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J1第23節(8月19日)、札幌が2点差を跳ね返し東京に逆転勝利

18・08・21
 北海道コンサドーレ札幌は8月19日にホームの札幌ドームでFC東京と対戦。試合は前半のうちに東京が2点を奪い、札幌は劣勢に。しかし後半に入り、FW都倉のヘディング、MF白井のミドルシュート、最後はMFチャナティップの豪快なシュートと一気の3発大花火。前半からは想像できないスリリングな展開で札幌が3−2の大逆転勝利をつかんだ。

 3位の東京と6位の札幌と、ACL出場圏内を見据えた上位生き残りをかけて、両チーム共に重要な一戦。ドームに駆け付けた18,521人も熱戦に期待が高まる中、キックオフ。

 試合は前半、東京ペースで進み札幌は苦しい展開が続く。耐える時間帯となっていた前半33分、ついに東京に先制を許す。センターサークル辺りで東京MF眷襪離リアのようなボールがいい形で札幌DFラインの裏に落ちる。これに反応したのが東京のスピードスターFW永井。高速ドリブルでDFを振り切り、GKク・ソンユンと1対1の形からマイナスのパスを選択。走り込んできたFWディエゴ・オリヴェイラが冷静にゴールネットを揺らした。

 防戦一方だった札幌の反撃は前半41分。敵陣中央左サイドからDF福森が一気にペナルティーエリアへ高いクロス。このボールを都倉がうまい胸トラップからキープし、左足シュート。威力十分だったもののDFに当たり得点には至らず。

 すると前半の終わりに東京が追加点を決める。前半アディショナルタイムの46分、右CKをDF太田が左足でゴールに向かっていくボールを蹴り込む。DFチャン・ヒョンスがニアサイドに走り込み頭で触ると、ボールはファーサイドのネットを揺らした。札幌は嫌な時間帯で失点、2点ビハインドで試合を折り返す。

 後半、札幌はMF荒野に代えMF白井をスタートから起用。ハーフタイムでの修正が実り、前半とは打って変わって主導権を握る展開となる。後半8分、ペナルティーエリア手前でDF福森がワンタッチで斜めのパスを送る。中央で待っていた都倉は素早くステップを踏みDFの前でダイビングヘッド。これが相手DFに当たり方向が変わったボールがGKの横を抜けゴールイン。札幌が1点を返し、反撃ののろしをあげる。

 勝負に出る札幌は、後半21分にMF菅に代え、MF早坂を投入。その2分後に同点に追いつく。後半23分、相手DFがロングボールの処理をもたついたところを白井がボールをかっさらい左サイドから中へカットインするドリブル。最後はペナルティーアークから右足で豪快なシュートを突き刺し2−2の振り出しとする。

 こうなると札幌の勢いは止まらない。後半27分、ペナルティーエリア手前でチャナティップがボールを持ち、FWジェイとのリターンパスで左から中央へ入る。その瞬間フリーとなり、右足で振り抜いたシュートは左ポストに当たりながらもゴール。サポーターの沸点もMAXの大逆転に成功した。

 その後は東京がリンス、前田のFW2枚を投入するも、時すでに遅し。札幌が終盤にMF稲本を入れ、守備を閉める形でしのぎきり3−2でタイムアップ。札幌が劇的過ぎる勝ち点3をホームでつかんだ。

 この勝利で、攻撃的なサッカーを指揮するペドロビッチ監督のJ1通算174勝目となり、外国人監督ではJ1最多となった。これで札幌は勝ち点を35に伸ばすも、順位は変わらず6位となっている。
 
 次節札幌は8月25日にアウエーのIAIスタジアム日本平で11位の清水エスパルス(勝ち点28)と対戦する。

 (写真はいずれも8月19日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半27分、FC東京FWディエゴ・オリヴェイラ(9番)の猛攻を札幌MF荒野(27番)とDF進藤(35番)の2人がかりで防ぐ


 上写真/前半33分、先制点を決めて喜ぶ東京FWディエゴ・オリヴェイラ(9番)とアシストした永井(11番)を横目に、ガックリの札幌FW都倉(9番)、DF進藤(35番)、MF荒野(27番)、右端うなだれてボールを拾いに行くGKク・ソンユン(25番)


 上写真/前半追加タイム1分、東京の右CKからDFチャン・ヒョンスに追加点を決められ、天を仰ぐ札幌MF深井(8番)、右端GKク・ソンユン(25番)、東京のMF東(38番)が両手を広げて喜ぶ。びっしり詰まった札幌サポーター席は暗雲が漂う


 上写真/後半8分、札幌FW都倉(左端)がDF福森の左からのクロスをヘディングで決め1点を返し、反撃ののろしを上げる、MF深井(8番)が笑顔を見せる、右チャナティップ


 上写真/後半23分、札幌MF白井(19番)が相手DFのこぼれ球をシュートして同点ゴールを決める、左奥FWジェイ。白井は後半開始から投入されると流れを変え、嬉しいJ1初ゴールとなった


 上写真/後半27分、札幌MFチャナティップ(18番)が自分が出したFWジェイヘのパスの折り返しをシュート、「入ってくれ!」といった表情でボールの行方を見つめる。左、東京MF高萩(8番)が「ウソ!」と言った表情、ゴールが決まり逆転する


 上写真/後半34分、札幌DF福森の左からのFKをFW都倉(9番)が東京DF太田(6番)と競りながらヘディングシュートするが惜しくもゴール左にはずれる、やはり、このチームの大黒柱はこの選手だ。左手前東京DF森重(3番)、札幌MF早坂(26番)


 上写真/後半追加タイム4分、東京右CKからFWディエゴ・オリヴェイラ(9番)の攻撃を札幌GKク・ソンユンがパンチングで防ぐ、後方DF福森、2点は決められたものの最後は守り切った


 上写真/強敵FC東京を大逆転劇で破りコーチ陣と喜ぶ札幌のペトロビッチ監督、左奥で東京の長谷川健太監督が恨めし気に引き上げていく


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「今日の試合については、私がコメントせずとも、皆さん、ご覧になったと思います。心臓の弱い方にはキツいゲームだったのではないでしょうか(笑)。前半は私が監督になってから一番出来の悪い前半の一つに数えられるでしょう。選手たちが少し怖がってしまったのか、ボールがなかなかつなげない展開になり、自分たちでボールを持つ展開に持っていくことができませんでした。やはりボールを蹴るのも怖がる、ミスを恐れる。その中でサポートに行く動きも少なくなっていました。そういう消極的なプレーが続いた中で2失点をしてしまい、不本意な前半でした。

 ハーフタイムにいくつか修正をし、厳しい言葉をかけました。後半は立ち上がりから、われわれが本来やらなければいけないプレーを選手たちがやってくれました。前からしっかりとプレッシャーを掛けて、攻守も切り替えが速くなり、球際で勝てる場面が増えたようにも見えました。交代で入った選手もしっかり仕事をしてくれたと思います。試合を通して、自分たちが狙いとするサッカーを展開するには、もちろんチームの成熟度としてまだ時間が必要だと思います。ただし、前半と後半との違いを選手たちがしっかりと理解をすれば、私たちは成長ができると思います。札幌というチームはどのチームが相手でもチャンスを作り、得点ができるアイディアを持つチームである。しかし、その中で勝利をもつかむためには、まだまだ選手たちは学ばなければいけない部分がたくさんあります。ここまで22試合、選手たちはよく戦ってくれていて、サポーターがそれを支えてくれていることにも感謝しています」


■FC東京の長谷川健太監督コメント
 「2点差をひっくり返されて負けるのが一番悔しい負け方です。連敗を止めようと、選手は素晴らしい試合をしてくれたと思います。ただ、残念なのは後半の入り。追加点を取りにいこうとしていたのですが、2点差があることで緩く入ってしまったのかなと。アンラッキーなところもありますが、ゴール前などの対応が緩くなっていたと感じました。後半の入りが一つポイントだったと思います。ただ、ここ最近は先制点が取れていなかったので、その中で前半に2点を取れたことは収穫だったと思います。その中でこうしたゲームを勝ち切れるようにやっていきたいと思います。サポーターに勝利をプレゼントできず、残念でした。こういう試合を勝ち切れるように、みんなでなんとかやっていきたいですし、次の天皇杯に向けてしっかり準備していきたいと思います」
編集部 写真はいずれも石井一弘撮影