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ルヴァンカップQF第2戦(9月5日)、アウエーでF東京に0−2で敗退

21・09・06
 ルヴァンカップFC東京「大変身」

  3トップに「札幌タジタジ」でした


 ペトロビッチ監督の「夢が消えた」。パート1は北海道コンサドーレ札幌が厚別で勝利し2−1とリードした。中3日で、昨年のカップ戦優勝のFC東京は、ホームの「味スタ」を「パラリンピック」に「提供」しながらも長谷川健太監督いわく「トランジション」で、ひっくり返し「3−2」で、ベスト4の「夢」が花開いた。

 長谷川監督の「トランジション」は? 9月5日のゲームを紐解くと判明する。

 9月の神奈川県。レモンガススタジアム平塚は曇り気温24.3度、湿度57パーセント。涼しい。18時03分、国際審判の笠原寛貴主審(32=福岡県出身)のホイッスルで、札幌がキックオフ。ビデオ判定の審判まで6人のスタッフで行われた。

 観衆は3千272人。マスク姿のホームファンと「赤黒のレプリカ」も一隅を陣取っていた。札幌は、第1戦で復帰した宮澤裕樹主将を先頭に11人は、同じメンバー。GK菅野孝憲、DF田中駿汰−宮澤裕樹−福森晃斗、ウイングバック右にルーカス・フェルナンデス、左に菅大輝、MFは荒野拓馬と高嶺朋樹、FWはジェイをトップに、金子拓郎と駒井善成。

 逆転で突破を狙うF東京は、ブラジルの3人組FWアダイウトン−レアンドロ−ディエゴ・オリヴェイラを先発させた。さらにDF森重真人(12年目)を投入、FW永井謙佑を控えに置いた。

 立ち上がりに札幌がCKを得て、福森がキックしたが相手にヘディングでクリアされる。3分、今度はレアンドロが左からドリブルで切り込むが札幌がブロック。さらに8分、9分とF東京はブラジル3人組の交互の突進が見られるが、GK菅野の好捕で阻む。

 札幌はGKからの展開が多く、DF田中駿を経て中央のジェイを狙うが、シュートは阻止される。札幌は右からの攻めを試みるが右のルーカスが17分にイエローカード。FKを与える。さらに19分、FKの準備をしている「横を」通りながら「何事」か言った福森にもイエローカード。20分、F東京がFKをモノにする。FKキッカーはレアンドロ。ゴールまで約20メートル。札幌守備陣−その前にF東京の「目隠し」ライン。レアンドロの右足がヒット。緩いカーブは「誰にも触れられず」ゴール左角に吸い込まれた(25分飲水タイム)。福森OUT柳貴博IN。「福森は負傷か? 心配」。

 その後、札幌は右のルーカス、金子、田中駿の配球で、ゴールに迫るが、「音沙汰無し」。34分荒野にイエローカード(F東京の安部柊斗を押し倒す)。40分台は、荒野のドリブル突破、宮澤の中央下からのパスをつないでの「攻め込み」。札幌の菅を含めての「ビルドアップ」。ジェイのヘッド、駒井のドリブル&パス、など工夫は見てとれるが、「ゴールは遠い」。金子の「切り返しての左足のシュートを見たかった」。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメントはチーム発表なし

■FC東京の長谷川健太監督のコメント
 「前線で起点を作り、背後のスペースを積極的に狙っていくこと」、「次の1点を奪いに行こう」


 後半1分。札幌がアグレッシブな攻撃を見せる。リベロ風に引いた位置から「攻撃に転じる」。左の菅を道連れに、ゴールライン付近、センタリングまでだが、片鱗が見える。さらに反対側のルーカスも、クロスを入れる。アグレッシブにジェイをターゲットに、相手陣内でチャンスを狙う。

 こんな中で、「リベロ」にしたいぐらいな、高嶺の「頑張り」。7分、相手背番号10の東慶悟のチャージでFK。福森OUT以来「菅の足」が要望される。FKの後もCKをもらい、「菅も生き生き」。

 13分、FWアダイウトンOUT永井謙佑IN。嫌な選手が入ってきた。背番号11と10(東)は要注意。20分、22分と永井−東を中心にボールが回りだす。ついに23分。札幌ペナルティーエリア右でレアンドロ−安部−ディエゴ・オリヴェイラとパス回し。とどめは背番号10東だった(25分飲水タイム)。これで0−2。

 荒野OUTドゥグラス・オリヴェイラIN。菅OUT新加入=ミラン・トゥチッチ(25、スロベニア出身、ベルギー1部ルーベンから移籍)が初登場。ジェイと組んでFWで左側を走ったが、ボールはあまり触れなかった。

 時間は徐々にたち、札幌は3組だけの交代。F東京は、長谷川健太監督の「筋書き通り」5人の交代。その中43分、小川諒也がイエローカード2枚で「退場」。アディショナルタイムは6分。50分に永井がGK菅野と接触、1分間の「休養」の場面も。2戦を通して逆転勝利のF東京・長谷川監督の示した「トランジション」の深い意味も「感じ入る1戦」だった。

 シュート数は、札9−F東13、CK札14−F東1、FK札13−F東19、PKなし。
   
 2021明治安田生命J1第19節北海道コンサドーレ札幌対セレッソ大阪戦は9月8日午後7時から、札幌市の厚別公園競技場で行われる。


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント(一部抜粋)
 「敗れはしましたが最後まで全力で良い戦いをしてくれた選手たちを誇りに思います。得点が取れそうな機会が十分にありながらも決め切れなかったことが大きな敗因です。ただ、選手たちは本当に最後まであきらめずに戦ってくれた。2週間で5試合という連戦の中でもよく走り戦ってくれました。

 ケガ人が多い中で選手の入れ替えや効果的な交代がままならない状況がありますが、その中でも一丸となって最後まで戦ってくれたその姿勢、試合内容も含めて私は選手たちに「よくやった」と褒めてあげたいと思います。そうした選手たちを勝たせてあげられなかったことを監督として悔しく思います」


■FC東京の長谷川健太監督のコメント(一部抜粋)
 「難しい状況でしたが、選手たちが最後まで気持ちを前面に出して戦ってくれたと思っています。やはり1stレグで負けて、そこからひっくり返すことは並大抵のことではないと思っていますし、そこで逆転で準決勝に行けたということは始めから強い気持ちでゲームに入っていけた。勝つ気持ちで勝ったことによる結果だと思っています」

池田淳