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J2第31節(9月11日)、都倉が2ゴール、札幌が3−1で群馬に快勝

16・09・15
 9月11日、首位の北海道コンサドーレ札幌はホームの札幌厚別公園競技場でザスパクサツ群馬と対戦。試合は札幌が先制するもすぐに追い付かれ前半は1−1。後半、互いに攻め合う展開から追加点をあげたのは札幌。その後FW都倉の得点ランクトップタイとなるゴールで突き放し、終わってみれば3−1で群馬を下した。

 天皇杯1、2回戦を挟み、リーグ戦再開となったこの試合。互いに天皇杯の2回戦で敗退しているが、リーグ戦では2位に勝ち点差9をつけて首位を独走する札幌と、群馬は直近4試合で3勝1分け負けなしと好調同士の一戦。

 試合は前半、開始10分に札幌が首位チームの力をさっそく見せる。MF上里がハーフライン左サイドから前線に浮き球を送ると、群馬DFがラインをあげきれず。ラインを見極めていたDF福森が独走状態となりドリブルで侵入。ペナルティーエリア左からグラウンダーのクロスを入れる。必死にもどる群馬DF尻目に、最後は待ち構えていた都倉が右足の強烈なシュートで先制。天皇杯の岡山戦に続き都倉が聖地厚別で連続ゴールを決める。

 先制に成功した札幌だったがすぐに反撃に合う。前半19分、センターサークルあたりで群馬FW高橋がボールを拾ってドリブルであがり左サイドのMF山岸へ。山岸はワンタッチで中央へ正確に転がるボールを送る。札幌DFは意表を突かれたのか足が止まってしまい、フリーとなった群馬MF瀬川がうまく流し込み同点とした。

 これでペースを握った群馬は25分、瀬川のペナルティーエリア手前からのドリブルシュートや、36分には細かいつなぎから群馬MF中村が危険なミドルシュートを放つ。札幌GKクのファインセーブもあり、追加点は免れていたが、どっちに転ぶか分からない展開だった。

 ペースのつかめなかった札幌は、前半終了間際に福森のCKをMF宮澤がドンピシャのヘッドで合わせるも群馬GK清水にかき出されゴールならず、1−1で試合を折り返す。

 後半に入り、先に決定機を迎えたのは群馬。後半9分、カウンターからDF高瀬がドリブルで前へ運び、走り込んできたMF小林へスルーパス。小林はワンタッチでシュートを放つがわずかに枠の外。

 耐えながら隙を狙っていた札幌は後半33分ついに追加点を奪う。MFジュリーニョが左サイドで群馬DF2人を抜き去り中へふわりとしたクロス。これに頭で反応したのは、けがのMFマセードに代わって前半から途中出場していたMF石井。1回は群馬GK清水にセーブされるも、跳ね返りを素早く足で押し込む。群馬DFも必死にゴールライン付近でクリアーを試みたが、これがゴールインの判定となり札幌が待望の勝ち越しゴール。

 勢いに乗った札幌は後半37分、上里がペナルティーエリア手前から相手のクリアボールを強烈なボレー。ポストに当たり跳ね返ったボールを途中出場のFWヘイスが拾ってペナルティーエリア内へドリブルで侵入。最後はシュートぎみのクロスを都倉が押し込み3−1、試合を決定付けた。その後、札幌は盤石の試合運びでタイムアップ。札幌が今季のリーグ戦では厚別初白星を飾り、ホーム戦負けなしを継続中だ。

 これで首位を走る札幌は21勝6分け4敗の勝ち点69に伸ばしたが、2位の松本も勝利したため勝ち点差は変わらず9ポイントとなっている。

 次節札幌は9月18日にアウエーのトランスコスモススタジアム長崎で13位のV・ファーレン長崎(勝ち点39)と対戦する。

 (写真はいずれも9月11日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘)


 上写真/前半10分、北海道コンサドーレ札幌はFW都倉(9番)がDF福森のクロスを右足で合わせて先制ゴールを決め、ゴール裏を埋めたサポーターの祝福を受ける。聖地、厚別競技場ならではの光景だ。左端MFジュリーニョ(7番)、マセード、右端宮澤(10番)


 上写真/前半19分、群馬MF瀬川(26番)が山岸のパスを受けて同点ゴールを決める。守るべき中央にぽっかりと穴が開いた。札幌GKク・ソンユン(25番)、DF福森(24番)、MF堀米(31番)


 上写真/後半16分、群馬の右CKからの攻撃を札幌GKク・ソンユンがパンチングでクリアーする


 上写真/後半33分、札幌MF石井(手前)がジュリーニョの左クロスに頭で合わせてシュート。札幌の選手は左DF増川(18番)、右端FW内村(13番)、群馬の選手は左からMF中村(32番)、松下(30番)、パク・ゴン(8番)、右後方小林(6番)


 上写真/後半33分、札幌MF石井(19番)がジュリーニョのクロスにヘッドで合わせ、相手GKのこぼれ球をDF高瀬(24番)より一瞬早く右足で押し込み貴重な勝ち越し点をあげる


 上写真/後半33分、札幌MF石井(中央下)のシュートを懸命にかき出そうとする群馬GK清水だが、すでにゴールに入っていると判定された


 上写真/後半追加タイム4分、途中出場した札幌FWヘイス(中央)がクロスを上げる。ヘイスは後半37分には都倉のダメ押し点を演出するなど、効果的な動きを見せた。右MF小野、群馬DF舩津(2番)


 上写真/このところ調子が上向いている群馬は札幌に先制されながら前半に同点とし、終始積極的に攻めていたが、結果的には1−3と敗れた。頭を抱えるMF松下(右)とピッチにお尻をつけてガックリの同点弾を放ったMF瀬川(26番)ら。札幌GKク・ソンユン(25番)がサポーターに頭を下げる


 上写真/前半38分、札幌MF堀米(右端)と群馬DF舩津(2番)が激しく衝突した後、群馬の服部浩紀監督(中央)と札幌の四方田修平監督(右手前)が接近、確認し合う。

※北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

■ザスパクサツ群馬の服部浩紀監督
 「1位と15位との差が、後半の後半に出てしまいました。ただし、試合はプラン通りの守備から攻撃に移るという形から得点することができました。後半に何度もチャンスがありましたが、決めきることができず、そこが勝ち点の分かれ目でした。
 選手は自分たちのストロングポイントを出しきってくれたと思います。前線の瀬川祐輔(背番号26)らのチェイスを、相手が嫌がっていたと思います。ただ、相手が一枚上手だったと認めざるを得ない。この試合を次につなげていきたいと思います」。         

(注=群馬・前橋市出身の45歳。180cmの大型FWで、前橋商高―筑波大で活躍、Jリーグの横浜フリューゲルスを振り出しに清水エスパルス、アルビレックス新潟、アビスパ福岡、サガン鳥栖でプレー、2004年現役引退。群馬監督は15年から)

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影