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【再掲】天皇杯2回戦に札幌登場 J3相模原に3−0で勝利

23・06・11
 また勝って 底力あり ミシャほっと

  天皇杯2回戦 J3相模原に3−0


 JFA=日本サッカー協会主催の第103回天皇杯全日本サッカー選手権大会は、5月に開幕した日本最古の大会。天皇賜杯を争奪するこの大会、アマの学生から、社会人、J1、J2、J3の全国の「最強者」を求める大会と信じる。

 Jリーグが30周年を「寿ぐ」中、その昔サッカーを「親善の賜物として」世界に広めた「先人の親交を戦いに―」。今世界は戦いがあるとすると、ルールなき民は何を信じたらよいのか?。「平和はスポーツの中にある」。

 5月21日には、北海道代表のBTOP北海道が1回戦で山形代表の山形大医学部に7−0で快勝したが、6月7日の2回戦でJ1湘南ベルマーレに1−6で、大敗した。
 
 北海道コンサドーレ札幌の初戦は6月7日19時キックオフ。会場は札幌厚別運動公園競技場で、J3のSC相模原と対戦した。天候は曇りのち雨。気温17.6度、湿度85パーセント。会場には2千647人の応援団。審判団は松尾一主審(50、大阪府出身)。副審は川崎秋仁、原尾英祐。第4の審判は高野佑哉。

 札幌のスタメンは、GKク・ソンユン、DF西野奨太、宮澤裕樹、福森晃斗、WB(右)田中宏武、(左)菅大輝、MF深井一希、西大伍、FWミラン・トゥチッチ、スパチョーク、キム・ゴンヒ。控えは、GK大谷幸輝、DF中村桐耶、岡村大八、MF菅谷脩人、小野伸二、FW出間思努、中島大嘉。

 相模原のスタメンは、GK古賀貴大、DF綿引康、山下諒時、温井駿斗、橋本陸、MF牧山晃政、佐野陸人、伊藤恵亮、前田泰良、デューク・カルロス、FW安藤翼。控えは、GK竹重安希彦、DF國廣周平、MF若林龍、佐相壱明、田中陸、西山拓実、FW藤沼拓夢。

 両軍キャプテンは札幌は宮澤。相模原は橋本で、札幌のキックオフで始まった。相手の相模原は、監督が1年目の戸田和幸氏。元日本代表でその後「解説者」をしていた。さらにチームメンバーが大卒の1、2年生選手。「未知の不安持ちながら」。さらにJリーグのベストイレブンにも名を連ねた札幌MF小野伸二の今季初出場の期待が、スタンドに漂っていた。

 それにしても観衆2千余人は、「降雨予想のためか」。少ない。前半は、お見合い状態で札幌のシュートは田中宏、深井、菅、トゥチッチ、スパチョークがゴールへ向かってのシュート各1本。トップのキムが2本と「お見合い」状態。相模原に至っては、4回の攻撃とGKの手に触った「シュート」が4本だった。アディショナルタイム1分。スコアレスで後半へ。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「もっとボールの寄せを速くすること」、「走る・戦うの部分が足りていない」

■SC相模原の戸田和幸監督のコメントはチーム発表なし

 
 後半は札幌が攻めた。8分、左ウイングバックの菅がゴール前に上げたクロスをFWキムがヘディングでシュートを打つが相模原GK古賀がはじく。こぼれたボールを再びキムが右足で決め、1−0で先制。

 さらに17分、相模原GK古賀のミスパスを札幌MF深井がインターセプト。シュートを打ったが一度相手GKにはじかれる。浮きあがったボールを深井がヘディングで押し込み2−0でリードを広げる。

 選手交代の1番手は相模原。15分、伊藤OUT若林IN。今度は札幌18分、宮澤OUT岡村IN。西OUT中村桐IN。スパチョークOUT中島IN。相模原の交代も5人で2番手は後半27分、カルロスOUT佐相IN。牧山OUT西山IN。32分に、前田OUT藤沼IN。最後は安藤OUT田中IN。札幌は深井OUT菅谷IN。菅谷は16歳5か月13日でクラブの公式戦最年少出場記録となった。

 そして33分。札幌の3点目が入る。坊主頭がよく似合う、中島大嘉。アシストは右のWBに入った田中宏。右サイドから上がったクロスを中島がヘディングシュート。相模原DFの防御に遭うが、こぼれ球を中島が蹴り込んだ。

 そして42分。「出ました、出ました」。トゥチッチOUT小野伸二IN。伸二は足元の変化で、ボールキープ力で、美技を見せた。最後にアッパレでした。後半だけでキム・ゴンヒ、深井、中島の3得点、「お見事」の快勝だった。

 シュート数は、札16−16相、CK札3−3相、FK札9−15相、PKなし。

 2023明治安田生命J1リーグ第17戦サガン鳥栖対北海道コンサドーレ札幌戦は、6月10日午後7時から駅前不動産スタジアムで行われる。


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(一部抜粋)
 「相模原の戸田(和幸)監督は、私が広島で指導したときの選手です。こうして監督同士で戦えたことは幸せであり、栄誉なこと。彼は素晴らしい選手というだけでなく、素晴らしい人間性も持ち、今日の試合からも彼の狙いとするサッカーを見ることが出来たと思う。相模原にもチャンスを作られていた。最終的に我々が勝利したが、質をもっと上げていかなければいけない。もう1つ、今日は深井(一希)が長い時間プレーした。あれだけのケガを何度もしながら、ピッチにいる誰よりも戦う姿勢を見せてくれたことをうれしく、誇りに思う。彼のような姿勢を若い選手は見て、見本としてプレーしなければいけないでしょう」


■SC相模原の戸田和幸監督のコメント(一部抜粋)
 「J1のチームが相手ということと、私が監督になってペトロビッチ監督と初めて対戦出来る機会ということで、いろいろな思いがあってここに来ました。敗れはしたので、全員悔しい思いで涙を流している選手もいました。ですが、試合前のマッチミーティングのときにペトロビッチ監督に言われたことでもあるのですが、信じて続けることの大切さと、ここからまた学んで次に向かっていくこと。そのことを選手と確認して、この会見場に来ました。もちろん相手のことを把握し、ハードワークをしてチャンスを作れた部分もあるでしょうし、敗れた試合ではあるものの、得たものは多かったと思います。選手は目いっぱいプレーをして、目いっぱい悔しがって涙を流しましたが、それで良いと思います。チャレンジしたミスの中からも、次に向けて学べることはたくさんあるので。そういったものをチームで共有して、週末(リーグ次節・宮崎戦)に臨めるようにしていきたいと思います」
池田淳