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J1第1節(2月25日)、5年ぶりのJ1は手痛い黒星スタートに

17・02・28
 選手、クラブそしてサポーター。みんなが待ち望んでいたJ1の舞台。ついに開幕の日がやってきた―。

 2月25日、アウエーのユアテックスタジアム仙台に乗り込んだ北海道コンサドーレ札幌はベガルタ仙台との開幕戦。前半を無失点で切り抜けた札幌だったが、後半に一瞬の隙から先制ゴールを奪われそのまま0−1で敗戦となった。

 試合は、札幌がJ2を制した昨季の戦い方をベースに、堅い守りからのカウンターを狙う。対する仙台は、昨年までの「4−4−2」から「3−4―3」へと攻撃的なシステムへと変更。開始から互いの特色がぶつかり合う展開に。

 札幌が中盤に人数をかけてボールを奪いカウンターを仕掛け、仙台はボールをキープしながら左右に揺さぶり札幌ゴールを脅かす。

 ポゼッションに勝る仙台がチャンスを作り出し、あわや失点というシーンはGKク・ソンユンを中心に札幌が堅い守りで対抗。菊地、横山、福森の3バックと、マセード、石井の両ウイングバック(サイドハーフ)の2枚がよくカバーしあい得点を許さず、スコアレスで前半終了。

 後半に入っても仙台が主導権を握る構図は変わらず。札幌も前線へのロングボールやセットプレーから活路を見出そうとするが、仙台DFも集中力を切らさず跳ね返す。

 押し込まれていた影響か札幌の出足が鈍くなり、セカンドボールも拾われるシーンが目立ってきた後半39分、ついに均衡を破られる。

 仙台がスピーディーにボールを運び、ゴール正面から仙台MF三田が左足で強烈なミドルシュート。GKクの正面だったが、無回転で揺れたボールをキャッチできず、胸で跳ね返すと、こぼれ球を仙台FW石原に流し込まれ失点。

 攻めるしかなくなった札幌は前線のターゲットマンFW都倉へのロングボールを増やし、交代で入った内村が絡む形で仙台ゴールを目指す。しかし最後まで相手守備陣を崩し切れず0−1でタイムアップ。

 J1復帰戦は敗戦からのスタートとなったが、チーム全体で守る連動した守備は計算できる。早い段階でJ1のプレッシャーに慣れることで、勝ち点獲得が見えてくるだろう。

 次節札幌は3月4日、アウエーのニッパツ三ツ沢球技場で、浦和レッズを破り勢いに乗る横浜F・マリノスと対戦する。

 (写真はいずれも2月25日、ユアテックスタジアム仙台、撮影・石井一弘)


 上写真/前半6分、昨季までいた古巣仙台との試合で気合が入る札幌MFキム・ミンテ(20番)。その右は以前札幌にいた仙台DF石川


 上写真/前半13分、札幌のFWジュリーニョ(7番)、都倉(9番)がボールをキープして仙台陣内に攻め込む。右端MF宮澤(10番)、その左深井(8番)、左奥DF横山(2番)


 上写真/後半22分、札幌のFW都倉(右)が仙台ゴール前に迫る


 上写真/途中出場した札幌のMF兵藤(6番)が、後半23分、元札幌の仙台DF石川(5番)をかわしてボールを散らす。今季札幌に加入した兵藤について四方田監督は「兵藤が途中出場してからボールを持てるようになった」と評価していた


 上写真/後半33分、仙台の猛攻をGKク・ソンユン(25番)がボールを抑えると同時に、札幌のイレブンが反撃に転じて走り出す。左からFWジュリーニョ(7番)、DF福森(24番)、横山(2番)、MFマセード(23番)、深井(8番)の各選手


 上写真/後半39分、仙台の猛攻をいったんはGKク・ソンユンが止めたものの、こぼれ球を走りこんできた仙台のFW石原(左端の11番)に決められ先制される。仙台にとっては移籍してきた期待のFWの一発で最高の展開となった


 上写真/後半39分、仙台のFW石原に先制ゴールを決められぼう然とする札幌の選手たち。左からMF宮澤、FWジュリーニョ(7番)、MFキム・ミンテ(20番)、GKク・ソンユン、MF深井(8番)


 上写真/仙台に敗れあいさつ後引き上げる選手たちに、札幌から詰めかけた大勢のサポーターから「まだ、始まったばかりだ!」と、温かい声援が送られた。選手は左からDF福森、MF石井、FW都倉、MFキム・ミンテ


 上:左側写真/後半8分、試合がこう着状態で交代を考えているのか、コーチと一緒に控え選手の動きに目を向ける札幌の四方田修平監督(右)
 上:右側写真/前半14分、ベンチ前に出ていた仙台の渡邉晋監督のところにボールが飛んできて、キャッチして選手にトスする

※北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。


■ベガルタ仙台渡邉晋監督のコメント
 「久しぶりのゲームということで、選手もおそらく多少の緊張感と期待感というものが心の中にありながら、このゲームを迎えたのではないかなと思っています。
 間違いなく難しいゲームになるというのは予想していましたし、実際に90分を通してそのような形になったと思います。立ち上がりのチャンスで決めていればとか、そういうような思いも多少よぎるのですけれども、やはりそれはサッカーですから。その後にしっかりと、まずは守備においても相手に隙を与えない、あるいは粘り強くボールを動かしたことで、最後にああいうような形でチャンスが生まれて、ナオ(石原直樹)がしっかり決めてくれたのではないかと思っています」。

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影