北海道コンサドーレ札幌ピックアップ情報

一覧に戻る

天皇杯・コンサドーレ勝ち、岩教大惜敗

18・06・11
 天皇杯JFA第98回全日本サッカー選手権大会は、6月6日全国各地で2回戦32試合が行われた。J1の北海道コンサドーレ札幌は午後7時から札幌市厚別公園競技場で、滋賀県代表のMIOびわこ滋賀と対戦し2−1で勝利、3回戦へコマを進めた。1回戦を勝ち上がった北海道代表の北海道教育大学岩見沢校(岩教大)は、午後7時からアウエーのJ1湘南ベルマーレと戦い0−1で敗れた。3回戦は7月11日に行われ、コンサドーレはJ2のアビスパ福岡と対戦する(会場などは7日現在未定)。

コンサドーレ都倉が決勝点

 4基の照明灯に映し出された厚別競技場。天候曇り、無風の22.2度、湿度51%。6回目出場のMIOびわこ滋賀は1回戦で岐阜のNK可児を3−0で退けての挑戦。赤黒のコンサドは母体の東芝サッカー部から数えて38回目の挑戦。

 びわこのキックオフで始まり、白のユニホームが走り回る。押され気味のコンサドはワントップにジェイ、後ろに都倉賢と宮吉拓実で攻めるが、中盤の荒野拓馬、宮澤裕樹、白井康介の連携がちぐはぐ。キム・ミンテ、進藤亮佑、福森晃斗にバックパスを出して仕切り直し。攻めては、CFジェイ、都倉に放り込むが、跳ね返される。業を煮やした荒野が遠い距離からシュートを放つが、ゴールバーを遥かに越える空砲。前半だけで4本放った。左のウイングに石川直樹を入れ、GKはク・ソンユン。菅大輝が日本代表のU−21で召集されているので、イレブンはベストメンバーだった。ペトロビッチ監督が試合前に言っていた「相手のモチベーションが高い。油断できない」の最高の布陣だった。

 後半はハーフタイムに監督がハッパをかけた。「もっとボールを動かそう。怖がらずに攻めよう」で、キッカー福森の出番だ。4分にFK、6分にCK、7分にCKと、矢継ぎ早にフリーキックを得た。56分(後半11分)右コーナーキックを当然のように福森が蹴る。ニアにいたジェイが決めた。この後27分にびわこのFW嘉茂良悟に逆襲から決められたが、その1分後、宮吉に代わった内村圭宏が左からドリブルで切り込み都倉にパス、都倉が左足で蹴り込んだ。間髪を入れずの決勝点に、あぜんとするびわこイレブンだった。


■北海道コンサドーレ札幌 ペトロビッチ監督のコメント
 「今日は勝ったということが全てです。選手たちが動きが重い中、ミスも多かったです。蓄積した疲労があるのかと、試合から感じました。内容は修正しなければいけない部分が多くありました。
 天皇杯は毎日必ずと言っていいほどサプライズが起きる大会です。我々ももっと内容を高める必要があると思います。カップ戦もやはり勝つことが全てです。選手には、少しの間休養(オフ)を与えるつもりだ」

■MIOびわこ滋賀 中口雅史監督のコメント
 「チーム内は、いまリーグ戦(JFL)をしている中での試合だった。J1の札幌さん相手のプランとしては、0−0と言う戦いをしたいと思って臨みました。ただ引いて守っているのではなく、前からプレスを仕掛けながらコントロールするという狙いでした。そこは出来ていたと思いますが、サイドチェンジなどの質の違いをみせつけられた。後半は、20分辺りまでしのぎたかったのですが、CK(コーナーキック)からの失点、同点としながら、しのぎきれなかったのが、自分たちの成長が無ければいけないと言いうことを知った大会でした」   


岩教大「良い勉強になった」

 いつもの年ならJ1北海道コンサドーレ札幌と3、4回は試合をしているという岩教大の越山賢一監督。前半22分、失点した1点に「選手も帯同者もみんな勉強になったと思う」と。0−1の負けは負けだが、互いに得るところが有ったようだ。

 湘南は、1968年、藤和不動産サッカー部として創設、フジタ工業、フジタサッカークラブ、93年にベルマーレ平塚そして2000年に湘南ベルマーレになった。天皇杯は47回出場、3回優勝している。J1リーグでは現在12位だが、昨季J2トップで昇格した。諜裁監督は2012年から7年目だが、J1が4度目。

 試合は、岩教大の速い攻撃を湘南は追い回しながら自分たちのペースに。中央ラインを挟んでの攻防になった。前半22分湘南のFW山口和樹が中央から右にスルーパス、飛び出したのはMFミキッチで、俊足に物をいわせドリブル、ゴール前へクロスを上げた。岩教大のGK鎌田大輝がはじき出すが、FW鈴木国友が拾い、好位置にいたMF高山薫が押し込んだ。

 岩教大は後半16分、FW鈴木翔に代えて、1回戦の韮崎戦で活躍した長身の橋本恭佑を投入したが、湘南はミキッチに代え札幌出身の藤田征也ら3人を代えて守り切った。


■湘南ベルマーレ 諜裁監督のコメント
 「大学チームとやることになり、うちの大卒1年生、松田天馬(鹿屋体育大)、鈴木国友(桐蔭横浜大)、山口和樹(国士館大)の3人に注目した。これからの湘南を担ってくれる存在にしたい。大きく評価すると、まだまだの部分が見えてくるし、100%の力を出しているとは言えない。4年生になるとあんなふうになるんだ、と言うところも見つけられ、頼もしい試合だった」

■岩教大の越山賢一監督のコメント
 「お互いに勉強になる試合だった。思い切り力を出し合い100%の限界を見ることが出来たようだ。相手の力も100%引き出せたようで良かった。特に点を取られた時から、選手たちで4枚のDFを5人にして守りを固めた。こんな自主性、考えるサッカーを身をもって感じさせてくれた生徒や相手の選手にも感謝したい対戦だった」

(写真はいずれも6月6日、北海道コンサドーレ札幌対MIOびわこ滋賀、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘)


 上写真/後半11分、札幌DF福森の右CKをヘディングで決めたFWジェイ(48番)に跳びついて共に喜ぶ都倉。びわこのFW中井(17番)、DF瓜生(26番)、FW坂本(11番)は顔を覆う、キャプテンDF大杉(19番)は苦笑い。札幌の選手はキャプテンMF宮澤(10番)、MF宮吉(31番)、MF石川(32番)


 上写真/後半19分、息の合ったプレーを見せる札幌FW都倉(9番)とジェイ(48番)。左びわこMF伊澤(5番)、右端MF嘉茂(10番)


 上写真/後半27分、びわこMF嘉茂(10番)が同点ゴールを決め、両手を広げてベンチ方向へ走り出す。ガックリとピッチに座り込む札幌GKク・ソンユン、左端途中出場したFW内村(13番)


 上写真/同点とされた1分後の後半28分、途中出場の札幌FW内村(13番)が左サイドを駆け上がり、ゴール前に迫るが、びわこGK永冨、DF瓜生(26番)、MF伊澤(5番)らにシュートコースを消され右後方でフリーの都倉(9番)にパスを出す。これが好パスとなり、都倉の追加点をアシストする。結局これが決勝点となった


 上写真/後半28分、札幌FW内村のパスを都倉(9番)が押し込み追加点を上げ、ゴール裏サポーターに向かって走り出す。ネットの奥でびわこMF藤本(6番)、GK永冨がガックリ、左端びわこDF高木(40番)、右端札幌FWジェイ(48番)


 上写真/後半43分、札幌DF福森がFKを蹴る。この日もセットプレーキッカーとして精度の高いキックをみせた


 上写真/後半43分、福森のFKは相手DF志水(右端)に当たってポストでピッチ内に跳ね返る。左からびわこDF瓜生(26番)、札幌DF進藤(35番)、FW都倉(9番)、びわこMF伊澤(5番)、札幌FWジェイ(48番)


 上写真/2−1でびわこに辛勝、ゴール裏にあいさつに行く札幌の選手たち。控えのGK菅野が「今日の主役はこの人たちですよ」とばかりにFW都倉(9番)、ジェイ(48番)、内村(13番)の3人を指さしておどける


 上写真/後半14分、試合が中断している合間にFWジェイ(48番)、MF石川(32番)に指示を与える札幌のペトロビッチ監督
池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影