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J1第22節(8月6日)、アウエー鹿島戦は0−3で敗戦

23・08・08
 コンサドの 欠点すべて さらけ出し

  GM=強化部長=ミシャ=またGKか


 北の中心都市・札幌には「今のところ、天候の被害はなさそうだ」。プロチームのいざこざ、アイスホッケーに始まり、コンサドーレの神戸戦、さらに札幌ドームの「赤字覚悟」と「コンサドの事務局移転」。止めどない「重荷」が、7〜8月にかけて「北海道コンサドーレ札幌」に、のしかかっている。

 その「嫌な予感」が、天皇杯とJ1リーグ第22節で「隠しきれない事実」として出てきた。金子拓郎のクロアチア「ディナモ・ザグレブ」への期限付き移籍、GKク・ソンユンの京都への期限付き移籍、さらにGK菅野孝憲の「ヒラメ筋」の肉離れ。一人寂しくGK大谷幸輝が、2試合連続で、よく言う「ホイッスルが鳴りやまぬうち」に。「失点、失点」。たまったもんじゃなかった。

 2023明治安田生命J1第22節鹿島アントラーズ対北海道コンサドーレ札幌戦は8月5日、県立カシマサッカースタジアムで、18時03分鹿島のキックオフ。

 審判団は高校サッカーで名を成した小屋幸栄主審(42、兵庫県出身)。副審は西橋勲、堀越雅弘。第4の審判は上原直人。VAR中村太(主審格)、AVARは五十嵐泰之。入場者1万7千503人。天候晴れ、気温28.8度、湿度65パーセント。蒸し暑い(飲水タイム活用)。

 鹿島のメンバーは、GK早川友基、DF須貝英大、植田直通、関川郁万、溝口修平、MF佐野海舟、ディエゴ・ピトゥカ、樋口雄太、仲間隼斗、FW垣田裕暉、鈴木優磨。控えはGKクォン・スンテ、DF昌子源、MF荒木遼太郎、藤井智也、松村優太、名古新太郎、舩橋佑。

 札幌はGK大谷幸輝、DF田中駿汰、岡村大八、中村桐耶、WB(右)ルーカス・フェルナンデス、(左)菅大輝、MF荒野拓馬、馬場晴也、2シャドー浅野雄也、駒井善成、FW小柏剛。控えはGK松原修平、DF岡田大和、福森晃斗、MF青木亮太、スパチョーク、小林祐希、FWキム・ゴンヒ。

 前半は鹿島がキックオフ。わずか11秒で鹿島が溝口―仲間―鈴木と渡り樋口が札幌ゴールに流し込んで決めた。表記上は「1分」。樋口は直近6試合で2得点4アシストになった。

 札幌はGK菅野、金子(移籍)、宮澤、スパチョークの4人が、前試合(7月15日第21節)のスタメンから外れ、「またか?」のスタートになった。

 気をよくした鹿島の選手は、久々の1万越えの観衆と共に、予期せぬ「先制に」動揺すら起こっていた。札幌はルーカスが時折中央に走り込むトップの小柏に入れるが、シュートチャンスは作れない。さらに右サイドの馬場からの配球も小柏狙いだったがシュートに手間取っていた。

 15分、鹿島のCK。右サイドから樋口がゴール中央にキック。GK前に上がったボールに植田が反応。ヘディングシュートはGK大谷が防ぎきれず2点目を奪われた。

 (23分に飲水タイム)プレー再開後、札幌が優位に試合を進め、DFラインから持ち上がるのはDF田中駿。28分に小柏を狙ったパスを受けシュートを打つが、力み過ぎか枠を捉えられなかった。

 30分、札幌DF田中駿が倒されFK獲得(鹿島MF仲間にイエローカード)。浅野がキックし、駒井が走り込むが、シュートは外れた。アディショナルタイム2分の提示。48分に前半終了。鹿島2−0で、後半へ。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督
 「ミスした時、うまく行かない時に止まらない。攻守の切り替えを早くしていこう」、「セカンドボールを拾ってマイボールにし、攻撃につなげていこう」

■鹿島アントラーズの岩政大樹監督のコメントはチーム発表なし


 後半は札幌キックオフ。ハーフタイムの選手交代なし。腕章を巻いた荒野、中央にしばしば走り込む浅野にパス。ボールが入ると、やっとシュート体勢に。6分、異議を唱えた関川にイエローカード。そろそろ交代準備。

 まず9分、鹿島・仲間OUT藤井IN。10分に札幌が自陣深い位置でFK獲得。岡村がロングキック、駒井がゴールを狙うが、へディングで鹿島DFにカットされた。点が欲しい札幌は馬場、田中駿、岡村らがゴール前を目指すが得点にはつながらない。

 18分、鹿島選手交代。垣田OUT松村IN。20分、鹿島ペース。22分鹿島にCK。キッカー樋口。ボールはゴール中央へ。鹿島FW鈴木が合わせヘディングシュート。GK大谷が触わるがゴールイン。勝負の決まる3点目(24分飲水タイム)。

 29分、札幌も選手交代。浅野OUT小林IN。荒野OUTスパチョークIN。菅OUT青木IN。34分から鹿島も溝口OUT舩橋IN。鈴木OUT荒木IN、関川OUT昌子IN。札幌も小柏OUTキムゴンヒIN。40分過ぎから札幌・福森が準備。44分駒井OUT福森IN。これで両チーム5人ずつ交代終わり。

 アディショナルタイム5分。鹿島MF佐野を倒した札幌スパチョークにイエローカード。49分、試合終了のホイッスルが鳴り、0−3で札幌は敗戦した。

 シュート数は、鹿16−12札、CK鹿9−9札、FK鹿8−8札、PK無し。

 2023明治安田生命J1リーグ第23節北海道コンサドーレ札幌対サガン鳥栖戦は、8月12日午後2時から札幌ドームで行われる。


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(一部抜粋)
 「前半、試合開始とともに失点して、酷い試合の入りになってしまった。もしかしたらJ1で最速の失点かもしれない。そういう形で試合を始めてしまっては、その後の戦いは難しくなる。そういう試合になってしまいました。前半、ああいう形で先に失点して、選手たちはショックだったと思います。そういう中で再びセットプレーから失点して、2−0でリードされてしまうという展開でした。前半はなかなか自分たちが思うような展開を作れなかったと思います。特に前半は想定していなかった形で試合が進んでしまったので、前半の悪い出来は私の責任が大きいと捉えています。

 ハーフタイムで修正を加えて、少しDF中村桐耶と馬場MF晴也の立ち位置を変えて、攻守において自分たちの狙いとするものが出せたのが後半でした。そういう中で得点を取れるチャンスを何回か作ることができましたし、2−1にできれば試合の展開も少し違ったものに出来たと思っています。ただ、チャンスを決め切れない中で再びセットプレーの中で3失点目を喫してしまいました。我々にとって非常に痛い失点だったと思います。

 後半、狙いとする戦いを見せられた中で、チャンスも多く作れていたのですが、残念ながら決め切ることができなかった。ただ、後半で我々が見せた戦いというのは、負けて非常にネガティブになってしまいがちですが、そういう中でも光が見えたのが後半の戦いだったと思っています」


■鹿島アントラーズの岩政大樹監督のコメント(一部抜粋)
―(今日の結果でで2連勝となったが?)
 「素晴らしい勝利だったと思います。内容的にもトレーニングしてきたこと、あるいはずっとやってきたことが実を結んだ感触を得ています。ようやくここまでたどり着いたなという気がしていますし、これからが本当の勝負だと思っています。これを持って、上位陣に殴り込みをかけるというところに至れたという面では、良い勝利だったと思います」

池田淳