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J2第41節(11月14日)、水戸に痛恨の逆転負け、プレーオフも消滅・・・

15・11・19
 11月14日、アウエーのケーズデンキスタジアム水戸に乗り込んだコンサドーレ札幌は、19位の水戸ホーリーホックと対戦。前半、FW都倉のPKで先制点を奪った札幌は、逃げ切りたいところだったが、後半に2失点。そのまま1−2で敗れた札幌は、最終節を残し今季の7位以下となることが確定。3位から6位に与えられるプレーオフと、J1への道が完全に閉ざされた。

 逆転でプレーオフ進出を決めるために勝ち点3が絶対条件の札幌と、J3への降格ラインから離れ、J2残留を確定させたい水戸。両者の思惑が交錯する中、試合は始まった。

 開始早々から、是が非でも勝利が欲しい両チームは激しいボールの奪い合いを見せる。互角の展開だったが、徐々に札幌がリズムをつかむと、相手陣内に押し込む時間が増えてきた。

 すると前半23分、ペナルティエリア外から都倉が左足の強烈なミドルシュートを放つと、ブロックに入った水戸DFの手に当たりPKの判定。これを都倉が冷静に沈め、先制ゴール。

 その後も、札幌が優位に進めるが大事なところでの精度を欠き、1−0のまま前半を折り返す。

 後半に入ると一転、ホームの水戸が反撃に出る。早いタイミングで前線にボールを入れ、札幌が必死に跳ね返してもセカンドボールを拾われ、波状攻撃を受けた。

 守備の負担から札幌の疲労が見え始めた後半26分、踏ん張っていた守備陣がついに決壊。水戸が左サイドから大きなセンタリングを上げると、水戸FW三島が札幌DFに競り勝ち、ワンタッチで折り返す。このボールを完全なフリーで待っていた水戸MF鈴木に蹴り込まれ、試合は振り出しに。

 攻めるしかなくなった札幌は3枚の交代カードを次々と切り得点を奪いに行く。しかし水戸の堅い守りを崩すことが出来ずにいると、試合終盤に決定的な失点を食らう。

 後半45分、水戸が左コーナーキックを獲得。ホームサポーターの見つめる中、水戸MF船谷が左足の鋭いキック。カーブのかかったボールがニアサイドに入り、札幌DFを振り切って走り込んだ三島が、頭で逆サイドネットに突き刺し逆転。

 諦めない札幌はアディショナルタイムに最後の攻撃を仕掛けるも、試合終了のホイッスルが鳴り響く。その刹那、駆けつけた札幌サポーターの頬から、冷たい雨に熱い涙が混じって落ちた。

 これで札幌は13勝15分け13敗、勝ち点54のまま、順位は11位に後退。6位に浮上したV・ファーレン長崎との勝ち点差が6に開き、残り1試合で追いつくことが不可能となった。

 次節札幌は11月23日に札幌ドームで栃木SCと対戦する。今季昇格という目標は無くなったが、それでも大勢つめかけるであろうサポーターに何を示せるか―。

 来季以降に向け、サプライズではなく、揺らぐことのないしっかりとしたクラブの目指すべきものに期待したい。
編集部