北海道コンサドーレ札幌の王道と遍歴2024年12月号

白い恋人
サッカー「Jリーグ」が8日終えた
J1は神戸が連覇J2岡山など昇格
北海道コンサドーレ札幌は降格した
「白い恋人の創社長」が亡父の後を
率いる決意でドームの最終戦を終了
ミハイロペトロヴィッチ監督も退陣

再出発を図るコンサドーレの前身は
1935年創部東芝堀河町のチーム
96年移転98年J参入もJ2降格
岡田監督2年目2000年J1昇格
降格後08年12年17年J1挑戦
四方田監督ミシャ監督で見事な采配

2018年いきなり4位の新境地だ
四方田ヘッドや通訳兼杉浦コーチで
選手はGKク・ソンユン。3バック
福森・キム・進藤。中盤に菅、宮澤
深井・駒井に荒野、小野、稲本らも
前線チャナティップ・三好・ジェイ

監督ミシャは広島6年を振り出しに
浦和6年間でルヴァンカップを制し
2018年から札幌を率いた7年間
白い恋人の石水勲会長が存命の頃に
「良いチームが出来たね」耳に残る
ミシャ「一番印象深い」と言い切る

          (池田 淳)
コンサドーレ札幌の王道と遍歴
上:上段写真/J1第38節柏戦後半14分、戦況を見つめる札幌ペトロビッチ監督(左)と通訳兼任の杉浦コーチ。上:下段写真/柏戦終了後のセレモニーで三上GMのご苦労をねぎらいながらも、「来年から代表権を持ってチームを支えていきたい」とあいさつする石屋製菓の石水創社長、コンサドーレの社長就任の示唆か?(写真は12月8日、大和ハウス プレミストドーム、撮影・石井一弘)
コンサドーレの王道を拓く
記録よりも記憶に残るミシャ札幌—今季の振り返りから未来へ—
 11月30日、明治安田J1リーグ2試合を残して北海道コンサドーレ札幌のJ2降格が決まった。今季は開幕前から戦力の上乗せが乏しく、厳しい展開が予想されてはいた。

 弊誌コラム「コンサドーレの王道を拓く」でも、3月号の「艱難辛苦」(かんなんしんく=困難にあって苦しみ悩むこと)と今シーズンの戦いを予想。開幕時の段階で他紙には無い、厳しい視点で見てきた。

 おそらく愛あるコンサドーレサポーターの中にもあったかと思うが、良くなって欲しいからこその視点で、悪い予想を裏切って欲しかった。

 しかし厳しく言えば、難しい予想では無かったが故にクラブ幹部はどう想定していたのか。チームに対し「惚れた欲目」(ほれたよくめ=惚れた相手を実際以上によく思ってしまうこと)で、甘く見積もってしまったのか―。

 コンサドーレを運営する株式会社コンサドーレの三上大勝代表取締役GMは、開幕前に掲げた「24年シーズンの黒字必達とJ1残留」から、夏の移籍期間で新戦力を多く獲得し「今期は赤字になってもJ1残留」に方針転換。結果、目標は未達となった。

 本来、代表取締役とGM職は役割が違い、それぞれ一人ずつの配置が基本形。そもそも(仮に優秀な人材でも)1人で2人分の業務を担うには無理があったと言わざるを得ない。前体制では、現Jリーグチェアマンとなった野々村氏がクラブの代表、三上氏がGM専任と役割分担が機能していた。

 「大風呂敷は畳まない」という考えもあったようだが、理想と現実のバランス、そしてプロクラブとして結果が伴わなければ説得力は生まれない。シーズン終了後には必要となる今季の総括と、来年度に向けてのチーム編成に加え、大事なクラブ(運営会社)の体制作りで今後が見えて来る。

 残念ながらJ2降格は決まったが、結果が出てから批判をするのは簡単。ここからは来季と未来につながる話をしなければならないだろう。

 「Danke,MISCHA!」