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プロカメラマン“石井一弘の目”「5月のMVP都倉と依然フル出場の福森」

15・07・01
 コンサドーレ札幌の負け無しは7試合連続だ。だから好調だ、とも言えるだろう。でも、勝ち切れていない、と言う方が本音ではないか。6月14日の岐阜戦では、古田の突破から得たPKを都倉がキッチリ決めた1点を守り切って勝ち4位に浮上したが、21日の北九州戦、29日の大分戦で引き分け、順位は6位に落ちた。だが、ともかくプレーオフに進出できる順位をキープ出来ている。

 その要因として、特に5月のJ2月間MVPを獲得したFW都倉賢選手と依然全試合フル出場を続けるDF福森晃斗選手をあげたい。都倉は5月に5試合フル出場し6得点をあげた。福森は6月6日の千葉戦で先制となる華麗なFKを決めたが、終盤同点とされて引き分け、ヒーローになりそこなった。そんな都倉と福森が絡んだプレーを21日の北九州戦から紹介する。

 後半31分北九州に同点とされた直後の後半32分、MF前寛之から絶妙のロングパスが前線のFW都倉に出た。元札幌で人気だった北九州DF西嶋が、シュートしようとした都倉を倒してイエローカード、FKとなる(写真1)。流石の都倉も顔をゆがめる(写真2)。こうなれば福森の出番だ。

 ゴール正面、ペナルティーエリアのわずか外、やや近すぎるきらいはあるが絶好の位置だ。福森(左)と荒野が北九州の壁の間に入って目隠し役をする宮澤、堀米、前寛に立ち位置を入念に指示する。後方でFKを得た都倉も目を光らせる(写真3)。福森のフワッと柔らかいFKはクロスバーを叩きゴールならず(写真4)。残念!! 福森はまた、ヒーローになりそこなった。

 都倉の献身的な攻守での頑張り、まだ22歳と若いのに“いぶし銀”のような福森のキック、これらが上位キープのカギになっていると思う。福森にはもうひとつ話がある。追加タイムに入り福森の足がつった。急きょDFパウロンがピッチサイドで準備、福森のフル出場が途切れるか?の寸前までいった。が、福森自身が両手で「○」の合図を送り、ゲームを続けて追加タイム3分を乗り切ったのだ。

 (写真はいずれも6月21日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真1/後半32分、札幌はMF前寛のパスを受けたFW都倉(左)がゴール正面、ペナルティーエリアのわずか外で、元札幌で北九州DF西嶋(6番)に倒されFKを得る(西嶋にはイエローカードがだされた)


 上写真2/西嶋に倒された都倉は思わず「痛ェー!!」と、この顔


 上写真3/ゴール正面からのFKに、北九州の壁の中に立って目隠し役のMF宮澤、堀米、前寛の三人に位置の修正を指示するDF福森(左)とMF荒野、右端でFW都倉もにらみをきかす


 上写真4/後半34分、DF福森(24番)がフワッとやわらかいFKでゴールを狙ったが、惜しくもクロスバーの左スミをたたきゴールはならず

石井一弘