コンサドーレ札幌ピックアップ情報

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J1第12節(5月2日)、アウエーで湘南に0−0。札幌は14位はキープ

21・05・04
 「美しいもの花嫁の丸裸」という

  サッカーも「先手必勝」が美技だ


 「美しいもの花嫁の丸裸」。「うつくしいもの はなよめの まるはだか」。高校時代の国語の先生が「言葉だけ」で教えてくれた。「郷に入れば郷に従え」だろう。

 5月の風にしては「強い」。最近のJリーグの天候・気温・湿度の部分に「風向きと風力」を見かけなくなった。この日は、さすがに強かったのだろう。「試合情報」(速報)の部分で、「前半1分、ピッチ上では、札幌の攻撃方向に強い風が吹いている」という表記が、神奈川県平塚市の湘南ベルマーレと北海道コンサドーレ札幌戦の「速報」の中にあった。分刻みで、出来事をパンチする、大変な仕事である。直接話をしたことはないが、パソコン様の機械で打っている。ベテランの面構えだ。

 最初に気にしたのは札幌のペトロビッチ監督(愛称・ミシャ)。「風の影響を最初に考慮」しスタメンを組んだという。当の湘南の監督は「久々のホーム。勝ちたい」。早朝から「突風で建物が崩壊、大型車両が横倒しになった」風雨のニュースが披露されていた(Jリーグは消えたが、地域大会は天候・風力・気温等が必携になっている)。

 ここで、予備知識の紹介、「花嫁談義」に戻ろう。嫁ぎ先で可愛がってもらうのは「当たり前」、丸裸は「プライド、金銭、教養、履歴」などをすべて捨て「丸裸で嫁ぎ先で振る舞え」。ミシャが当面したこのコンディション。「ハイプレス」は、ボールが流れて扱いにくい。後半は向かい風。湘南は放り込んで来るだろう。今更選手たちには「作戦分析をしている間はない」。「嫁に行った晩」は、ドイツ語にはないだろうが、そんな雰囲気がわかる「ブラボーおやじだ」。

 競技場は1万5千380人収容のレモンガススタジアム平塚。この日の入場者は4千956人。天候晴れ、気温21度、湿度32パーセント。15時3分、笠原寛貴主審(32=福岡県出身、昨年国際審判に)のホイッスルで札幌がキックオフ。

 札幌のスタメンは、GK菅野孝憲で、3バックは前節から岡村大八が外れ、右から田中駿汰・宮澤裕樹・福森晃斗。大外の右ウイングバックは金子拓郎、左は菅大輝。舵取り役は駒井善成と高嶺朋樹。トップはジェイで右にアンデルソン・ロペスと左チャナティップがサポートする。ミシャいわく、「失点しない安全策」。サブにはGK大谷幸輝、DF柳貴博、MF荒野拓馬−青木亮太−深井一希、FWはドゥグラス・オリヴェイラと小柏剛。このうち5人は交代要員で、小柏とDオリヴェイラは、早い機会の導入をしたいところ。

 湘南は前節から3人が抜けて、FK・CKを蹴られるMF中村駿、高橋諒とFW町野修斗がスタメンに入り、控えにはFWタリク、ウェリントン、田中聡、古林将太が名を連ねた。浮島敏監督は、「久しぶりのホーム。勝ちたかった」。特に風上に立った後半終盤の2人のオフサイドは、悔やまれた(札幌DF陣が上がる)。

 勝ち点11で並ぶ試合は、これまでの対戦成績がJ1・J2・Jリーグカップ合わせて、札幌の17勝12分け12敗で優位に立つ争いだったが、前半の風上の優位を生かせず、同じようなパスワーク。金子−田中駿汰、菅−チャナティップ、駒井−高嶺らのパスワークはわかるが、「今」はもう一つ先のターゲットを「仲間に」探すべき時期だっただろう。

 後半の福森のCKがジェイ狙いだったが、風で少しずれた。チャナティップが単身GKと渡り合ったドリブルシュート、得点チャンスは多々あったが、結果は0−0のスコアレスドロー。互いに「強風に飛ばされた」が、勝ち点1で踏みとどまったと、理解したい。

 シュート数は、札13−湘7、CK札2−湘7、FK札18−湘16。

 2021年JリーグYBCルヴァンカップ第5節は、北海道コンサドーレ札幌対サガン鳥栖戦を5月5日午後2時から札幌ドームで行う。
池田淳