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Jリーグルヴァンカップ優勝はFC東京

21・01・11
―ルヴァンカップから北海道が学ぶもの―

 札幌のペトロビッチ監督が何度か挑戦している。札幌や北海道の人には「無駄」に見える。若手の「登竜門」というが、これまでの経験から、どうしても「若手か」、「2軍」の「サブ」に見えるのは、困ったものだ。

 今季のルヴァンカップ決勝は2021年1月4日午後2時41分から、新国立競技場で行われた。柏レイソルとFC東京の対戦になったが、この2チームはJリーグでは柏7位、F東京6位のチームだ。12位の北海道コンサドーレ札幌はグループ戦を1位でプライムステージに進み、横浜F・マリノスとの試合に臨んだが、1−1で引き分けPK4−5で敗退した。

 決勝戦は、元旦の天皇杯と同じ、国立競技場。2万4千219人の新型コロナウイルス禍の最高の入り。7日付けの道新「各自核論」で増島みどりさんが「コロナ時代の手本」としてJリーグと日本野球機構の「対策連絡会議」の結論とはだいぶ違う開放的な数字だった。

 試合の方は、競技場は晴れ、気温11.4度、湿度36パーセント。福島孝一郎主審(38=鹿児島県出身)のホイッスルで開始した。グループリーグから5戦全勝で勝ち進んだ柏は、J1リーグの得点王&MVPオルンガをトップにベストメンバー。F東京はレアンドロと永井謙佑−原大智をトップにした4−3−3のシステム。

 開始とともに仕掛けたのはF東京で、1分にレアンドロがシュートをすると4分には中村帆高、立ち上がりからハイペースの攻撃が続く。16分にはレアンドロが左サイドからのボールを右足で振り抜いてゲット、永井にマークの意識が行ったか?見事な得点だった。

 前半45分、JリーグMVPの出番。柏がCKを得る。クリスティアーノが蹴り、オルンガがヘディングで競ったボールは高く上がる。落ちてきたボールはクロスバーに当たったが、F東京GK波多野がはじくことが出来ず、こぼれ球を柏MF瀬川が押し込んだ。1−1で後半へ。

 ハーフタイムに柏・ネルシーニョ監督の「今日は一発勝負」。互いに選手交代は無し。14分柏がCKから絶好のチャンス。川口がボレーシュートを放つもクロスバーをかすめボールは枠の外へ。今度はF東京にFKのチャンスだ。しかし、レアンドロのシュートもクロスバーにはじかれる。後半も20分が経過していた。

 先に動いたのがF東京。MF東とFW原を下げ、アダイウトンと三田を投入してきた。29分この采配が見事的中した。チャンスを待ちに待っていた永井のヘディングパスをゴール前に走り込んだアダイウトンがワンタッチで流し込んだ。アディショナルタイムは6分。長かったが、スタンドのサポーターの拍手が高鳴る。選手、スタッフも一段と動き回る。柏の選手や監督が映像からは見えなかった。2−1でFC東京が11年ぶり3度目のルヴァンカップ優勝を手にした。

■FC東京の長谷川健太監督の話
 「まず、こういう状況の中で、たくさんのサポーターが応援に駆けつけてくださった。選手たちはその思いに応えようと90分間ベストを尽くしてくれました。このルヴァンカップ優勝が第一歩だと思っています。来期はさらなるタイトルに向けて戦っていきたいです」

■柏レイソルのネルシーニョ監督の話
 「非常にタフな試合になったと思います。前半はファウルが多い時間帯もあったと思いますし、決勝戦ということもあって数多くのゴールが生まれるゲームにはなりませんでした。前半は先取点を奪われてから終了間際になんとか自分たちのペースを取り戻して得点を奪い、同点に持っていって折り返しました。後半に相手に2点目が入り、延長戦に持ち込めればということでしたが、終わってしまいました」
池田淳