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J1第13節(5月13日)、アウエー湘南に4−2の逆転勝利

23・05・16
 ゆうや7点目 3トップが最高潮 2連勝

  ミシャ「上り調子で徐々にパワー上げる」


 雨と美しい海に「赤黒のユニホームがどっしり」。グリーンの湘南ベルマーレのホーム・レモンガススタジアム平塚も7千694人との公式発表だが、春一番のにぎわいだった。

 まだ13試合目、4−4−4の勝ち分け負けが「5勝目を挙げ」。ぬか喜びの暫定5位は、Jリーグ30周年の「国立競技場」のセレモニーマッチなどで8位に落ちたが、北海道コンサドーレ札幌にしてみると「ひやひやドキドキ」。こうなればこうなる・ああなればああなるで、面白い。

 今回の審判団は、男性ばかり。御厨貴文主審(39、神奈川県出身だが、Jリーグの選手から昨年J1の主審)副審は堀越雅弘、岩崎創一。第4の審判は大矢充。VARは松尾一(主審格)、AVAR佐藤誠和。雨のスタジアムは19.4度、湿度76パーセント。

 5月13日15時03分、札幌がキックオフ。湘南は前節からは1人のスタメン変更。札幌は5−1でFC東京を退けた同じイレブン。これまでの対戦は札幌の19勝14分け12敗。札幌は宮澤裕樹、湘南は大岩一貴がキャプテンマーク。

 札幌のスタメンは、GK菅野孝憲、DF田中駿汰、岡村大八、福森晃斗、WB(右)金子拓郎、(左)菅大輝、MF荒野拓馬、宮澤裕樹、シャドーは駒井善成、浅野雄也、トップは小柏剛。控えにGKク・ソンユン、DF馬場晴也、中村桐耶、MFスパチョーク、ルーカス・フェルナンデス、FWミラン・トゥチッチ、中島大嘉。

 一方の湘南は、GKソン・ボムグン、DF舘幸希、大岩一貴、杉岡大暉、MF石原広教、茨田陽生、奥野耕平、畑大雅、FW阿部浩之、町野修斗、平岡大陽。控えはGK立川小太郎、DF大野和成、MF永木亮太、鈴木淳之介、FW若月大和、鈴木章斗、山下敬大。

 最初の攻防は、6分。早い時間帯に札幌が試合を動かす。右サイドで浅野が金子に渡し、DFをかわしてゴール前へパスを送る。中央に入った駒井が決めて、先制ゴール。

 さらに札幌はDFに入った福森のCKやFKの「間を置いたキック」で湘南を翻弄。追加点は生まれなかったが、「事なきを得る」。アディショナルタイムは1分。札幌1−0のまま終了。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「ボールをつなげるところは後ろから確実につなげていこう」、「相手が前向きの状態で、自分たちがボールを奪われたときは注意していこう」、「後半の入り方は集中力を上げていこう」

■湘南ベルマーレの山口智監督のコメントはチーム発表なし


 後半は湘南がハッスル。押せ押せムードから、9分。主審がVARのチェックのしぐさ。札幌エリア内で湘南のシュートを札幌DFが体と腕で防いだ。長いチェックの末、札幌DF岡村にイエローカード。4分もかかって、13分にPKの判定となった。PKは湘南FW町野が決めて1−1の同点。ちょっぴりもめて「憤まん、やるかたない」札幌。

 さらに15分、湘南が札幌ゴール前に殺到。両チームがボールを奪い合ったが、隙を見つけた湘南FW町野がフリーで走り込んでいたFW阿部にパス。最後は札幌GK菅野と1対1になった阿部のシュートが決まり1−2で湘南逆転。

 札幌は18分過ぎから選手交代。福森OUT中村IN、宮澤OUTスパチョークIN。荒野にキャプテンマークを渡す。さぁ札幌の追撃。始まりは右WBの金子から。FWの小柏も攻撃態勢。

 「やった!」25分、右DF田中駿が右足でクロスを上げ、走り込んだ小柏は頭で合わせてゲット。2−2の振り出し。あんなに元気だった菅が不調。菅OUTルーカスIN。どうもチャンスは右からか。右サイドの金子−田中駿からの攻めが多い。

 30分、浅野に来た。小柏からのボールをエリア内に持ち込み、左足でシュート。ゴールポストに当たりゲット。3−2の勝ち越し。待ちきれなかった「ゆうや(浅野)が今季7点目」(オマケはさらにJ1でのチーム500点目)。オフサイドの可能性でVARの確認があったが、ゴールは認められ、3−2。

 32分には札幌DF中村と接触した湘南MF石原にイエローカード。この後選手交代が盛ん。37分に湘南は畑OUT鈴木章IN、茨田OUT永木IN。

 42分、札幌チャンス。ルーカスが左サイド深くからFKを蹴ったが相手DFが防ぐ。こぼれたボールはルーカスがキープ。「来た!」タイからの助っ人スパチョークがボールを拾い、ペナルティエリア左からファーへゴールゲット。4−2の大逆転。

 43分台から両軍の選手交代。湘南は阿部OUT山下IN、平岡OUT若月IN。札幌も43分小柏OUTトゥチッチIN、浅野OUT馬場IN。アディショナルタイムは8分。54分に札幌の今季初の連勝で試合終了。

 シュート数は、札13―5湘、CK札3−4湘、FK札19―8湘、PK湘南1。

 2023明治安田生命J1第14節北海道コンサドーレ札幌対京都サンガFC戦は、5月19日午後7時30分から札幌ドームで行われる。


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(全文掲載)
 「今日は難しいゲームになることを想定していました。湘南は走力とアグレッシブさ、チームとしての規律もあるコンパクトなチームです。その湘南に対して、我々は準備をしっかりし、試合に入りました。立ち上がりから選手たちは狙いどおりのゲームを進めてくれました。その中で比較的早い段階で得点を取り、リードする展開を作れました。その後、何回かチャンスは作れましたが、なかなか追加点が取れずハーフタイムを迎えました。

 後半は引き続き、自分たちが狙いとする戦いをできていましたが、ハンドの判定からPKを取られて失点したあと、またすぐに失点し、逆転されてしまいました。PKに納得できない怒りをエネルギーに変え、もう1つギアを上げて攻撃を仕掛けてくれました。その中で逆転でき、選手たちは素晴らしいリバウンドメンタリティーを見せてくれました。試合を振り返っても、我々が勝利に値するゲームができたと思います」


■湘南ベルマーレの山口智監督のコメント(一部抜粋)
 「どう表現していいか分からず、非常に責任を感じます。用意してきて、一番出してほしいところが一番欠けてしまいました。結果に対してはもちろん僕の責任なので、受け止めないといけないゲームになりました。失点の場面で言うと、求めているものがまだまだ出来ていない。選手には落とし込まないといけないと思いますし、何より選手の勝ちたい気持ちをもっともっと引き出さないといけないです。キレイ事じゃない、根本的なところを意識させないといけない、そんな試合になりました」
池田淳