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J1第2節(2月25日)、ホーム開幕戦、神戸に1−3で敗戦

23・03・01
 上写真/前半3分、札幌キャプテンMF宮澤(10番)と元日本代表の神戸FW大迫(10番)がヘディングで競る、左DF岡村


 (写真は2月25日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)



 宮澤と 付かず離れず 荒野あり

  J1ホームで1−3神戸に8連敗


 Jリーグ発足30周年を迎えた記念すべき2023年・明治安田生命J1リーグ第2節、北海道コンサドーレ札幌は、ホーム札幌ドームで遠来のヴィッセル神戸に1−3で敗れた。監督ミハイロ・ペトロビッチ氏(65)が来日し、J1通算最多タイ524試合目を「勝利」で飾りたかった。

 しかしホーム開幕敗戦の「悪夢」に遭い、久々の「荒野拓馬」のトップ起用が、30年Jリーグを取材してきた筆者にとっては、「ミシャの采配失敗」としか見えなかった。

 一方、良い例は「今季開幕のサンフレッチェ広島戦」。苦戦覚悟の一戦で「かじ取り役のボランチに荒野と宮澤を起用した」。攻めても「結果が出ない広島」、GK菅野孝憲の「好捕」もあったが、ゴール前でシュートコースを「必死で斬った2人は誰だった?」と振り返る。

 2008年入団の宮澤裕樹(33)、荒野(29)は2010年入団。2人とも、言うまでもない「ドサンコ」。荒野の大股のランニングが「気になった」が、ユースの日本代表に選ばれるなど、「大雑把ながら1人前」になった。最近は宮澤がディフェンスらしくなり、荒野は「中盤から上」で、「かき回す」ようになった。これに「目を付けた」のが、ミシャ監督でFW陣の「指揮官」のように荒野が見えてきたのかもしれない。

 試合の方は、札幌ドームで1万7千78人が入場、「声出し応援」が許された。ドーム内は気温22度、湿度25パーセント。コンサドールズの「キビキビシタ」活発な動きが注目を浴びた。

 審判団は小屋幸栄主審(41、兵庫県出身、トップレフェリーに推奨されている)。副審は船橋昭次、森川浩次副審。第4の審判は梅田智起副審。VARは大坪博和主審、AVARは岩崎創一副審。

 15時03分、札幌ボールでキックオフ。これまでの対戦成績は神戸の16勝5分け8敗。

 札幌のシステムは3−4−2−1で、GKク・ソンユン、DF田中駿汰、岡村大八、福森晃斗、WB右は金子拓郎、左は菅大輝、MF馬場晴也、宮澤裕樹、シャドー左に青木亮太、右は浅野雄也、FW荒野拓馬。控えは、GK大谷幸輝、DF西大伍、中村桐耶、MFスパチョーク、小林祐希、FWキム・ゴンヒ、中島大嘉の登録18人。

 対する神戸は4−1−2−3で、GK前川黛也、DF飯野七聖、山川哲史、本多勇喜、初瀬亮、MF齊藤未月、佐々木大樹、山口蛍、汰木康也、FW武藤嘉紀、大迫勇也。控えはGKフェリペ・メギオーロ、DF菊池流帆、大玲央、MF井出遥也、泉柊椰、扇原貴宏、FWジェアン・パトリッキ。

 前半6分、札幌が神戸ゴール前へ押し寄せる。DF岡村からのロングパスを受けたMF青木がシュートを放ち、ネットを揺らした。「おや?」主審がVARに連絡、「オフサイド」でした。

 チェック終了後9分。右サイドから神戸の突進。札幌陣内で大迫がフリーでシュート「アッ」と言う間に先取点。札幌はぼうぜんとした。

 気を取り直した札幌は14分からの展開で、金子が持ち上がり、キャプテン宮澤のシュートなどで攻め入るが、効果なし。

 39分にはトップで頑張る荒野が「イエローカード」。神戸の小気味よい展開になすすべがなかった(アディショナルタイム3分)。前半は0−1で終了。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「バイタルエリアに入った時にもっとアグレッシブにいこう」、「イージーミスをなくすこと」、「まずは1点返そう。必ず逆転するぞ!」

■ヴィッセル神戸の吉田孝行監督のコメントはチーム発表なし


 札幌がハーフタイムに選手交代。宮澤との船頭役だった馬場がOUT、キム・ゴンヒIN。札幌はこの交代で、キムがトップで荒野が船頭役に。5分にキムが倒されFKを得たが、チャンスにつながらない。さらに8分CKを得て福森のキックはキム狙いだったが、はじき出された。

 逆に14分、神戸GK前川のロングフィードを大迫が札幌ペナルティーエリア内に送り、MF佐々木がシュート。一度は札幌GKク・ソンユンがはじき返すが、リバウンドを再度佐々木が押し込みネットを揺らした。これで0−2。

 この後、17分から26分まで両軍の選手交代が続く。神戸は汰木OUTジェアン・パトリッキIN、飯野OUT菊池IN。札幌は宮澤OUT中村IN、荒野OUT小林IN。さらに神戸は佐々木OUT泉IN。大迫OUT大IN。26分過ぎにも札幌の浅野OUT青木で中島が入った。

 一段落して43分。札幌は菅に代えてスパチョークが入った44分。神戸のスローインの流れから、FW武藤の技ありパスを受けたMF山口が決めて、決定的な神戸の3点目。

 アディショナルタイム4分の前に、神戸は武藤と扇原交代。この後札幌が最後の力を見せる。51分。札幌のエースを目指す金子が、切れのあるドリブルで突進。神戸MF扇原に腕を引っ張られ倒され、VAR判定はPK。金子の左足が「今季初ゴール」。敗戦の痛みを一瞬忘れさせてくれた気がした。

 シュート数は、札10―18神 CK札2−3神 FK札8−20神 PK札1−神0。

 2月17日から26日まで4日間で行われたJ1は第2節を終えて、ベスト3は、1位:横浜F・マリノス、2位:ヴィッセル神戸、3位:名古屋グランパス。札幌は15位、サンフレッチェ広島は14位だった。次節対戦の久しぶりにJ1に戻ってきた新潟は6位ですよ。

 2023明治安田生命J1第3節北海道コンサドーレ札幌対アルビレックス新潟は、3月4日午後2時から新潟市のデンカビッグスワンスタジアムで行われる。


 上:上段写真/前半9分、札幌はGKからのビルドアップに失敗、札幌陣内左サイドでDF福森(5番)、MF宮澤からボールを奪った神戸FW武藤(中央)が大迫にアシストとなるパスを出す、16番はMF齊藤、2番はDF飯野、右から2人目、札幌MF菅(4番)

 上:下段写真/前半9分、神戸FW武藤のパスを受け大迫(10番)が先制ゴールを決める、左札幌DF岡村(50番)、右MF馬場


 上:上段写真/前半11分、札幌MF浅野(中央)がドリブルで駆け上がる、左金子、右神戸MF齊藤

 上:下段写真/前半36分、札幌DF岡村のロングボールを受けMF荒野がシュート、ゴール上に外れるが、その前にオフサイドの判定。右端神戸DF山川、奥はMF山口(5番)、左札幌MF浅野


 上:上段写真/前半39分、札幌FW荒野、ワントップに入り張り切りすぎたのか、神戸DF山川を倒して小屋主審からイエローカードを出され、「それはないでしょう!」と悔しがる

 上:下段写真/前半40分、新加入で初先発した札幌MF馬場が、神戸MF汰木(14番)、齊藤(16番)に囲まれるようになりながらも奮闘する。右札幌MF宮澤、奥GKク・ソンユン


 上:上段写真/後半7分、札幌DF福森からのロングパスを全力で走りながら奪い合う札幌MF菅(4番)と神戸DF飯野

 上:下段写真/後半11分、神戸FW武藤(11番)が札幌ゴール前に迫るが札幌MF岡村(左端)、GKク・ソンユンが懸命に守る、右端DF福森(5番)


■北海道コンサドーレ札幌の岡村大八選手のコメント
 「相手にブロックを作って守られたときに、なかなか出しどころがみつからず難しかった。もっと自分も思い切ってパスを出していく必要があったとは思うが、前線の選手の動き出しもうまく引き出していく必要がある。そしてチームとしてもっと敵陣でプレーをする時間を増やしていく必要があるとも感じている。今日の試合ではプレー強度などは出せていたが、プレッシャーが掛かったときに後ろに下げてしまうことも多かったので、もっと敵陣に入っていく場面を多くしていきたい」


 上:上段写真/後半14分、神戸MF佐々木(22番)がFW大迫のパスを受け、札幌DF福森のタックルをものともせずシュート、GKク・ソンユン、MF菅(4番)

 上:中段写真/後半14分、神戸MF佐々木(22番)のシュートを札幌GKク・ソンユン(左)が足で止める

 上:下段写真/後半14分、神戸MF佐々木(22番)のシュートは札幌GKク・ソンユンに一度止められるが、こぼれたボールを再びシュートし追加点をあげる。札幌MF菅(4番)、DF福森(5番)、右端神戸DF飯野(2番)


 上:右側上段写真/後半14分、神戸MF佐々木の追加点に喜ぶFW武藤(11番)とガッツポーズのキャプテンMF山口(5番)、対して肩を落とす札幌MF青木(11番)とピッチにひざをつくGKク・ソンユン(25番)、明暗がくっきりと分かれた

 上:左側写真/後半30分、神戸DF山川の右サイドからのクロスに、札幌MF金子がヘッドでクリア、高く上がったボールに飛びついてキャッチする札幌GKク・ソンユン(左)とDF岡村(中央)、右は神戸FW武藤。GKク・ソンユンは先発したが3点を食らい復帰戦を飾れなかった

 上:右側下段写真/後半40分、神戸右サイドのFKから、ボールを奪った途中出場の札幌MF小林(99番)が中央へパスを出す、その右DF岡村、右端途中出場の神戸DF大


 上:上段写真/後半44分、神戸左サイドのスローインから途中出場のFWジェアン・パトリッキ、武藤とつなぎ、MF山口(5番)がダメ押し点を決め笑顔を見せる。右途中出場のMF泉(27番)、左DF大(25番)、札幌のGKク・ソンユンはピッチに倒れたまま、左端途中出場したDF中村と岡村は肩を落とす

 上:下段写真/後半追加タイム6分、札幌DF田中駿からのパスを受け、右サイドを駆け上がった札幌MF金子が、途中出場の神戸MF扇原にペナルティーエリア内で倒されPK獲得、自ら決めて一矢を報いる


 上:上段写真/ホームでの開幕戦を1−3と惨敗、沈痛な表情の札幌の選手たち、左からDF福森、MFスパチョーク、青木、FW中島、MF小林(99番)、DF岡村(50番)、その後方FWキム・ゴンヒ、MF金子(9番)、DF田中駿、中村(6番)

 上:下段写真/札幌を破った選手と共に歓喜する遠来の神戸サポーター、それを横目にあいさつに向かう札幌の選手たち


■北海道コンサドーレ札幌の宮澤裕樹選手のコメント
 「早い時間帯に失点をしたこともあって、難しい試合になってしまった。ただし、相手を押し込んでから人数をかけて攻めるところだったり、両サイドを広く使うところなどは前節よりもうまくやれていたと思っている。それでもやはり相手の守備ブロックを崩すところなどは、もっとパススピードを上げていかなければいけないことはもちろんだし、一人ひとりの立ち位置のところもより考えてやっていかなければいけない。修正しなければいけない部分がたくさんあるので、しっかりやっていきたい」


 上:左側写真/後半19分、2点のビハインドにコーチ陣とやりくりに苦慮する札幌のペトロビッチ監督(左)

 上:右側写真/前半9分、FW大迫の先制点にニンマリ、拍手する神戸の吉田孝行監督


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「長い期間試合がなかった中で、今季最初のホームゲーム。何がなんでも勝ちたい。そういう思いで臨みました。たくさんのサポーターが駆けつけた中で負けたことは申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 試合に関してはミスから点を与えるという非常に難しい展開にしてしまいました。厳しいゲームになるとは予想したが、先に得点を与えてしまうとひっくり返すのは簡単ではない。今日のような試合になると、神戸は試合を進めやすくなる。相手はリスクを冒す必要がなくなり、われわれは難しくなりました。

 ただ、その中で選手たちは落ち着いて試合を進めてくれた。チャンスも作れていた。今日はサイドチェンジが有効だと予測していた中で、その形からチャンスを作れていた。前節よりは内容的には良いものを見せられたと思う。

 2失点目に関しても安い失点だった。そうやって失点を重ねてしまうと、やはり難しい。ただし、負けはしたものの、前節よりは内容のあるゲームはできたと思っている。その意味では前向きに捉えたい敗戦だと思っている。選手たちは最後まであきらめずに戦い、得点を取れたことも前向きに捉えたい。これからもケガや出場停止が出てくるが、チームの競争を保ちながら戦っていきたい」


■ヴィッセル神戸の吉田孝行監督のコメント(一部抜粋)
 「アウエーにたくさんサポーターが来ていただいた中で勝利が出来てうれしく思っています。試合に関しては早い時間に先制点を取れたが、そこから追加点がなかなか入らないというところで苦労したかなと。相手のやり方も予想どおりディフェンスラインの背後と、対角のロングボールということをやってきたので、まずはそれを蹴らせないようにハイプレスというところも悪くなかったですし、蹴られてもスライドしたり、対応が出来ていた。そのあたりは非常に良かったと思っています」

池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影