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J1第18節(9月23日)、柏に0−1とホームで連敗喫する

20・09・25
 上写真/前半13分、柏FWオルンガ(14番)からボールを奪う札幌MF高嶺(31番)、右は菅(4番)

     (写真はいずれも9月23日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 「顔で笑って心で泣いて」

  アイコンタクトだ「得点機」

 ミシャ監督・分かるぜ!「顔で笑って心で泣いて」。3トップ「面白かった」何時かは花が咲くよ。

 北海道コンサドーレ札幌は9月23日、2020年明治安田生命J1リーグ第18節で、今季開幕戦を戦った柏レイソルと札幌ドームで戦い、0−1で連敗(2月は2−4)した。

 今節までのJ1得点王で相手のFWオルンガ(26=ケニア出身、A代表23試合11得点、193センチ、85キロ)は、不発。現在16得点で、2番手(鹿島エヴェラウド、横浜FMマルコス・ジュニオール)に5得点空けて独走中。凄い記録は最後のお楽しみで、ここは柏のキャプテン大谷秀和(35=ユース上がりの18年目)の虎の子の1得点で勝利をつかんだ。

 試合が行われた札幌ドームは、外は快晴、屋内は22.8度、湿度55パーセント。芝生への放水は試合前、ハーフタイムに行われ「絶好のコンディション」。レフェリーは国際審判でアジアでも活躍している東城穰主審(44=埼玉県出身で浦和ユースでプレー)。観客は3千2人で、ちょっぴり寂しい。札幌・荒野拓馬キャプテンのキックオフで午後6時33分に始まった。

 ドーム内の記者席も新型コロナウイルスの感染防止のため、普通は2人掛けの席を1人ずつに設定している。隣にサッカーライターの斉藤宏則氏が座って試合を観戦していた。彼の観戦記では「J1通算197勝を挙げている札幌のペトロビッチ監督。181勝という柏のネルシーニョ監督。年齢を重ねてなおエネルギッシュさを強く感じさせる知将同士の対戦は・・・」と書き出しがあった(日本滞在の長さでは、2006年から15年目の愛称ミシャ監督。ネルシーニョ監督は、1994年からだがブラジルと行ったり来たりで21年を迎えている)。

 札幌の先発はGK菅野孝憲、3バックは右から進藤亮佑、中央はキムミンテで相手のFWオルンガ密着マーク。左は田中駿汰(A代表、U−23候補)。かじ取り役ボランチは荒野と高嶺朋樹。大外に右ルーカス・フェルナンデス、左は菅大輝(A代表、U−23候補)。ワントップはジェイで、右に金子拓郎、左に駒井善成がシャドー役。3−4−2−1というシステムになる。

 一方の柏は4−3−3とFWオルンガを中央に左に背番号10の江坂任、右はユース上がりの仲間隼斗。攻撃陣が厚い。中盤に柏一途に18年、キャプテン大谷秀和が攻守の要と言ってもいいだろう。

 両者の過去の対戦はJ1で札幌の5勝1分け8敗。前半は札幌が、相手の得点王・オルンガの動きを警戒して、DFのキムミンテが、マンツーマンでマーク。ほとんどオルンガをフリーにしなかった。攻めては、駒井とジェイのパス交換からチャンスをつかもうとするが、さえぎられた。

 互いに中心選手、札幌は荒野、柏が大谷でゲームを展開するがチャンスはつかめなかった。(25分飲水タイム)。札幌の右の張り切り選手ルーカスがドリブル突破から何度か惜しい場面を作るが、先を読まれたか、押し返される。

 柏もオルンガがトップでボールキープするもパスが通らない。38分札幌は金子が、右から抜け出ようとしたが、柏DF古賀太陽に強烈なタックルを受け、転倒。古賀にイエローカード(遅いタックルで警告)。アディショナルタイムは2分で、スコアレスドローで折り返す。


【監督のハーフタイムコメント】
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「球際のところもよくファイトできている」、「まずは失点しないように集中していこう」

■柏レイソルのネルシ−ニョ監督のコメント
 「奪ったボールを落ち着いてつなぐこと」、「前への意識を忘れないように」


 後半は、開始から札幌の突進が目に付く。札幌・駒井が中央に深いクロスを入れるもDFがクリアー。さらに2分、ルーカスが右サイドを深くえぐって持ち込むがDFに阻まれる。続く4分には金子−ルーカスのやり取りから、金子が飛び込んだが、防がれた。

 7分、柏にフリーキックが与えられた。札幌の中央でペナルティーエリアの外側。キッカーはMF三原雅俊。札幌ゴール前は両軍選手と黒ユニホームのGK菅野。黒ずくめの菅野の姿が見えない。10番江坂が動き、大谷がフリー。大谷の頭に当たったボールはゴール上に突きあがり、ゴールイン。GKは「どうした」と言いたいような「異様な」ゴールだった。

 この後、気持ちを持ち直したのか、選手交代が続く。後半16分までにMF金子がFWアンデルソン・ロペスに。DF進藤が福森晃斗に。MF高嶺がFWドゥグラス・オリベイラに。ジェイ−Aロペス−DオリベイラのFW3人が「得点不足」をやっと感じた首脳陣の「チャレンジを絵にかいて見せた」。残り時間は30分余り。スタンドの「拍手応援」の音が会場に響く。ハーフタイム後に発表された「入場者は3千人」。

 21分福森のCK。22分ジェイの中央からのロングシュート。(23分飲水タイム)。

 ここから前線のジェイにボールが集まりだす。配球は、Aロペス、Dオリベイラに合わない。26分左CK。福森が左足でファーサイド(遠い側)のキムミンテに飛ぶが阻まれる。

 今度は柏の選手交代。30分台に突入。札幌は最後の手段だろう。33分、荒野を宮澤裕樹、ルーカスを小柏剛(22=群馬県出身、明治大学在学中、これまで2試合出場)を入れる。40分札幌の攻撃はジェイ中心、福森のロングフィード、小柏が追いかけるがゴールラインを割る。45分ベンチに下がった進藤がジャッジに抗議。イエローカードを受ける。

 アディショナルタイムは5分。札幌は全員攻撃スタイルで前線に集結。相手GKはボールを蹴られない。何度も繰り返すうちにGKに遅延行為で警告。さらに札幌の前線攻撃に力は注がれるが、タイムアップ。これで今季のホーム戦勝利は横浜F・マリノスに札幌ドームで3−1で勝った1勝だけ。今後に期待がかかる。

 柏FWオルンガのびっくり。昨年はJ2柏で27得点でリーグ2位。さらに最終戦の京都サンガ戦で、一人で8得点。なんとこれはJリーグ新記録。これまでの記録は5得点。野口幸司(平塚、1995年)、エジウソン(柏、1999年)、中山雅史(磐田、1998年)呂比須ワグナー(名古屋、1999年)。

 2020年明治安田生命J1リーグ第19節は9月26日午後7時から神戸ノエビアスタジアムで北海道コンサドーレ札幌―ヴィッセル神戸戦が行われる。


 上写真/前半21分、札幌左サイドのFKからの流れで、MF高嶺(中央)がジャンプして攻めるが、ハンドの反則をとられる


 上写真/後半1分、札幌MF金子(中央)がドリブルで走り、左サイドの駒井にパスを出す、その左荒野(27番)、4番は柏DF古賀

■北海道コンサドーレ札幌の金子拓郎選手のコメント
 「前半からビルドアップがうまくいっていなかった。ただし、柏は背後がウィークだと聞いていて、そこを狙ってはいたが、そこでうまくチャンスを作れなかった。自分としては一瞬の動き出しでチャンスを作るつもりで試合に入っていたのだが、得点を奪えず残念。パスの出し手と受け手の連係がもう少しうまくいかなければ得点は取れない。もっとチームとして連動しなければいけないと感じている。3人目の動きというところの意識が足りていなかったと思っている。反省をして、気持ちを切り替えて次の試合に向かっていきたい」


 上:上段写真/後半7分、柏のベテランMF大谷が左サイドのMF三原のFKからのボールにヘディングで直接ゴールを決め、右手を上げてベンチ方向に走り出す、札幌GK菅野、4番はMF菅

 上:下段写真/後半7分、柏MF大谷のゴールに両手を上げて喜ぶ元札幌のDF山下、その右33番はFW仲間。札幌の選手はガックリ、左からDF田中(32番)、GK菅野(1番)、DFキム・ミンテ(20番)、MF菅、DF進藤


 上写真/後半9分、札幌FWジェイ(中央)は右サイドからのMFルーカス・フェルナンデスのパスに頭で合わせるがゴール右に外す、右端DF進藤、柏の選手左からDF山下(50番)、北爪


 上写真/後半20分、激しく競う札幌DFキム・ミンテと柏のFWオルンガ

■北海道コンサドーレ札幌のキム ミンテ選手のコメント
 「最近は先制点を取るかどうかの試合が多いが、そこで取れていないことが課題になっている。ただ、今日は相手もうまくブロックを組んでいたので、シュートまでなかなかもっていけていなかった。相手のオルンガ選手に対しては分析できていたし、守備陣全体でうまく守れていたと思っている。失点のところは、うまくラインコントロールできていたのだが、ニアでうまく決められてしまった。自分の中では不運な失点だったと思っている。次節まで中2日。体力的には難しいが無失点で守り、勝利に貢献できるようにしていきたい」


 上写真/後半34分、直前にMFルーカス・フェルナンデスに代わって途中出場した特別指定選手の札幌MF小柏が鋭い動きを見せる、手前柏DF古賀(4番)


 上写真/後半40分、札幌DF福森からのパスにFWジェイ(左端)がヘディングシュートしてボールの行方を見るがゴールを越える。後半途中からFWアンデルソン・ロペス(中央11番)、ドゥグラス・オリヴェイラ(奥33番)を投入、札幌は大型外国人FW3人をそろえたが得点はならなかった。手前札幌MF駒井(14番)、右端柏DF大南(25番)


 上:上段写真/1−0で札幌を破った柏は、ゴールを決めたMF大谷(中央左)とDF大南(25番)がグータッチで喜ぶ、右端柏MF戸嶋(28番)。反面膝に手をやってガックリの途中出場した札幌DF福森、右はFWジェイ(48番)

 上:下段写真/柏に0−1と敗れサポーターへの挨拶に向かう札幌の選手たちはうつ向き加減、左からFWジェイ、MF荒野、金子(30番)、駒井(14番)、菅。右からはMF宮澤(10番)、ドゥグラス・オリヴェイラ(33番)、福森(5番)、アンデルソン・ロペス(11番)、MFルーカス・フェルナンデス

■柏レイソルの大谷秀和選手のコメント
 「得点のところは、自分は高さがあるわけではないので、普通に競っても勝てないと思っていたのであのポジションを取っていた。そこに良いボールが来たおかげだと思っている。随分久しぶりに得点を取ったんだなと感じている(笑)。ただ、ボランチの選手が得点に絡めたらチームとして厚みを出せると思っているので、今後も狙えるときは狙っていきたい」


 上:左側写真/試合を終え健闘をたたえてあいさつする札幌のペトロビッチ監督(右)と柏のネルシーニョ監督

 上:中央写真/後半24分、飲水タイムにFWジェイ(48番)とアンデルソン・ロペス(11番)に指示を出す札幌のペトロビッチ監督

 上:下段写真/後半24分、飲水タイムにDF北爪(13番)とFW仲間(33番)に指示を出す柏のネルシーニョ監督

■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「再び0−1で敗れました。しかし、選手たちは今日もハードワークをしてアグレッシブに戦ってくれた。前半は攻撃のチャンスはあまり作れていなかったが、危険な攻撃をしてくる相手に対して守備は安定していた。その後は我慢比べのようにきっ抗していた。失点はFKから不運な形で取られました。その後は攻めるも、ここ最近のようにチャンスは作りながらも決められないという状況が続いています。カウンターからピンチは作られましたが、最後まで選手たちは粘り強く攻めの形を見せてくれました。

 こういう試合が続いていますが、選手たちは戦いを貫いてくれました。不運な失点の中でも同点、逆転を目指して最後まで戦ってくれました。こういう状況から抜け出せない時期が続いていますが、気持ちを折ることなく続けていく。継続は力なりということを強調していきたい」


■柏レイソルのネルシ−ニョ監督のコメント
 「前半は守備が良い入りができていた。ただ、そこから効率の良いカウンターが出せなかった。じっくりとボールを握って攻撃の入り口を見つけていこうと試合に入ったが、前半はそれができず、後半は攻撃に出ていくところをもう少しボールを大事にしようと話した。守備は後半も機能していたので、そこに加えてポゼッションがしっかりできていた。あとはラストパスのところが良ければ決定機が作れていたはず。ただ良い形で試合に入り、アウエーで勝てたのは良かった」
池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影