノスが２０勝５分け９敗と大きく勝ち越している。

　前半のキックオフは札幌。ホームのマリノスは第１戦を落としている為、最初からハイペースで襲い掛かる。３分にはマリノスＧＫ一森のゴールキックからゴールに向かい、最後はＭＦ吉尾のパスを受けたＦＷ水沼がペナルティエリア内からシュート。先制ゴールか、と思われたが直後にＶＡＲ判定。ＶＡＲオンリーレビューの結果、吉尾から水沼のパスがオフサイドとなりノーゴール。札幌は胸を撫でおろす。

　序盤から危うい場面があった札幌は８分にアクシデント。ＭＦ木戸がプレー続行不可でＤＦ馬場が急遽投入され、「何か嫌な予感」。札幌は２０分頃から立て直しの気配。ＤＦ福森のＣＫやＦＫで相手ゴールをうかがう（２６分飲水タイム）。

　すると３２分、マリノスが試合を動かす。ペナルティエリア手前の中央付近で水沼と吉尾がパス交換で進入。水沼はリターンパスを抑えてシュートすると右ポストに当たってゴール。ホームチームが先制に成功する。

　３７分、マリノスＤＦ永戸にイエローカード。追いつきたい札幌は、ＭＦ駒井のドリブルやＭＦ菅のシュートで攻め込むも決定機まではならない。

　前半終了間際の４５分、駒井にイエローカード。アディショナルタイムは４分。またも札幌ピンチ。４７分に、マリノスＤＦ村上からのパスを受けたアンデルソン・ロペスがシュートしネットを揺らす。しかし、ここでもＶＡＲ判定。村上の手がトラップした際にボールに触れており、ハンドの判定でノーゴール。札幌１点ビハインドで後半へ。

　後半スタートから札幌は選手交代。福森ＯＵＴ中村ＩＮ、荒野ＯＵＴ大森ＩＮ。マリノスボールで開始すると、勢いはホームのまま。３分、マリノスＤＦ永戸から水沼につながり、ゴール前にボールを入れる。これをＡロペスが合わせて２−０。

　トータルスコアで逆転を許した札幌は気落ちしたのか直後の５分に試合を決定づけられる。右サイドからＭＦナム・テヒがドリブル突破。ペナルティエリア手前の中央に進み左足シュート。これがクロスバーに当たってゴールイン。

　１２分、マリノスＭＦ吉尾がけがで西村と交代。流れを変えたい札幌は１４分、右サイドからのＦＫを浅野が左足でクロスを上げる。ペナルティエリア中央に入ったボールに小柏が飛び込んで頭で合わせネットを揺らす。しかしオフサイドの判定（ＶＡＲチェックも入ったが判定変わらず）。

　２２分、両チームとも一気に選手交代。マリノスはエウベルＯＵＴ宮市ＩＮ、ナム・テヒＯＵＴ渡辺ＩＮ、ＡロペスＯＵＴ植中ＩＮ。札幌は岡村ＯＵＴ深井ＩＮ、菅ＯＵＴ１１青木ＩＮ。マリノスは逃げ切りに入り、札幌は「まず１点返したい」（２５分飲水タイム）。

　札幌は焦りも出たか、３１分にＭＦ宮澤、３５分にＤＦ中村にイエローカード。３５分、マリノスは永戸ＯＵＴ加藤ＩＮで盤石の態勢を整える。

　３７分、札幌にチャンス到来。ＤＦ田中がペナルティエリアに進入すると、マリノスのＤＦエドゥアルドに倒されＰＫ獲得。３９分、ＦＷ大森が右足でゴール左に蹴るが、ＧＫ一森がキャッチ。最大の得点機を逃す。

　終盤に入り、札幌がボールを動かしながら押し込む展開に。アディショナルタイムは８分あったが、最後までゴールは遠くそのまま０−３で敗戦。１勝１敗となったがトータルスコア３−５でマリノスに軍配。札幌はベスト８で散った。

　シュート数は、マ１０−１５札、ＣＫマ２−７札、ＦＫマ１８−１５札、ＰＫ札１＝決めれず。
　
　２０２３明治安田生命Ｊ１リーグ第２７節北海道コンサドーレ札幌対湘南ベルマーレ戦は９月１６日午後７時から札幌ドームで行われる。