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J1第26節(9月2日)、ホームでG大阪に4−0で快勝

23・09・05
 上写真/前列左からMFスパチョーク、菅、FW小柏、MFルーカス・フェルナンデス、駒井(14番)、荒野(27番)、後列左からGK高木(51番)、DF田中(2番)、福森、MF馬場、宮澤。GK高木がホームデビュー、小柏が負傷から復帰、CBに定着していた岡村が前節の一発退場で出場停止、キャプテン宮澤が本来の位置で復帰、先発するなどメンバーチェンジして臨んだ

(写真は9月2日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 ミシャ「やっと羊蹄山の頂上」に立てたね

  蝦夷富士は北海道一の美しい山 4−0だ


 北海道コンサドーレ札幌が金星をつかんだ。「まだかい・まだかい」と、言っている間に「9試合勝ち無し」。こんな話を思い出した。今から30年程前、北海道の屋根、旭岳に「女性詩人・俵万智さん」を案内して「旭岳直登」を試みた。北海道山岳会の案内だった。  

 北海道新聞社内に「道岳連」の事務局があり、私も参加した。川越キャップが「案内役」。下からは、円錐形の登りやすい山に見える。でも、山中に入ると「頂上なんかは見えない」。「まだですか、まだですか」を繰り返す「俵万智さん」を思い出した。

 サッカーのコンサドーレ。ミハイロ・ペトロビッチ監督になって6年目。いつか「光が差す」と、思い出したのが、読売新聞の「歌壇・俳壇」。俵万智選の5・7・5・7・7が「評」と共に掲載されていた。「優しく慰めている、俵万智評」、そうか?あんなふうに「慰めてやりたい」。羊蹄山の麓に「3年」。夜明け前の「ニセコ」も体験した。ところで「何で4点も入ったんだろうね」。

 試合は9月2日。北海道コンサドーレ札幌は、ガンバ大阪と午後1時03分から札幌ドームで、今季J1リーグ26戦目。13位に留まって「9試合0勝4分け5敗」で勝ち星なし。

 まず審判団から巡って行くと、上田益也主審(40、愛知県出身)、副審は八木あかね、穴井千雅。第4の審判は清野裕介。VAR吉田哲朗(主審格)、AVAR松本大(主審格)。

 札幌ドームの入場者数は1万3千219人。屋内は気温18.1度、湿度51パーセントアウエー席は約4百人。

 札幌のスタメンは、GK高木駿、DF田中駿汰、宮澤裕樹、福森晃斗、WB(右)ルーカス・フェルナンデス、(左)菅大輝、MF馬場晴也、荒野拓馬、シャドーに駒井善成、スパチョーク、TOP小柏剛。サブは、GK大谷幸輝、DF中村桐耶、MF浅野雄也、深井一希、小林祐希、FWキム・ゴンヒ、大森真吾。

 G大阪のスタメンは、GK東口順昭、DF福岡将太、高尾瑠、クォン・ギョンウォン、黒川圭介、MF食野亮太郎、ネタ・ラヴィ、ダワン、山本悠樹、ファン・アラーノ、FWイッサム・ジェバリ。サブは、GK石川慧、DF佐藤瑶大、中野伸哉、MF倉田秋、福田湧矢、FW山見大登、元札幌の鈴木武蔵。

 前半G大阪のキックオフで始まった。札幌は3−4−2−1のフォーメーション。直近スタメンから出場停止の岡村大八、浅野が外れ宮澤、小柏が入る。一方のガンバは、4−1−2−3のフォーメーションで、佐藤が外れ、クォンが入る。対戦成績はガンバの16勝7分け9敗で負け越し。

 先制点は13分、札幌が小柏の突進を見て浮き球を送り、走り込んだスパチョークにパス、スパチョークは右足を振り抜きゲット。ホーム札幌の先制で幸先の良いスタート。場内はアウエー側に攻めるが、宮澤、福森のDFを久しぶりに見て、小柏−駒井の展開、スパチョークの突進に期待を持った。この日タイからは「スポーツ庁長やメディア関係者50人ほど」がスパチョークの“応援”に駆け付け、2017年から21年までコンサドにいたチャナティップ選手の「再来」と、気勢を上げていた。

 前半のアディショナルタイムは2分。選手交代もないゲーム展開になり、1−0で札幌がリードして前半終了。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「セカンドボールへの意識を高める事」、「セットプレーをもっと工夫しよう」、「後半の立ち上がりをより集中して挑もう」

■ガンバ大阪のダニエル・ポヤトス監督のコメントはチーム発表なし


 後半開始から、両軍がっぷり4つに組んだ―と言うところか? 13分、ガンバが動いた。食野OUT倉田IN。この隙に札幌がまた中盤からの展開。荒野と組んで中盤からのパスを回していた馬場が中盤から「札幌攻撃陣」にパス。駒井が受けた後に相手DFと接触し、こぼれたボールを拾ったFW小柏が相手ペナルティエリアに進入しシュート。ガンバGK東口がはじいたボールに反応したのは、再びスパチョーク。「ゴールイン」。2−0とした。

 この後、福森がガンバMFファン・アラーノに後ろから当たり「イエローカード」。これを機に両軍とも選手交代が盛んになる。21分、ガンバ高尾OUT中野IN。同じくネタラヴィOUT佐藤IN。さらに福森OUT中村IN。ガンバのルーカスの攻撃が目立つ。23分、札幌DF田中駿を後ろから倒したガンバDFクォンにイエローカード。さらにFWジェバリが馬場に足裏を見せて突進しイエローカード。

 28分、ガンバのジェバリOUT鈴木IN。札幌にいた鈴木武蔵だ。さらにファン・アラーノOUT山見IN。33分、今度は札幌が交代。小柏OUT浅野IN。宮澤OUTキム・ゴンヒIN。札幌も2組ずつ交代がうまく続きそう。

 39分、スパチョークOUT小林IN。同じく荒野OUT深井IN。これで両チーム5組の交代完了。札幌のミシャとしては「計画的な交代」だったか―。と書こうとしていた時。44分に3点目が入った。

 交代で出た浅野が右奥から持ち込み、キム・ゴンヒへ。右足インサイドでシュート。GK東口に阻まれるが、こぼれ球を押し込んだキム・ゴンヒがゲットし3−0。

 アディショナルタイムは5分。まだなんか起きそうな予感。浅野が居るじゃないか。47分、札幌、DF田中駿の出番。自陣からの浅野へのパス。速い足でドリブル、エリア内に持ち込み左足でシュート。DFに当たりながらもゴール。4−0で札幌が10試合ぶりに勝利。最後は鈴木武蔵も「札幌復活」を意識した一戦だった。

 シュート数は、札19−6G、CK札8−2G、CK札15−14G、PKなし。
                                 
 次戦は2023JリーグYBCルヴァン杯準々決勝第1戦、北海道コンサドーレ札幌対横浜F・マリノス戦は9月6日午後7時から札幌ドームで行われる。


 上:上段写真/前半13分、札幌FW小柏(19番)が左サイドを駆け上がるが、G大阪MFネタ・ラヴィ(18番)の守備で押し戻され、後方のMFスパチョークにパスを出す、これが結果的に先制点につながった

 上:下段写真/前半13分、札幌MFスパチョーク(49番)が先制ゴールを決めガッツポーズ、菅(4番)とアシストしたFW小柏(19番)が祝福


 上:上段写真/前半35分、G大阪左CKからの攻撃をパンチングで防ぐGK高木、その前MF荒野、手前左MFスパチョーク(49番)、中央駒井(14番)、G大阪の選手左MFファン・アラーノ、右ダワン。この日、GK高木は移籍2試合目でJリーグ出場通算200試合目となった。

 上:下段写真/後半5分、GKからのロングボールにG大阪FWイッサム・ジェバリ(中央下)と競り合う札幌キャプテンMF宮澤(同上)、宮澤は5試合振りの先発でチームをまとめ完封勝利に貢献した


 上:1段目写真/後半14分、札幌MF馬場、駒井と継いだパスを小柏がG大阪DF黒川(右)のタックルを受けながらもシュート、GK東口(手だけ)が一度セーブする、中央右はDF福岡(2番)

 上:2段目写真/後半14分、札幌FW小柏(中央)のシュートは一旦はG大阪GK東口(左から2人目)にはじかれるが、こぼれ球をMFスパチョーク(右)が押し込み2点目をあげる、左端G大阪DF福岡、右奥DF黒川

 上:3段目写真/後半14分、この試合2点目を決め両手をいっぱいに広げて雄叫びを上げる札幌MFスパチョーク

 上:4段目写真/後半14分、この試合2点目を決めた札幌MFスパチョーク(右)に駆け寄り抱き合って喜ぶFW小柏


 上:左側写真/後半16分、札幌DF福森(上)が後方からG大阪MFファン・アラーノを倒してしまいイエローカードを受ける

 上:右側写真/後半33分、GKからのロングボールでG大阪MFダワン(23番)と競り合う札幌MF荒野(右)と途中出場したばかりのFWキム・ゴンヒが頭と頭でごっつんこ


 上:上段写真/後半42分、途中出場していたG大阪FW山見のシュートを札幌GK高木がキャッチ(中央)、これも途中出場していたMF倉田(10番)が天を仰ぐ、23番はMFダワン、札幌の選手左からMF菅(4番)、荒野に代わってキャプテンマークを巻いて途中出場したMF深井(8番)

 上:下段写真/後半42分、札幌MF駒井(14番)とG大阪DF福岡(2番)が激しくボールを奪い合う


 上:上段写真/後半44分、途中出場した札幌FWキム・ゴンヒ(13番)がMF浅野のクロスに合わせてシュート、G大阪GK東口(左に伏せっている)に一旦は防がれたが、ちょっとのファンブルを見逃さず押し込み、ベンチ方向へ走り出す、右はMF駒井

 上:下段写真/後半44分、チーム3点目を決めた札幌FWキム・ゴンヒ(13番)を迎え喜びを爆発させる選手たち、左から2点を決めたMFスパチョーク(49番)、そのゴールに絡んだFW小柏(19番)、MF宮澤(10番)、右端DF福森


 上:上段写真/後半追加タイム2分、途中出場していた札幌MF浅野(左)がDF田中のスルーパスを受け右サイドを駆け上がりダメ押しのゴールを決める、こちらも途中出場していたG大阪DF佐藤(右)の体にボールが当たり、わずかにコースが変わったように見えた

 上:下段写真/後半追加タイム2分、ダメ押しの4点目を決め笑顔を見せる札幌MF浅野(18番)に近寄り祝福する駒井(14番)、スタンドのサポーターもバンザイして喜ぶ


 上:上段写真/後半追加タイム6分、G大阪右CKからの攻撃で、元札幌もG大阪FW鈴木(9番)がヘディングシュートするが右へ外す、札幌GK高木(51番)

 上:中段写真/10試合ぶりの勝利を4−0の完封で飾りハイタッチして喜ぶ札幌の選手たち、左からMF駒井、馬場、菅、DF中村、GK高木、DF田中、MF深井、その脇を悄然と引き上げる元札幌でG大阪FW鈴木(右)


 上:左側写真/後半26分、札幌MF馬場が倒されて試合が中断している間、MF荒野(27番)に入念に指示を出すペトロビッチ監督

 上:右側写真/後半4分、スローインの場所を修正する札幌MF菅(4番)とすれ違う時、なぜか笑顔でハイタッチするG大阪のダニエル・ポヤトス監督


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(一部抜粋) 
「勝利出来たことはうれしい。(この試合に敗れて)10試合勝てていない、という質問を受けなくていいこともうれしいです」

■ガンバ大阪のダニエル・ポヤトス監督のコメント(一部抜粋)
 「難しい試合になってしまったと思っています。ベストなレベルを思い出すことが出来なかったことが反省点だと思っています。札幌が良い戦いをしたとも思っています。この敗戦をしっかりと学びにしなければいけないですし、その学びが出来るということが、今日の唯一のポジティブな部分だと思います」

池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影