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J1第11節(5月4日)、アウエーでG大阪にスコアレスドロー

22・05・06
 この2人は「ブラボー」が大好き

  ミシャの恩師が「80歳で逝く」


 北海道コンサドーレ札幌のミハイロ・ペトロビッチ監督は、日本で64歳を迎えた。3月の後半戦から「2本の杖と、一台の椅子」を「取り外して」ベンチ前の「監督指示ラインに沿って」指揮を執っている。「治ったのか」と安堵している。5月4日のアウエーガンバ大阪戦も同様だった。ちょっと違うのは「5月1日にセルビアの戦火を逃れて国を離れた先輩で恩師の死」を、「知らぬか」のような雰囲気。

 日本で、札幌でミシャと喜びを交わすとき「ブラボー」と言って「親指を立てる」いつかアスリートの「しぐさ」になっていた。新型コロナウイルスまん延、さらに「戦火を潜ってのせめぎ合い」。もう嫌だ、黙っていようや・・・。

 JAPANの代表的なプレーヤー大久保嘉人が昨年「引退声明をした」。すがすがしかった。一番嬉しかったのは、国見高校で、小嶺忠敏監督に「初めて呼ばれたとき」。この小嶺監督も2022年1月7日、76歳で。暴れん坊・大久保はプロになってから104回の警告(イエローカード)。今のところ「日本一」。笑っていたよ。

 そろそろ、J1第11節、ガンバ大阪対北海道コンサドーレ札幌戦に入ろう。

 5月4日14時03分、大阪府吹田市のパナソニックスタジアム吹田。今季からプロ審判になった中村太主審(43、埼玉県出身、09年から甲府の練習生を経てプロ)。

 入場制限解除のスタンドには1万6千82人。天候晴れ、気温23.1度、湿度20パーセント。ガンバのキックオフ。濃紺のユニホームが初々しい。札幌は白を基調に、赤のステッチで縁取りしたユニホーム。GKは「濃い金色」に光るいぶした「強そうな」出で立ち。

 札幌のスタメンはけがから復帰した金子拓郎が深井一希に代わって登場した。GK菅野孝憲、3バックは田中駿汰、宮澤裕樹、福森晃斗。両ウイングバックはJ1通算100試合出場のルーカス・フェルナンデスと菅大輝。舵取り役は荒野拓馬が下がって高嶺朋樹と組んだ。FW陣はトップにガブリエル・シャビエルでシャドー役が金子と駒井善成。控えはGK中野小次郎、DF西大伍、中村桐耶、岡村大八、MF青木亮太、FWミラン・トゥチッチと中島大嘉の18人。 

 G大阪はGK一森純、DF藤春廣輝、三浦弦太、クォン・ギョンウォン、黒川圭介、MF小野瀬康介、福田湧矢、奥野耕平、ダワン、中村仁郎、FWレアンドロ・ペレイラ。控えにDF柳澤亘、MFウエリントン・シウバ、齊藤未月、FWパトリック、山見大登で、交代出場候補。

 試合前の両監督のインタビューで、ホームのガンバの片野坂知宏監督が「14位という、かつてない成績。スタメン5人を入れ替えて、さらにルーキー中村を使っての布陣で臨みたい」とホームで1勝を目指す。

 ミシャ監督は「ホーム初勝利をあげた勢いで連勝」を狙う。ゲームが始まり最初のチャンスは札幌、30秒も経たないうちに3試合ぶりの金子がゴール前に持ち上がりチャンスを作るなど全快。ガンバは18歳の中村が札幌ゴール前に切り込むなど、両軍持てる力を発揮するも「決定機」を逃す。

 40分あたりから札幌DFの背番号10宮澤の突進が目に付く。45分、札幌CKを福森がキック。中央に走り込んだ宮澤を相手DFクォン・ギョンウォンが後ろから倒し、PK判定(中村主審プロ初PK判定)。アディショナルタイム1分。

 47分、キッカーは、FWのシャビエル。ゴールマウスの中は、3年目の一森。(えっあの東口順昭=9年目の弟子)。シャビエルが利き足の左で蹴って、ゴール左へ飛んだ一森に「ドンピシャ」で捕球された。万事休す。0−0で前半終了。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「ピッチを広く使ってプレーしていこう」、「守備の時はカバーリングが遅れないようにしていこう」


◆ガンバ大阪の片野坂知宏監督のコメント
 「攻撃は大胆にやり切ろう」、「攻守の切り替えは止まらないことコミュニケーションをとっていこう」、「後半の入り集中して、切らさずにどこまで走れるかが重要」


 後半は、ガンバの選手交代から。黒川OUT柳澤IN。ペレイラOUT山見IN。札幌は荒野、金子、高嶺らの展開で攻め込む。

 12分、宮澤にイエローカード。押し気味の札幌にガンバ中村、山見がプレスをかける。13分ガンバ選手交代。中村OUTパトリックIN。奥野OUT齊藤IN。これでガンバは4人交代。15分には札幌FWシャビエルOUTトゥチッチIN。札幌の攻撃がシューㇳまで続くようになるが、GK一森の好捕が目立つ。

 札幌が選手交代。23分宮澤OUT岡村IN、福森OUT青木IN。札幌はこの後も駒井や荒野がボール回しの中心。38分ガンバ福田OUTウエリントンINで5枚替え。

 札幌は38分金子OUT「頭の」中島IN。これで終わりか札幌の攻撃が続く。40分青木が、42分田中駿が、44分ルーカスが、攻撃の中心になって攻めるが「得点」なし。

 アディショナルタイム4分。今度はガンバのシュートを2度受けるがGK菅野の好捕で事なきを得る。0−0のままタイムアップ。札幌は11位。ガンバ13位。

 シュート数は、ガ7−19札、CKガ5−7札、FKガ17−9札、PK札1ノーゴール。札幌のシュート19は雑過ぎる。
                                
 2022明治安田生命J1リーグ第12節北海道コンサドーレ札幌対京都サンガF.C.戦は5月7日午後4から札幌ドームで行われる。


■北海道コンサドーレ札幌の田中駿汰選手のコメント(一部抜粋)
 「今日の試合は内容的には勝たないといけない試合だった。無失点は継続出来ていますが、点を取らないと勝てないので、点を取るということに関してはチームとしての最近の課題かなと思います」


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(一部抜粋)
 「立ち上がりから非常に素晴らしい戦いを選手たちは見せてくれたと思います。アウエーの地、大阪で札幌が非常に勇気のある戦いを見せてくれたと思いますし、やはりそれは我々の今の強さを示せているんじゃないかなと思います。選手は立ち上がりから非常に攻守にアグレッシブな戦いを見せてくれたと思いますし、そういう中で前で得点になってもおかしくないようなチャンスをいくつも作っていたと思います。

 今季11試合戦った中で我々は今日で8引き分け目ですが、8試合のうちのおそらく半分以上、4試合は勝てていてもおかしくないかなというゲーム内容でした。今日のゲームも我々は相手を上回っていたと思いますし、勝てたゲームだった。今日に関してはなかなかゴールを割ることができず、引き分けという結果に終わりましたけど、選手たちが見せてくれたパフォーマンスは素晴らしいものがあったと思いますし、足りなかったのはゴールだけだと思います。

 11試合を戦った中で1敗しかしていないのは我々ともう1チームだけですが、いかにいま札幌が安定した戦いをしているかの現れだと思います。ただ、引き分けが多いことに関して言えば、今日のようにやはりチャンスを作りながらも、決め切れないことが多いことも理由かもしれません。選手たちはたくさんのエネルギーを注いで戦ってくれたと思います。この試合を引き分けた痛み、悔しさは選手たちが最も感じていると思いますし、その痛みが分かるのは私と選手たちだけです」


■ガンバ大阪の片野坂知宏監督のコメント
 「ホームゲームで攻撃力のある強い札幌さん相手に、なんとか勝利をつかみ取りたいという思いで準備し、選手も勇気を持って戦ってくれたと思います。もちろん今日のゲームでPKがあって、GKの一森純のビッグセーブがあり、あれだけのシュートを受けてピンチもあったのですが、なんとか粘り強く、選手も戦ってくれたと思います。

 そして攻撃の方も、なんとか札幌さんの守備に対してというところで、チャンスを作ることはできていた部分もあったと思います。ただ、やっぱりまだ力が足りず、得点を挙げられなかったこと、札幌さんはシュートがしっかりと枠に飛んでいて、我々のシュートというのはなかなか枠に飛んでいない。本当にそういった差も戦ってみて感じることがありました。

 今後も得点を挙げるために、そういった精度と当事者の選手一人ひとりがしっかりと積み上げて、チャレンジしてやっていくしかないなと思います。本当に今日はどちらが勝ってもおかしくないゲームだったと思いますが、我々は勝点1をなんとか拾うことができた、そういうゲームになったと思います」

池田淳