コンサドーレ札幌ピックアップ情報

一覧に戻る

徳島ヴォルティス戦 プロカメラマン“石井一弘の目”「判定」

13・04・22
 4月14日、コンサドーレ札幌が2−1と逆転劇を演じた徳島ヴォルティス戦で試合の流れを左右しかねない審判の判定に関する面白いシーンが2つあった。

 1つは後半20分のこのシーン。同点に追いつかれた徳島の左FKからの攻撃でゴール前での混戦からゴールになったように私には見え、一瞬「やられた!」と思った。徳島の選手は全員が手を上げ喜んでいる。札幌のMF宮澤(10番)、DF上原も手を上げている。でも、こちらは意味合いが違う。オフサイドのアピールだ。実際には早い段階で副審が旗を上げておりオフサイドの判定で事なきを得た。

 (写真はいずれも4月14日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/後半20分徳島左FKからの攻撃でゴールになったと思い両手を上げて喜ぶ徳島の選手たちとオフサイドを主張して手を上げる札幌MF宮澤(10番)、FW上原ら札幌の選手たち。中央転んでいるのがGK杉山


 もう1つは後半25分の次のシーン。札幌のMF岡本のシュートは徳島GK松井のファインセーブではじき出されボールはゴールラインから出た。しかし廣瀬格主審はゴールキックの判定、副審に猛抗議した札幌の財前恵一監督は「それはないだろう」とこの表情。副審はコーナーキックを指示しているように見える。

 直後、廣瀬主審はGKのワンタッチを認め、苦笑いをしてコーナーキックの判定に変えた。試合後ビデオで確認したが、NHKテレビで解説していたアテネ五輪日本代表監督の山本昌邦さんは「主審の間違いもある。勘違いという部分じゃないですかね!」と言っていた。

 あれだけはっきり指示した主審の判定が覆ったのは、珍しいのではないかと私は思う。もしこの後、最初の判定通りゴールキックで試合が再開していたら、4分後の上原の逆転ゴールは生まれなかったかもしれない。


 上写真/後半25分札幌のMF岡本のシュートは徳島GK松井がナイスセーブでボールはゴールラインから出た。当然コーナーキックと思った札幌の財前恵一監督は主審のゴールキックの判定に副審に詰め寄って猛抗議、「それはないだろう」と、この表情。右端の徳島の小林伸二監督は自チームに有利な判定に静観の構え。副審はコーナーキックを指しているように見える

石井一弘