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J1第3節(3月4日)、アウエー新潟で2−2と分ける

23・03・06
 浅野だぞ ポイントゲッター 躍りだす

  新潟と2−2、観衆2万5千462人


 記念すべきJ1「30周年」2023年明治安田生命J1リーグ第3節、北海道コンサドーレ札幌は、6年ぶりにJ1復帰のアルビレックス新潟と3月4日アウエーのデンカビッグスワンスタジアムで対戦した。

 会場は2万5千468人の観衆で埋まり、J1第3節9試合の中で、最高の入り。バックスタンドに陣取ったコンサドーレの応援団も5,6千を超える勢い。特に「熊本合宿」から直送の選手団で、第2節(2月25日対ヴィッセル神戸戦・札幌ドーム=1万7千78人)以来の近くのゲーム。近親者も多く、特に新潟は1999年加盟で、札幌が1996年の先輩。新潟と選手の移動では、西大伍選手、コンサド先輩の藤田征也現札幌アカデミーコーチらと多い。

 札幌は先制はしたものの、前半を終わって1−2の新潟ペース。後半34分に、今季サンフレッチェ広島から完全移籍の背番号18浅野雄也(25、三重県出身、大阪体育大卒、兄・拓磨はJAPAN代表)が同点弾をあげ2−2でドロー決着。大学で1年後輩のDF田中駿汰(25、大阪体育大出)と、2026年のW杯(カナダ・アメリカ合衆国・メキシコ大会)でJAPAN代表選出に期待がかかる。

 3月4日の新潟対札幌戦は14時03分、札幌のキックオフで始まる。審判団は池内明彦主審(39、広島県出身で柔軟な判定をする)。副審は竹田光晴、眞鍋久大。第4の審判は木川田博信。VARは岡部拓人(主審格)、AVARは川俣秀。天候は晴れ、気温11.3度、湿度54パーセント。

 新潟のフォーメーションは4−2−3−1。スタメンは、GK小島亨介、DF藤原奏哉、舞行龍ジェームズ、千葉和彦、渡邊泰基、MF高宇洋、島田譲、太田修介、伊藤涼太郎、三戸舜介、FW鈴木孝司。控えはGK阿部航斗、DFトーマス・デン、田上大地、MF松田詠太郎、秋山裕紀、FW小見洋太、谷口海斗。

 札幌は3−4―2−1のフォーメーションでスタメンは、GKク・ソンユン、DF田中駿汰、岡村大八、福森晃斗、WB金子拓郎、菅大輝、MF荒野拓馬、宮澤裕樹、MF小柏剛、青木亮太、FWキム・ゴンヒ。控えはGK大谷幸輝、DF西大伍、馬場晴也、中村桐耶、MF浅野雄也、スパチョーク、小林祐希。

 両軍のこれまでの対戦成績は、新潟の9勝3分け7敗で、新潟の方がやや優位。1節ではセレッソ大阪と引き分け、勝ち点1。2節のサンフレッチェ広島戦は勝ち点3を得ている。

 一方、札幌の1節は広島に2−2の引き分けで勝ち点1。2節のヴィッセル神戸には、1−3で敗戦。荒野をトップに立たせたのが失敗。前節から浅野と馬場がスタメンから外れ小柏、トップにキム・ゴンヒが入った。

 前半の15分までは、札幌は荒野−宮澤から金子の切込み、福森・菅の左サイドからの攻め。CKは福森にほとんど任せていた。

 攻めのパターンが上部の小柏−青木−トップのキムに展開、荒野の攻撃参加が激しくなる。17分、その流れに乗って右サイドからトップ下の小柏が、走り込んできた青木にパス、ワントラップしたボールが相手に当たり、ゴールイン(主審のVARチェックは青木のハンドが疑われたがボールとボディーの位置でセーフ)。

 19分プレー再開。21分、今度は新潟のセンターサークルからの展開。背番号14の三戸がドリブル、パスはMF伊藤へ。札幌ペナルティーエリア手前から右足を振り抜く。札幌GKク・ソンユンは「意表を突かれ」失点。数分の間に「同点」。

 あっけない5分以内の出来事。札幌は右サイドの田中駿汰と金子から、新潟はMF伊藤がFKを蹴り入れているが、つながらない。42分新潟が選手交代。DF千葉OUTトーマス・デンIN。千葉の負傷交代(らしい)。

 アディショナルタイム3分。46分新潟にチャンス。札幌ゴール前・ペナルティーエリア手前でFK。キッカーは伊藤。エリア内中央で新潟DF藤原が頭で触ったボールはファーサイドへ。走り込んだMF太田が蹴り込む。札幌DF福森の足の下を転がり込んで新潟が逆転。1−2で前半終了。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメントはチーム発表無し

■アルビレックス新潟の松橋力蔵監督のコメント
 「攻撃のスピードを合わせよう。シンプルに味方を使い、緩急をつけること」、「守備は、声を掛け合って奪いに出ること。ロングボールの回収も意識しよう」、「1対1の勝負で負けない。後半45分も自信を持って戦って勝つぞ」

 
 1点を追う立場の札幌。エースの浅野登場。左の青木と交代。これまで2試合は先発だったが、ペトロビッチ監督の心中は?(任せるしかない)。さらに17分にはキャプテン宮澤と馬場の交代。「何かやってくれ」。

 20分過ぎ、相手も選手交代。鈴木OUT谷口IN。太田OUT小見IN。時はどんどん経過。札幌もケガ上がりの小柏OUT99番小林IN。

 27分過ぎから、札幌の右からの展開が続く。30分には金子のクロスに左の菅が反応、ヘディングシュートがゴール左ポストに阻まれる。新潟は肝を冷やす。そして34分、相手陣内での的確なプレスから菅がパスカット。右サイドでのパス交換から、浅野と荒野のワンツーで最後は浅野がペナルティーエリア中央で左足を振り抜き移籍後初ゴール。2−2の同点に追いつく。一瞬ホームチームの「声が止んだ」。遠来の札幌応援団は「うれしさ爆発」の様子。

 その後39分、新潟は島田OUT秋山IN。札幌は42分に岡村OUT中村IN。

 アディショナルタイム3分。札幌DF中村が新潟MF三戸の抜け出しを止めイエローカード。主審が決定機の阻止に当たるかどうかVARチェック。わざとじゃないよ。このFKでは札幌は事なきを得た。

 50分、馬場が右足を振りクロスを上げるが味方につながらない。2−2の引き分けなのに「札幌応援団の勝ったような雄たけび」。2万余の人・人・人の「声は札幌だけ」。「熊本合宿で会えない家族を探す選手」。見た事の無い「絆を見たような気がする」。

 シュート数は、札16―12新、CK札6−7新、FK札8−17新、PKなし。

 札幌の次戦は、ルヴァンカップAグループ第1節。3月8日午後7時サガン鳥栖対北海道コンサドーレ札幌は佐賀県鳥栖市の駅前不動産スタジアムで行われる。

 2023明治安田生命J1リーグの方は、第4節北海道コンサドーレ札幌対横浜F・マリノス戦は、3月12日午後3時札幌ドームで行われる。


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(一部抜粋)
 「今日のゲームは非常に難しくなると予想していた。新潟はこの2節を見た限り、リーグの中でもっともポジティブなサプライズを見せている。だからこそ、我々にとって難しいゲームになると予想していた。

 (新潟は)セレッソ戦は2−2でしたが攻撃的に戦い、広島戦に素晴らしい戦いでもって2−1で勝利して、アウエー2試合で素晴らしい戦いと結果を残してホーム開幕戦を迎えた。J2から上がってきた新潟にとっては素晴らしいスタート。新潟はサッカー熱のある素晴らしいサポーターがいる街。多くのサポーターが応援する。アウエーチームにはさらに難しいゲームになったのは、その2つの要因があったから。

 新潟の選手たちはモチベーション高く戦っていたし、今日も素晴らしいゲームをしていた。私もJリーグは18シーズン目で、新潟と数多く戦ってきたが、このスタジアムにはたくさんのサポーターが集まり、後押しする。うれしいことだが、難しい試合だった。

 今の札幌のチーム状況は、開幕の広島戦は引き分けたが、決して良い内容じゃなかった。前節の神戸戦も、自分たちらしさが出せずに1−3で敗れた。チーム状況は難しく、新潟とは真逆のチーム状態で迎える第3節だった。

 今週の練習では、新潟相手にどう戦うかを入念に練ってきたし、ミーティングも重ねた。前節までと違うのは、小柏剛が戻ってきたこと。小柏剛や浅野雄也のような選手が入ることで、攻撃テンポが上がったことは大きかった。2−2の引き分けに終わったが、後半は特にチャンスが多く、より勝利に近い内容だったのは我々だったと思う。ただ前節までの内容を考えれば、右肩上がりの内容のゲームをしてくれたので、今日の1ポイントでも満足いく結果と言えるかもしれません」

■アルビレックス新潟の松橋力蔵監督のコメント(一部抜粋)
 「ホーム開幕という中で、本当に多くのファン・サポーターの方がスタジアムに足を運んでくださって、80分くらいまでは、最後の良い景色を一緒に見られるような感じはありましたが、残念ながら追いつかれてしまいました。少し残念な気持ちではありますが、選手は本当にファン・サポーターの方々のバックアップを受けて、最後までタフに戦ってくれたなと思っています」

池田淳