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2021 ルヴァン杯2−0で名古屋が初優勝

21・11・01
 ルヴァン杯名古屋が初優勝

  加入2年目・稲垣が最優秀選手


 2019年に準優勝した北海道コンサドーレ札幌の「ファミリー=サポーター&ファン」なら10月30日のJリーグルヴァンカップの決勝は見逃せない。テレビ局のフジテレビがキー局になって北海道はUHBで午後1時から放映された。

 会場は2002年日韓ワールドカップの会場にもなった埼玉スタジアム2002。新型コロナウイルス対策が、ちょっぴり緩み1万7千933人の今季初の入場者数。この決勝の舞台は名古屋は初めて、セレッソ大阪は4年ぶりの戦いが待っている。

 この対戦カードは3日前の10月27日、天皇杯JFA第101回の準々決勝で対戦した名古屋グランパスとC大阪で、0−3でC大阪が勝利、会場が名古屋の豊田スタジアムだっただけに「今季最大のリベンジ」。

 試合は13時09分、家本政明主審(48、広島県出身、前国際審判)の笛で、スタート。天候は晴れ、気温18.9度、湿度39パーセントの絶好のコンディションで始まった。

 ユニホームは名古屋がホームのレッド系、C大阪はビジターの白。キックオフをした名古屋は、4−4−2からの可変システムを意識した布陣で「ご存じキム・ミンテ」の名も連ねている。采配を振るうのは3年目のマッシモ・フィッカデンティ監督(53、イタリア出身、FC東京、サガン鳥栖で監督を歴任)。GKランゲラック、DFミンテら5人。MFに2年目の稲垣祥が強者、攻撃陣はC大阪から移籍してきた柿谷曜一朗が注目。そこにFW前田とマテウスがどう絡むか。控えに斎藤学、金崎夢生ら、1、2年の移籍組。

 C大阪は8月から小菊昭雄コーチを監督に昇格し、これまでのレヴィー・クルピ監督とマテルコーチを解任した。小菊監督(46、兵庫県出身、セレッソの下部組織で指揮)が選んだメンバーは、GKキム・ジンヒョン、DFは4人で丸橋祐介、瀬古歩夢ら、MFの中心は乾貴士。サブに清武弘嗣を配し、さらにFWのサブに大久保嘉人(39)、早いもので2001年にプロ生活をスタートした初陣の頃を足すとC大阪在籍年数は6年となる。サブDFには元札幌の進藤の名も。

 これまでのJ1リーグ両者の対戦は名古屋の25勝3分け13敗。前半は白のC大阪のパス回しが早く、名古屋は待ち構えたようなディフェンスで、攻撃を封じる「じっくり戦術」。互いに無理をしない「時間をかけた形」で2分のアディショナルタイムも「大過なく」終わった。


【監督のハーフタイムコメント】
■名古屋グランパスのマッシモ・フィッカデンティ監督のコメントはチーム発表なし

■セレッソ大阪の小菊昭雄監督のコメント
 「カウンタープレスを続けよう」、「必ず最後はシュートで終わろう」、「後半も体を張って、必ず勝ち獲ろう」


 後半はC大阪・キャプテン清武が出場・FW山田寛人と代わった。直後の2分、名古屋がCKを得る。キッカーは相馬勇紀。ニアサイドの柿谷が頭に当ててコースを変える。ファーサイドの前田直輝がDFを背負いながらも頭で合わせ「待望の得点」。C大阪を慌てさせる。

 ピッチは白いユニホームのC大阪の動きが激しくなる。10分に大久保が加藤陸次樹と交代で入る。FWトップに走り込む構え。名古屋も13分過ぎから選手交代。相馬OUT長澤和輝IN。先取点の前田に代わって齊藤IN。名古屋が2点目を狙いに来た。

 28分、柿谷が交代。「ちょっぴり寂しそう」。7月に加入したFWシュヴィルツォクが入る。30分にC大阪も交代。名古屋の右からの展開が見られる。これによって、C大阪は、トップに大久保を走り込ませる左サイドの「強烈なシュートまがい」のパス。このせめぎ合いは、名古屋の斎藤学に軍配。34分、斎藤のドリブルからの仕掛け。一度は止められたかに見えたがこぼれ球を拾ったFWシュヴィルツォクが強烈なシュート。相手GKが中央への「はじき出し」。ペナルティエリアに走り込んだMF稲垣が「待ってました」とばかりに「右足で冷静」に、ゴール左上に叩き込んだ。これで2−0。

 36分、名古屋はDF木本恭正とDF森下龍矢が交代、逃げ切りの体制を整える。アディショナルタイムは5分。長澤らががっちりとゴール前を固め、2点リードを守った。

 名古屋は初優勝と共に、稲垣が最優秀選手に選ばれた。優勝賞金は1億5千万円、準優勝のC大阪には5千万円。最優秀選手の稲垣には、賞金100万円とクリスタルオーナメント、ヤマザキビスケット社製品1年分が贈られる。

 シュート数は、名8−C10、CK名4−C3、FK名15−C11、PKなし。

 一方、札幌の次戦は2021明治安田生命J1リーグ第34節北海道コンサドーレ札幌対湘南ベルマーレ戦は11月3日午後4時から、札幌ドームで行われる。

池田淳