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J1第9節(8月8日)、アウエーで清水に1−3で敗れる

20・08・11
 「3−3−3・15−15=0」

  コンサドーレ「ここからだ」

 「9試合が終わった」。2020年明治安田生命J1リーグの北海道コンサドーレ札幌は8月8日第9節を終わり、3勝3引き分け3敗の得点15、失点15の得失点差0で全くのスタート時点に立った。

 8日の試合は静岡市のIAIスタジアム日本平で清水エスパルスと対戦、1−3で破れた。

 今季は2月の第1節を終わり、世界的に流行した「新型コロナウイルス」により「中断」。7月から再開したが「無観客試合」、「制限付き観戦試合」などでしのいでいる。

 この日のスタジアムは、3千981人の観衆。好天で気温28.3度、湿度71パーセントと蒸し暑い。前後半の中間に「飲水タイム」を取りながらの熱戦。審判は4人制で国際審判の東城穣主審(43=埼玉・浦和ユース出身)が務めた。

 選手の方は札幌のFW鈴木武蔵がけがから復帰、これまでの3−4−3のトップに久しぶりにFWのポジションが映し出された。GK菅野孝憲。DF進藤亮佑・宮澤裕樹・高嶺朋樹。ボランチ2人は荒野拓馬と深井一希。両脇のワイドな守備兼攻撃はルーカス・フェルナンデスと菅大輝。新コンビの呼び声が高い駒井善成・チャナティップの前には武蔵。
 
 清水は、3試合連続というメンバー構成。GK梅田透吾、DFエウシーニョ、バウド、立田悠悟、ファン・ソッコ、MFヘナト・アウグスト、竹内涼、後藤優介、FW金子翔太、カルリーニョス・ジュニオ、西澤健太。

 開始からホームの清水が攻める。攻撃したら「シュートで終われ!」地道なサッカーだが、基本だろう。試合後の発表だがシュート数が札幌9に対し清水17だった。

 前半のアディショナルタイムは2分。終了間際の47分、札幌は不意を突かれ、札幌ゴール前に攻め込まれた。清水DFファン・ソッコが左サイドより速いクロスを入れ、FW金子が左足で合わせシュート。GK菅野の前に数人のガード、守りの中央に札幌・菅がいた。はじいたが腕に当たっていた。PKの宣告。49分金子が決めて0−1で終了。


 【監督のハーフタイムコメント】
■札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「ボールをもう少し動かしていこう」、「簡単にボールを失わないこと」、「あわてないでゲームをコントロールすること」

■清水エスパルスのクラモフスキー監督のコメント
 「ボールを動かし続けること。チャンスは必ず来る」、「献身的に戦い、失点ゼロで終わろう」、「後半の入りは冷静に」

 
 後半は札幌が蘇った。特に菅−武蔵のアタックがさえる。後半の始めに進藤と田中駿汰が。深井とFWドゥグラス・オリヴェイラが交代した。陣形が2人のFWを先頭にその下にチャナティップ。

 後半5分札幌にFKのチャンス。清水のゴール前右側20メートル。武蔵と菅が、狙いをつける。左側に居た武蔵が動く。見事に決めた。後半7分、1−1の同点。鈴木武蔵は今季5得点目。けがでの欠場を入れないと連続5点になる。現時点でJ1得点ランキング4位。

 札幌がいけるムードだったが、直後の9分田中がイエローカード。9分後の18分2枚目をもらいレッド(退場)。中盤をまとめる為ルーカスと白井康介、DF高嶺とキムミンテの2枚代えで入れるが裏目に出て、キムにもカード。防御陣が落ち着かないまま、41分清水はMFヘナトが強烈なシュートを決めた。

 札幌は1−2の劣勢を挽回しようとチャナティップに代え、金子拓郎を入れ「夢をもう一度」を試みる。しかし、荒野にもイエローカード。あの日の「荒野day」は、2度とこなかった。

 アディショナルタイムは5分、追い付くすべもなく、48分清水FWカルリーニョス・ジュニオがダメ押しの3点目。強い清水の助っ人陣を見せつけられた。

 札幌の次戦は8月12日午後7時、札幌ドームでルヴァンカップグループステージ第3節横浜FC戦が行われる。明治安田生命J1リーグ第10節は8月15日午後2時から、札幌ドームで、トップ独走中の川崎フロンターレと対戦する。


■北海道コンサドーレ札幌のミハイロ・ペトロビッチ監督のコメント
 「今日のゲームは前半、あまり良い出来ではありませんでした。ビルドアップの部分で相手の守備に引っかかってしまうことが多く、ボールを奪ってもロストしてしまうというシチュエーションが多かったと思います。その中で0−0で耐えてはいましたが、前半のアディショナルタイムに相手に1点を与えて、0−1でリードされてしまう展開になりました。

 後半は入りが良く、自分たちがボールを動かしながら良い形の攻撃が出来ていたと思います。その中で自分たちのFKから同点に追いつくことが出来ました。その後も自分たちがボールを動かす中で、比較的良いチャンスを作れていたのですが、我々の選手が2枚目のイエローカードで退場してしまうという厳しい展開になりました。

 この連戦で、しかも気温が高い中で、1人少ない状況で長い時間を戦うのは決して簡単ではありませんでした。ただ、終盤まで1−1のスコアで耐えてはいましたが、相手のミドルシュートが入って2−1になり、その後同点にすべく高さを生かした攻撃を終盤に試みましたが、残念ながらそれもなかなか得点に結びつくことが出来ずに、最後は力尽きる形で相手に3点目を与えて試合が決定してしまいました。今日のゲームは前半の入り、そして後半の途中で退場者が出た。そのあたりが敗因だと思います」


■清水エスパルスのピーター・クラモフスキー監督のコメント
 「良いパフォーマンスがまた出せたと思います。自分たちがしっかり取り組んで来たことが出せて、勝点3に値する戦いをしてくれたと思います。チームに所属する全選手は本当に良い選手たちで、みんなで一生懸命練習して戦ってくれているし、自分たちを信じて練習の中からしっかり戦ってくれていました。ファン・サポーターに勝点3を届けて、笑顔で帰ってもらうことが出来たのはうれしく思います」
池田淳