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屋良っティーニの教えある記『練習するからヘタになる』

16・07・15
 タイトルで『練習するからヘタになる』と書いたけど、逆に言えば、練習すればうまくなると思っている?!

 そんなことないのに・・・。

 本来、少人数制のミニゲームの中にサッカーのすべてが入っているんだから、それで充分! コーチの余計な指導もいりません。

 例えば・・・

 1対1の練習だと、目の前の相手を抜いてゴールすればいいんだけど、実際やらすと、またいだり、エラシコみたいのチャレンジしてみたり・・・(それはそれでいいんだけどね!)

 新開発のフェイントを試すには悪くはないけど、抜き去るまでに時間がかかりすぎたり、奪われた際、「あ〜ぁ。。。」って、力尽きちゃって、追うのやめちゃう子、サボる子出てきちゃうから、実際のサッカーからは少々かけ離れてしまう。。。

 2対2だと1対1の時にはなかったパスという武器が加わってよりサッカーっぽくなる!

 ただ、2対2なので相手はなかなか、『ずれない はがれない』・・・(ハードにやればの話だけど。サボるやつと組んだらおもろない!!)

 そこで、仲間をおとりにして、パスするふりで仕掛けることが、有効になる。

 ディフェンス面では2人がいっぺんに抜かれないポジションを体得(勘のいい子は!)できるかもしれないよね!

 3対3だと2対2の時に相手をずらしたり、はがしたりできなかったけど、『3人目のうごきだし』で裏をとれる!

 これで、サッカーで一番美しい(私的だが・・・)スルーパスが出しやすくなるね!!

 センスのある子は、「うひょ うひょ」となる。勘の鈍い子は、バンバン裏をとられる。

 2人が横のパスで相手と駆け引きしてる間に、3人目が相手背後に斜めに走ってスルーパスを引き出したり。またつっかけたけど、うまく突破できなければキープしなおして、バックパスで回避したりと、サッカーの面白い駆け引きもたっぷり詰まってる!!

 深さと幅とか、3人の距離の取り方とか、実際のサッカーで起きることの最小限人数がこの3対3なんじゃないかと思う。

 ということで・・・

 参加人数を3で割って、3対3のミニゲームをひたすらやってれば、変な練習するよりよっぽどうまくなる!しかも全員がね!!


◆筆者プロフィル◆
屋良 充紀(やら みつとし)= ロベルト屋良っティーニ
 現役時代はブラジル、エクアドル、コロンビアでプレー、コロンビアではコーチも兼任。
 帰国後、横浜FC泉Jrユースの監督として7年間指導。その後『JFAアジア貢献プロジェクト』で中東のシリアで未来のシリア代表選手を育成するべく、SFA(シリアサッカー協会)フットボールアカデミーを開校しヘッドコーチを務めた。アラビア語で『サッカー指導指針』をつくり、シリアは勿論のこと海を越えてアフリカ・スーダンでも高い評価を得ている。
 現在は横浜市でブラジルのストリートサッカーをヒントに遊び心をくすぐるサッカースクール、『エスコリーニャFC』と、川崎市でジュニアユースチーム『リーベルプント』を設立し、力を注いでいる。また、本紙以外にも『ジュニアサッカーを応援しよう』のホームページで『やら・り〜の基礎サッカー講座』を掲載中。
ロベルト・屋良っティーニ