コンサドーレ札幌ピックアップ情報

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プロカメラマン“石井一弘の目『ピッチでもレンズ内でも目立つ荒野』

21・07・11
 上写真/7月4日、J1第21節徳島戦の後半43分、札幌の先制点に、ベンチに走り他の選手と笑顔で喜ぶMF荒野、他の選手は左からMFチャナティップ(18番)、ルーカス・フェルナンデス(7番)、高嶺、DF柳、MF青木、小野(右端手前)、その後方GK中野、この写真を見ていると、あたかも荒野がゴールを決めたみたいだ


 (写真はいずれも、7月4日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘)


 今回は、7月4日に札幌厚別公園競技場で行われたJ1第21節北海道コンサドーレ札幌対徳島ヴォルティス戦でのシーンを紹介します。

 試合は徳島のオウンゴールにより札幌が辛くも1−0で勝利しましたが、最初はゴール前まで詰めていった札幌MF駒井善成がゴールを決めたかのように見えたのではないでしょうか。

 しかし、レンズを通した私の目には・・・

 左サイドでドゥグラス・オリヴェイラが宮澤にパス、受けた宮澤はペナルティエリアめがけてパスを出し、反応した菅がクロスをあげるところはきちんと意識して撮れています(=写真は7月号コンサドピックアップに掲載)。

 その直後、ゴール前に駒井が飛び込んできたのは、見えていましたが、ゴールが決まったのかどうかも瞬間的には分かりませんでした(徳島GK上福元の後方で選手が喜んでいるのも誰かははっきりとは見えませんでした)。

 ゴール判定の後、荒野がベンチ方向に走って行くのは、はっきり分かり、ベンチの選手たちとハイタッチしていたので、一瞬「荒野のゴールだったか!?」と思いました。完全に荒野に騙されてしまいました。


 上:上段写真/後半41分、徳島FW宮代(11番)を背にボールをキープする札幌MF荒野(右)、左は駒井

 上:下段写真/後半42分、札幌MF宮澤(右)が徳島GKからのボールをFW垣田(19番)と競り合ってマイボールとし、オウンゴールを呼ぶ起点となった


 最近の荒野はアンデルソン・ロペスの抜けた穴を埋めるべく、1トップを任されることもあります。縦横無尽に走り回り、シャドーの金子やチャナティップのスペースを作っています。練習や試合でも選手たちを鼓舞する荒野は、キャプテン宮澤とはまた違った形でチームをまとめているように見えます。

 これからのリーグ戦、ルヴァン杯でも上位進出には荒野の活躍とその「存在感」が不可欠でしょう。
写真・文 石井一弘