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ルヴァン杯(6月18日)、ホームでJ2磐田に2−3の逆転負け

23・06・22
 上写真/前列左からMF金子(9番)、深井(8番)、浅野(18番)、ルーカス・フェルナンデス(7番)、荒野(27番)、後列左からGKク・ソンユン(25番)、DF福森、西野、FWキム・ゴンヒ、DF岡村、MF宮澤(10番)

  (写真は6月18日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 コンサドーレ あの準優勝 ミシャと登る

  ルヴァン杯 ベスト8 プライムステージへ


 2023年6月18日21時30分、「JリーグYBCルヴァンカップ」のプライムステージ進出クラブ決定の「ニュース」が、全国の報道機関に発せられた。

 「最も関心の高いニュース」として、プライムステージ進出クラブ決定だった。横浜F・マリノス、浦和レッズ、名古屋グランパス、アビスパ福岡、ガンバ大阪がグループ1位。鹿島アントラーズ、FC東京、北海道コンサドーレ札幌が2位として進出!

 JリーグがJ1、J2、J3に分かれて、J1は16、18、20のチーム数の時もあり、その都度、4チームのブロックを基本に4、5ブロックで戦い「ウイナー」を決めてきた。札幌は1997年から出陣、同年べスト8。その後は「出ると負け」。しかし2019年、現在のミハイロ・ペトロビッチ監督で「準優勝」を飾っている。

 ルヴァンカップAグループ第6節、北海道コンサドーレ札幌対ジュビロ磐田戦は、6月18日18時03分キックオフ。札幌ドームは1万146人の観衆。屋内温度23.6度、湿度50パーセント。芝生は生き返ったようなグリーン。

 審判団は清水勇人主審(39、千葉県出身、プロ2年目は充実した判定)。副審は野村修、眞鍋久大。第4の審判は清野裕介。

 札幌の布陣はGKク・ソンユン、DF西野奨太、岡村大八、福森晃斗、WB(右)金子拓郎、(左)ルーカス・フェルナンデス、MF深井一希、宮澤裕樹、シャドーに浅野雄也、荒野拓馬、FWキム・ゴンヒ(懐かしい。宮澤、荒野、深井そろい踏み。札幌在籍年数16、12、11年目)。控えはGK大谷幸輝、DF田中駿汰、西大伍、馬場晴也、MF田中宏武、FWミラン・トゥチッチ、中島大嘉。

 磐田の布陣は、GK梶川裕嗣、DF小川大貴、、鹿沼直生、中川創、高野遼、MF針谷岳晃、遠藤保仁、藤川虎太朗、大森晃太郎、古川陽介、FWファビアン・ゴンザレス。控えはGK八田直樹、DF山本義道、MF山本康裕、吉長真優、藤原健介、金子翔太、FW後藤啓介。

 磐田ボールでキックオフ。すでにルヴァンカップは「敗退」が決まっており、消化試合。それにしても札幌は、トップ選手を起用しての戦い。これまでの対戦成績は札幌の13勝5分け12敗で、勝ち点は欲しい。キャプテンマークは札幌が宮澤、磐田は小川。

 あっという間の2分、札幌の攻撃。右側の金子が、スペースに縦パス。浅野が反応し、磐田ゴール前のトップのキムにクロスを上げる。キムが触り流れたボールをルーカスがダイレクトシュート。いきなり先取点。祝・ベイビー「プレゼント・ゴール」になった。

 22分、右のDFに入った西野(2年目)がピッチに座り込む。DF田中駿汰と即交代。アディショナルタイム3分。1−0の札幌リードで後半へ。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「攻守の切り替えをもっと早くしよう」、「リスク管理をしっかりとする事」、「ギアをもう一段上げて2点目、3点目奪おう!」

■ジュビロ磐田の横内昭展監督のコメントはチーム発表無し


 後半開始からキム・ゴンヒOUTトゥチッチIN。磐田も高野OUT吉長IN。札幌ボールでスタート。

 6分、福森とゴンザレスが競り合い。福森がゴンザレスを倒しイエローカード。10分から14分まで「せめぎ合い」。14分、磐田のゴンザレスOUT後藤IN。遠藤OUT山本康IN。すみません、しばらくぶりで遠藤を見た。CK、FKを「必ず」蹴っていた。

 16分、今度は磐田のゴール。MF大森が右サイドからクロス。磐田MF藤川が胸トラップからシュートを打とうとしたがうまくいかず。こぼれたボールを両チームで奪い合い混戦。最後は磐田MF山本康が左足で蹴り込んで1−1の同点。

 元気な札幌・金子が攻撃をけん引。21分、宮澤OUT馬場IN。浅野OUT中島IN。札幌はゆうゆうと荒野、福森の「老練」が頑張り、トップのトゥチッチにパス。25分、トップのトゥチッチをマークしていた磐田DF中川が押し倒してイエロー。26分、針谷OUT藤原IN。

 直後の28分。磐田ゴール前、札幌のチャンス。田中駿のパスを深井が受けて、倒される。PKだ。金子が一度はボールを持つが、「深井様様」へ。決めて2−1。よしよし。

 その後も田中駿、金子が得点を狙う。32分、磐田の大森と磐田の金子が交代。いよいよ終盤だ。

 しかし36分にやられた。磐田MF藤川のスルーパスをMF古川が札幌ゴール前に折り返す。ゴール前に走り込んだDF中川がヒールで流し込んで、GKクも成すすべがなく2−2の再び同点。37分、札幌の深井OUT西IN。

 両軍行ったり来たり。おや、福森がまだ出てる。そして試合が決まったのは40分。磐田MF山本康からの展開で、左MF古川がドリブル、中央にカットインし右足のシュート、ゴール右に突き刺さり「大逆転」。

 アディショナルタイムは5分。札幌の福森、金子、田中駿らが「最後まで頑張る」が、2−3のスコアで敗戦。「何のためのベストチーム導入だったか」理解に苦しんだ。

 シュート数は、札10−12磐、CK札3−4磐、FK札11−8磐、PK札幌1。

 JリーグYBCルヴァンカップグループステージAグループは横浜F・マリノス、北海道コンサドーレ札幌、ジュビロ磐田、サガン鳥栖の4チームで6戦終了。札幌は3勝1分け2敗。勝ち点10。1位のマリノスは5勝0分け1敗の勝ち点15。

 ルヴァンカッププライムステージの組み合わせ抽選会は7月3日、運営事務局で1位グループ5チームと2位グループ3チ―ムの合計8チームで分け隔て無しで抽選し、決定する。ホームとアウエーの2試合で1位2位の区別なく対戦、またホーム、アウエーの得点の加算もしない。

 札幌の次戦、明治安田生命J1リーグ第18節北海道コンサドーレ札幌対セレッソ大阪戦は、6月24日午後2時から札幌ドームで行われる。


 上:上段写真/前半2分、札幌MFルーカス・フェルナンデス(右)がFWキム・ゴンヒからのパスを受け先制ゴールを決める、左へ磐田DF鹿沼(28番)、MF藤川(13番)

 上:下段写真/前半2分、先制ゴールを決めた札幌MFルーカス・フェルナンデス(7番)がゴールしたボールをユニホームの下に入れ、現在妊娠中の奥さんにアピール、その左アシストしたFWキム・ゴンヒ(13番)、左MF荒野(27番)、後方磐田GK梶川、左奥DF小川


 上:上段写真/前半20分、札幌DF西野(右)と磐田FWファビアン・ゴンザレスが激しくボールを奪い合う

 上:下段写真/前半23分、札幌DF西野が負傷し苦しそうな表情でタンカに乗せられて退場、見守るMF深井と宮澤(10番)


 上段連続写真1:後半16分、磐田MF藤川(右)の猛攻を札幌MF宮澤が懸命に防ぐ、左GKク・ソンユン

 上段連続写真2:後半16分、札幌MF宮澤が防いだボールが左にこぼれ、磐田MF古川(31番)がシュートするが宮澤、田中駿らがふせぐ、右端GKク・ソンユン、左端途中出場した磐田FW後藤(42番)

 上段連続写真3:後半16分、さらにこぼれたボールを磐田FW後藤が左からセンターへパス、3度目の正直か、これも途中出場していたMF山本康(23番)が同点ゴールを決める。札幌の選手はMF金子(9番)と宮澤が倒れており激しい混戦を思わせる、34番は磐田MF針谷、その右古川(31番)

 上段連続写真4:後半16分、磐田MF山本康(左から3人目)に同点ゴールを決められガックリの札幌の選手たち、左からMF金子、宮澤(倒れている)、DF田中駿、GKク・ソンユン、FWミラン・トゥチッチ、磐田の選手左からMF針谷(34番)、古川(31番)


 上写真/後半28分、札幌MF深井が磐田MF中川に倒されて得たPKを自ら冷静に決めて再びリードする、左端金子、右端FWミラン・トゥチッチ

■北海道コンサドーレ札幌の深井一希選手のコメント
 「まずはグループステージを突破出来たことは、とてもうれしく思っている。今日は敗れてしまったが、ここまでグループステージの一試合一試合をしっかり戦ってきたことの結果が表れたものなので、やはりうれしい。もちろん、今日も勝たなければいけない試合ではあったので、反省するところはしっかり改善して次に生かしていきたいと思っています。もっと圧倒しなければいけない試合だと思っていたので。得点したPKの場面は、PKになった時点で自分が蹴ろうと思っていた。落ち着いて蹴れば決める自信もあった」


 上:上段写真/後半36分、磐田の猛攻を札幌GKク・ソンユンが一度はパンチングでクリア、この後混戦から右端のDF中川(22番)に同点ゴールを決められる

 上:下段写真/後半36分、磐田MF中川(左から4人目、22番がチラッと見える)に同点ゴールを決められガックリの札幌の選手たち、左からDF岡村、FW中島、DF馬場(3番)、GKク・ソンユン、FWミラン・トゥチッチ、DF田中駿、MF金子(9番)


 上:上段写真/後半40分、磐田MF古川(左端)がゴール左サイドから逆転の決勝ゴールを決める、4分前に同点ゴールをアシストするなど、殊勲者となった、その右札幌DF馬場(3番)、右端DF田中駿(2番)、28番は磐田DF鹿沼

 上:下段写真/後半40分、磐田MF古川に逆転ゴールを決められガックリの札幌の選手たち、左からFWミラン・トゥチッチ、DF岡村(50番)、FW中島(45番)、DF福森(5番)、GKク・ソンユン、磐田の選手はMF藤川


 上写真/後半追加タイム5分、札幌左CKからの攻撃で、GKク・ソンユンもゴール前に上がって攻撃参加したが、磐田DF中川(22番)にクリアされ万事休す


 上:上段写真/まさかの逆転負けに肩を落とす札幌の選手たち、左からFWミラン・トゥチッチ、DF田中駿、FW中島、13番は磐田MF藤川

 上:下段写真/2−3の逆転負けに、ゴール裏サポーターへの挨拶を終えて引き上げる札幌の選手たちは落ち込んだ様子、右からMF荒野、DF福森(5番)、控えGK大谷(48番)、MF金子、左端MF宮澤(10番)ら


 上:上段左側写真/後半追加タイム5分、最後まで選手に檄を飛ばす札幌のペトロビッチ監督

 上:上段右側写真/前半25分、自分の所に飛んできたボールを選手にトスする磐田の横内昭展監督


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(一部抜粋)
 「今日は決して良いゲームではありませんでした。立ち上がりの早い時間に1点を奪いリードしたことは良かったが、なかなかテンポが上がらず我々の狙いを出すことが出来なかった。後半も我々の選手は体が重く、磐田のほうが戦えていたように思う。コンビネーションのところでも良いものを出せず、ミスもしていた。良いゲームをしていたとは言えないでしょう。

 唯一、ポジティブなのはグループステージ突破という自分たちの目標を達成したことです。シーズンの中では今日のような試合もあるが、反省をして次につなげることができれば今日のゲームも無駄ではなかったということになる。走り、戦う、切り替える。そうした部分が選手たちは出来ていませんでした。そのようなゲームをした中でグループステージ突破を決められたのは前向きに捉えたい」


■ジュビロ磐田の横内昭展監督のコメント(一部抜粋)
 「たくさんのサポーターに来ていただき、最後まで声援をいただけたことに感謝しています。そのおかげで難しい試合をモノにすることが出来ました。

 立ち上がりすぐに失点をし、より難しい状況になったが、選手たちが我慢強く戦ってくれた。カウンターからチャンスを何度か作っていたが、なかなか得点できない時間帯もあった。そして(同点にしたあとに)またリードをされた。でも、気持ちが切れそうになる中で選手があきらめずにやってくれたことが勝利につながったと思います」

池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影