６月２２日、ＦＣ岐阜戦、後半２４分札幌ＦＷ横野（９番）が追加点を決めゴール裏サポーター席に向かって走り出す。メインスタンドの観客はバンザイをして喜び、札幌ベンチ前では財前監督が小躍り、名塚、赤池両コーチも嬉しさを隠しきれない。左端ＭＦ内村（１３番）、岐阜ＤＦ新井（２０番）、ＧＫ高木（右端）はガックリ倒れ込む。

　実はこれ、私の撮影失敗なのです。

　通常サッカー取材の時、画面中央の選手を追いかけてピントが合うカメラのカスタム機能というのを使って撮影します。しかし、横野のスピードにカメラが追い切れず、ピントが後方にあってしまったのです。

　でも、プロは転んでもただでは起きません。あたかも最初から観客にピントを合わせていたかのような顔をして、この写真をお見せしているのです。

　幸い、ゴール裏サポーターに比べて、メインスタンドの観客が被写体になることはめったにありませんので、たまにはこういう写真も“アリ”でいいですよね！