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【再掲載】J1第20節(7月6日)、アウエーFC東京に0−3で完敗

22・07・11
攻守の前に「コンサド独自の悩み」

  ミシャの試練は「季節の変わり目だ」


 「ボーッとしてんじゃないよ」、天気予報士も「悩まされるほどの気候の変化」。ここ2連戦は「運を天に任せた」と思え。

 札幌の大御所! 宮澤裕樹、深井一希、西大伍、荒野拓馬、菅大輝。この5人が「やらなきゃ」誰がやる。忘れちゃいけない福森晃斗、高嶺朋樹、小野伸二、藤村怜、中村桐耶、田中宏武、西野奨太、岡村大八、井川空。プラスαで、金子拓郎と田中駿汰は「うまい」。さらに青森山田高出身の檀崎竜孔は、「何が気に食わない」。50番の岡村大八も「あのバックパス」さえ無かったら? ヘッドの中島大嘉も「いいものを持っている」と―誰かが「欲しがっている」。まだまだいるぞ。青木亮太・小柏剛、駒井善成と興梠慎三の影武者。外国人選手はルーカス・フェルナンデスの復帰待ち。

 一番気になるのは、菅野孝憲、大谷幸輝、中野小次郎、松原修平。困ったのは菅野と中野、大谷、松原の差。それぞれの「欠点と改善点」をコーチ陣はどう見えているのか。

 試合は7月6日19時03分、コンサドーレの相手はFC東京で、ご存じ味の素スタジアム。長友佑都や永井謙佑のベテランの顔が浮かぶ。それよりもJリーグで「声出し応援解除」が新登場。1万1千516人。曇り空でも25.3度、湿度73パーセントは、北海道ではお目にかかれない。レフェリーは名鑑トップの荒木友輔主審(36、東京都出身)。副審は山内広志、日比野真。第4の審判は森川浩次。VARは榎本一慶(主審格)、AVAR川俣秀(主審格)。

 札幌のスタメンは、GK大谷、DF田中駿、岡村、福森。ボランチに荒野、高嶺。ワイドに金子、菅。トップ3はガブリエル・シャビエルを先頭に青木と駒井。控えにはGK中野、DF西、中村、MF宮澤、深井、FW興梠、ミラン・トゥチッチ。

 F東京のスタメンは、GKヤクブ・スウォビィク、DF長友佑都、木本恭生、森重真人、バングーナカンデ佳史扶、MF松木玖生、東慶悟、梶浦勇輝、FW紺野和也、アダイウトン、レアンドロ。控えは、GK波多野豪、DF鈴木準弥、岡崎慎、MF品田愛斗、渡邊凌磨、FW永井謙佑、ディエゴ・オリヴェイラ。

 試合は札幌がキックオフ。主導権争いが続いていた15分、札幌シャビエルにアクシデント。足を痛めて興梠と交代(復帰まで長引きそう)。24分、飲水タイム。

 34分、F東京の攻撃。センターサークル付近でレアンドロがドリブルで札幌ペナルティエリアまで持ち上がる。一度は札幌DF陣に止められるが、こぼれ球を渡されたF東京DF長友は、右サイドへパス。FW紺野が反応し左足シュート。これがペナルティエリア内でブロックした札幌MF菅の手に当たり、F東京はPKを獲得。さらに菅にはイエローカード。ボールをセットしたレアンドロは右足でゴール左下へキック。GK大谷も読んで右に飛んだがネットを揺らしF東京が先制点をあげる。

 ホームのF東京1点リードで試合が進み、札幌は後半の巻き返しに期待していた前半終了間際、アディショナルタイム1分が表示される。その45分に札幌DF岡村が札幌ゴールにドリブルで向かったアダイウトンを倒しFK。47分、レアンドロが右足で直接ゴールを狙う。防ごうと壁の端でジャンプした興梠の腕に当たりまたもPKを献上。49分、今度はアダイウトンが左ポスト内側に当てながらゴール。難なく2点目を奪い0−2で前半終了。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「簡単なミスをなくして落ち着いてゲームをコントロールしよう」、「ビルドアップでボールを動かしながら逆サイドも見ていこう」、「我慢しながら後半ゴールを決めて逆転しよう」


■FC東京のアルベル監督のコメント
 「ボールを動かしながらスペースを有効に使っていこう」、「冷静に判断し簡単にボールを失わないこと」


 後半の出だしは札幌の選手交代から始まる。福森OUT宮澤IN。札幌のDFラインが決まったかに見えたが、6分、F東京に「チャンス」。札幌自陣でMF荒野がDF岡村に出した不用意な浮き球の横パスをF東京のアダイウトンがカット。GK大谷も既に前がかり。アダイウトンが、無人のゴールに「ループシュート」。札幌は成すすべがなかった。

 10分、札幌は荒野OUT深井IN。F東京も13分に選手交代、紺野OUTオリヴェイラIN。アダイウトンOUT永井IN。24分飲水タイム。

 27分F東京のレアンドロOUT渡邊IN。33分、興梠OUTトゥチッチIN。菅OUT西IN。札幌はすでに「余力無し」。試合終了前42分、余裕を持ってF東京の選手交代。バングーナガンテOUT鈴木準IN。東OUT品田IN。

 アディショナルタイム4分。札幌の最後の攻撃だろう。47分、高嶺からの宮澤へのパスは実らず。さらに青木のシュートもGKに抑えられる。50分に試合終了、ホームF東京が3−0の完勝となった。

 シュート数は、東10−7札、CK東2−5札、FK東10−9札 PK東2−0札。
                             
 2022明治安田生命J1リーグ第21節北海道コンサドーレ札幌(14位)対鹿島アントラーズ(2位)は7月10日午後2時から札幌ドームで行われる。


■北海道コンサドーレ札幌の宮澤裕樹選手のコメント(一部抜粋)
 「ピッチの中に入っていないと分からないこともありますけど、(2つのPKに関しては)あと1歩寄せていれば防げていたような部分もあると思いますし、勝つためにはそういう部分を突き詰めていかないとこういう結果になってしまうと感じました」


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(一部抜粋)
 「それぞれがスタイルを出す攻撃的な戦いをし合ったゲームだったと思います。非常に高いテンポの中で両者がパスサッカーにチャレンジした、良いサッカーだったと思います。ただ、ハンドを2回取られて決められて、3点目は自分たちから相手にプレゼントを与えてしまったような失点だった。両チームともに自分たちのスタイルを出した攻撃的なゲームだったと思いますけど、チャンスの数はそこまで多くなかったと思います。FC東京は立ち上がりの1分で打ったシュートがポストに当たり、我々も(ガブリエル)シャビエルのヘディングシュートが際どいところに飛んだ。攻撃的な良いゲームではあったけど、0−3で負けたあとに『良いゲームだった』とは言いづらいとも思っています。

 ボールを動かす中でゴールの近くまでは運べるけど、そこから迫っていくことが出来ない状況にあるのが今の札幌だと思います。小柏(剛)が離脱している中で背後にスプリントが出来る選手がいない。クオリティーとスピードのある選手が戻ってくると、攻撃はより活性化されると思います。

 サポーターの皆さんに感謝したいと思います。久しぶりにサポーターが声を出して応援出来るゲームの中で素晴らしい雰囲気を作り上げてくれた。平日のナイトゲームでも駆けつけてくれた両チームのサポーターに感謝したいと思います。遠くまで駆けつけてくれた我々のサポーターに勝利を届けることが出来なくて非常に残念で申し訳ない気持ちがある。その気持ちをしっかりと胸に刻みながら次のホームゲームで勝利を届けられるように全力で戦いたいと思っています」


■FC東京のアルベル監督のコメント(一部抜粋)
 「まずは札幌さんをたたえたいと思います。偉大な監督と対戦出来ることは私にとって誇りです。攻撃的なゲームプランを立てて来るチームと戦えることをうれしく思います。攻撃的なチーム同士が対戦するゲームは魅力的なゲームになります。その意味では札幌さんと戦えたことをうれしく誇りに思います。

 前半と後半で分けて振り返る必要はないと思います。90分を通じて同じ流れだったと思います。しっかりとしたゲームプランを立て、相手に良い形でプレスを掛けることを狙っていました。前線の3人もチームのためにしっかりとプレスに貢献してくれました。札幌さんに余裕とボールを与えてしまうと良いプレーをしてきます。その意味でも守備をしっかりと出来たことが勝利につながったと思います。そして相手にスペースを与えないようにコンパクトな守備を表現出来ていたと思います。

 ボールを持ったときには札幌さんはマンマーク気味に人を捕まえる守備をしてくることを予想していましたので、それを利用してスペースを作る選手とそこのスペースを生かす選手と2列目からの飛び出しを狙いました。我々の期待出来るプレーが出来、勝利を収めることが出来たと思います。

 18歳の梶浦(勇輝)がリーグ戦でデビューしましたけど、勝利と素晴らしいプレーでデビュー出来たことをとてもうれしく思います。今日、中盤には18歳(梶浦)と19歳(松木 玖生)の選手が並んでいましたけど、彼らがクラブの将来を担ってくれることでしょう。

 あと、最後に声援があることは素晴らしく、美しいことだと思いました」

池田淳