北海道コンサドーレ札幌ピックアップ情報

一覧に戻る

J1第25節(8月13日)、ホームで神戸に0−2で完敗

22・08・17
 上写真/前列左からMF小柏、ルーカス・フェルナンデス、菅、駒井、FW興梠、後列左からGK菅野、DF田中駿、高嶺、MF宮澤、DF岡村(50番)、MF深井。MF小柏がけがでの長期離脱からホームの先発で復帰した。

   (写真は、8月13日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 札幌=白昼戦に「難あり」炭酸同化作用

  ミシャ「青木のワイドは?」「田中駿・音なし」


 ホーム・札幌ドームに“コロナ禍”最大の2万1千206人の「ざわめき」を感じながら「2連勝を夢見る観客」を集め北海道コンサドーレ札幌は、降格ラインにいるヴィッセル神戸と対戦した。世界的名選手・イニエスタに導かれた昨年3位の“ドリームチーム”との対戦は「何でこんな位置」を、思わせた。8月13日午後2時から札幌ドームで取材した。

 勢いは札幌にあった。しかし、試合が進展するごとの札幌の「ボケッとするプレーヤー」、何かが足りない。こっそりと練習を見に行ったのは8月9日、当然午後からの練習と思っていたが「誰もいない」。「午前中で終わりました」。今年はワールドカップ・カタール大会があり、J1リーグは11月で終了(日程は今月号に掲載中)。

 ところで札幌の「弱点を見つけた」。ミハイロ・ペトロビッチ監督に、一方的に押し付けるのではない。「何で午前中に練習をしなくては、ならないのか?」。試合は、すべて、午後1時過ぎ。昼間の1時、2時、3時、4時とナイターの6時、7時。札幌は帰りの飛行機の関係か、どこよりも「白昼戦(午後1−4時)が多い」。数えると、今季終了まで17回。

 練習は、同時刻の白昼にするべきだ。今季の「コンサドーレ札幌の王道」の「4文字コラム」で、「試行錯誤」を2度目の登場として、2004年から06年まで監督を務めた柳下正明氏を披露した。ところが、この後を継いだ三浦俊也元監督が07年にJ2から1年でJ1昇格をやってのけた。

 午前中は「講義」。試合のビデオを見る。午後はピッチに出て―を繰り返し、J2から1年で昇格した。このサクセスストーリーはただ事ではない。08年宮澤裕樹が初登録リーグ6試合に登場した。

 ミシャ監督へ「炭酸同化作用」=夜間に「酸素が増える」。選手はみな思う。

 試合は、審判歴24年の松尾一主審(49、大阪府出身、大学院の本格派)。副審は山内宏志、木川田博信。第4の審判は原尾英祐。VAR清水勇人(主審格)、AVAR中野卓。ドーム内は気温25.6度、湿度64パーセントといつもと変わらない。

 札幌のスターティングメンバーは、GK菅野孝憲、3バックは田中駿汰、岡村大八、高嶺朋樹。WBルーカス・フェルナンデスと菅大輝。ボランチに宮澤裕樹と深井一希。トップ3は興梠慎三をトップに駒井善成と小柏剛。サブにGK大谷幸耀、DF福森晃斗、中村桐耶、MF荒野拓馬、スパチョーク、FWミラン・トゥチッチ、ガブリエル・シャビエル。

 神戸は、GK前川黛也、DF山川哲史、マテウス・トゥーレル、小林友希、酒井高徳、MF山口蛍、大玲央、飯野七聖、汰木康也、佐々木大樹、FW大迫勇也。サブにMF中坂勇哉、FW武藤嘉紀、ステファン・ムゴシャら。

 キックオフは、神戸。札幌は青木亮太が外れ、菅大樹が入って、3−4−2−1。神戸は4−1−2−3で、イニエスタ、GK飯倉、小林祐が外れ、GK前川、大崎、飯野が入った。

 両チームのこれまでの対戦成績はJ1、J2、Jリーグカップ合わせて、札幌の8勝5分け15敗で、札幌が負け越し。両チームの直近5戦結果は、札幌1勝2分け2敗。神戸は2勝1分け2敗。

 試合は札幌がDF高嶺からの展開で攻め上げれば、神戸は酒井がパス展開、両者の左サイドが攻撃のチャンスをうかがう。札幌のルーカス側にもチャンスボールが回るが、中央の宮澤−深井の突進も得点には届かない。

 得点が決まったのは28分。札幌ペナルティエリア付近で、神戸の大崎が札幌のパスをカットし、トップの大迫に向けパス。札幌MF深井が弾き返そうと触ったボールがこぼれ、エリア手前にいた汰木が拾い左足でシュートを決め神戸が先制。

 アディショナルタイム2分。札幌、菅が前半終了間際に神戸FW大迫の足を引っかけ倒した。イエローカードの判定後の47分、神戸がFKのチャンスを迎え、大迫のシュートは札幌の壁に当たり、はじき出されたボールをMF汰木がドリブルで中央へ運びシュート。札幌DF岡村の足に当たってゴール。2点目を奪った。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「少しミスが多い、集中力をもっと上げよう」、「セカンドボールを拾っていこう」、「まずは1点。必ず逆転するぞ」

■ヴィッセル神戸の吉田孝行監督のコメント
 「後半の立ち上がりしっかりいこう」、「満足して緩めない。同じ事を続けよう」、「ハードワークをしよう」


 ハーフタイム明けの選手交代なし。前半の得点に絡んだ汰木が元気。19分から24分過ぎまで、札幌は筋書き通り深井OUT荒野IN。宮澤OUT福森IN。トップの興梠もシャビエルに代わった。神戸も佐々木OUT武藤IN。

 互いに「立て直し」に入っているのか、爆発的な「攻守のせめぎ合いなし」。場内を見渡すと、鳴り物と拍手の「応援」が、にぎにぎしい。神戸の応援席もまばらに50人ほど。

 飲水タイムも終わり33分、神戸の大迫OUTムゴシャIN。札幌は「気が抜けたような」選手の動き。疲れ切っているのか、コーチ陣の方が忙しい動き。ミシャ「笛吹けど選手踊らず」。41分過ぎ、神戸の汰木OUT中坂IN。

 札幌も元気のない小柏OUTトゥチッチIN。ルーカスOUTスパチョークIN。これで札幌5人交代。神戸3人。

 どっきり。札幌ゴール前で―と言おうかペナルティーエリア入り口で、神戸MF飯野が守備に回った駒井と「ライン上で衝突」。主審はPKマークを「指さす」。

 45分、主審がVAR判定のサイン。決定は「駒井の反則」。判定写真が珍しく「スクリーン」に映しだされた。「駒井にイエローカード」。PKにはならず、エリア外側からのFKとなった。アディショナルタイムは9分だったが55分に試合終了。札幌も神戸も「煮え切らない」一戦だった。

 シュートは、札15−8神、CK札6−7神、FK札8−14神、PKなし。

 2022明治安田生命J1第26戦北海道コンサドーレ札幌対サガン鳥栖は、8月20日午後2時から、札幌ドームで行われる。


 上:上段写真/開始早々の前半2分、右サイドを駆け上がる札幌MF小柏(左)を目指してDF高嶺が左サイドから出したロングフィードは、いち早く戻った神戸DF酒井(24番)にクリアされ、CKとなる。札幌は前節湘南戦での好結果の再現を狙ったがならなかった

 上:下段写真/前半5分、ドリブルで駆け上がる札幌MF駒井(14番)に神戸MF大(25番)がタックルをかける、左端札幌MF深井、その右神戸MF山口

■北海道コンサドーレ札幌の小柏剛選手のコメント
 「前節に続いて、今日は2連勝をしなければいけない試合だっただけに、それを果たすことができず悔しい。今日の試合に関しては内容どうこうではなく結果を出さなければいけなかったので、本当に悔しく思っている。失点などのところについても、自分たちから崩れてしまった試合だった。シュートを15本打っているにもかかわらず得点を奪えていないので、決定力がまだまだ足りていない。チャンスメークの部分も含めて、しっかり改善していきたい。ホームゲームが続くので、サポーターの期待に応えられる試合をしなければいけない」

 上:上段写真/前半13分、札幌MF宮澤(10番)が駆け上がる小柏(右)にロングパスを出すが、大きすぎてGKがキャッチ

 上:下段写真/前半14分、前線に上ろうとする札幌MFルーカス・フェルナンデスだが、神戸FW大迫(右)が激しく迫る、日本代表FWの壁は厚い

■北海道コンサドーレ札幌の宮澤裕樹選手のコメント
 「今日の試合に関しては、自分たちから崩れていったような試合内容だったと感じている。ただし、その中でセカンドボールのところでの強さなどでは相手に優位に立たれてしまっていたし、自分たちが使いたいスペースを相手に埋められてしまっていた。プレーしている中での感覚としては、ワイドのところからゴール前に向かう形は作れていたと思うので、そこは継続していきたい。ただ、最後の時間帯のところはサイドから放り込んでいたので、前の人数などをもっとしっかり増やしていく必要があったと思う」


 上:上段写真/前半17分、札幌MF小柏の右サイドからのクロスを受け、FW興梠(左上)がシュートするが、惜しくもポスト左にはずれる、左下神戸DF山川、GK前川(1番)

 上:下段写真/前半24分、激しくボールを奪い合う札幌MF小柏(19番)と神戸MF山口(その後方)、右DF小林(3番)、後方札幌MF深井


 上:上段写真/前半28分、札幌DF高嶺のパスミスを拾った神戸MF大のパスを、札幌MF深井がカットしようとしたが、そのボールが中央方向に流れ、走り込んだ神戸MF汰木(16番)が左足を振り抜き先制ゴールを決める、札幌GK菅野、右端MF小柏(19番)

 上:下段写真/前半28分、先制ゴールを決めた神戸MF汰木(左端)と同様にDF酒井(24番)がガッツポーズ、喜びを体いっぱいで表現、右端のけぞって悔しがる札幌GK菅野


 上写真/前半追加タイム4分、神戸FW大迫(右端)のFKから、札幌の壁に当たったボールがピッチ中央へ、左にいたMF汰木(左端)が拾って中央へドリブルで持ち込みシュート、追加点を上げる。スタンドの札幌サポーターの祈りむなしく


 上写真/後半2分、神戸左サイドのFKのボールを、ゴール前で札幌DF田中駿(中央2番)が神戸MF大(その右)、DF小林(同左)と競り合いながら跳ね返す、札幌GK菅野(1番)、右端神戸FW大迫


 上写真/後半追加タイム8分、ホームゲーム初登場となったMFスパチョークが右サイドを駆け上がりシュートするもGK前川(左)に阻まれる。前節湘南戦で途中出場し得点をアシストするなど活躍、この試合でも見せ場を作り今後が期待される


 上写真/最下位神戸に0−2と完敗、抱き合って喜ぶMF山口(5番)ら神戸の選手を横目に不満気な札幌の選手たち、左からMF荒野(27番)、その影にスパチョーク、FWミラン・トゥチッチ(32番)、DF田中、MF駒井(14番)、DF岡村(50番)、GK菅野(1番)、MF菅、DF福森、その後方にFWガブリエル・シャビエル


 上:左側写真/後半15分、シュートは打てども点が入らない展開に渋い表情の札幌ペトロビッチ監督

 上:下段写真/前半34分、大声を上げて選手を鼓舞する神戸の吉田孝行監督、右はこの日、2得点でヒーローとなったMF汰木


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(一部抜粋)
 「重要なゲームを落とし、ガッカリしています。試合の入りがあまり良い形ではなく、ビルドアップがうまくいかなかった。1失点目も自分たちから失って、カウンターからやられた。ミスから先制されると、こういう試合では苦しくなる。2失点目もロストから。そして不運な部分もあった。互いが勝利したい試合で先制されると、その後は難しくなる。ただし、0−0の状況で興梠(慎三)の決定機が決まっていれば、逆の展開になったかもしれない。そういう試合だった。

 リードされる展開の中でも、チャンスは作れていた。後半、我々がギアを上げた中で、4〜5回決定機を作れていた。1つでも決まっていれば、相手に圧力を掛け、同点、逆転という試合に出来たかもしれないが、今日に関しては決め切れない中で敗れた。夏休みということで多くのファンが来てくれたが、それに応えることが出来ず、申し訳なく思っている。ただし、最後までともに全力で戦っていきたい」


■ヴィッセル神戸の吉田孝行監督のコメント(一部抜粋)
 「前半から選手が気迫のこもったプレーをしてくれたと思っています。攻撃に関しても、相手がプレスに来るということで、長いボールを入れながらセカンドボールを拾うことも出来ていた。守備に関しても激しく出来ていました」

池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影