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一覧に戻るJ1第18節(6月19日)、金子が2ゴール、ホームで大分に2−0で完勝
21・06・22
上写真/左からキャプテンMF宮澤(10番)、DF福森(5番)、田中(2番)、MF高嶺、金子(9番)、チャナティップ(18番)、駒井、ルーカス・フェルナンデス、青木(28番)、荒野(27番)、右端GK菅野(1番)
(写真はいずれも6月19日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘)
「サンドのお風呂いただきます」からQちゃん
コンサド・金子で大分から「1勝」
6月19日の明治安田生命J1リーグ第18節の話題は「金子の2発」、帰途カメラマンと「ミーティング」、なぜか20年前の岡田武史監督の話になった。
20日の「父の日」を迎え、さらに「サンドのお風呂いただきます」(再)を見て高橋尚子さんの「マラソンと小出監督」の話しを見た。いい加減にして「小出監督の年輪と選手指導法」、岡田武史氏の名前が歴史の中で出て、先に進まず、やっとパソコンの前で「北海道コンサドーレ札幌対大分トリニータ」のゲームの「戦評に取り掛かった」。
最近では札幌が2017年からJ1昇格、大分は19年から。この間、19年、20年は大分の2勝2分けで、今季はこの18節が初戦。いつもプログラムでは、ブルーの大分の次が赤黒の札幌。19年9位大分の次が札幌10位。20年大分11位、札幌12位。今季も凌ぎ合いをしてきたが、今節は札幌が2−0で先勝、やっと1勝2分け2敗の白星を挙げた。
試合の方は札幌厚別公園競技場で、観客3千738人。天候は曇り(天気予報は午後から雨)、気温16.4度、湿度53パーセント。14時5分、中村太主審(42、埼玉県出身)の笛で札幌のキックオフで始まった。
東からの風がかなり吹き付けていたが、トスに勝った大分が「風下」を選択した。スタメンを見ても5人のDF、5人のMFの布陣。後半に賭ける大分の作戦が「ありあり」と感じられた。
札幌はGK菅野孝憲、3バックの田中駿汰・宮澤裕樹・福森晃斗。ボランチは駒井善成と高嶺朋樹をベースに思い切った布陣を敷く。トップに荒野拓馬を置き、右のシャドーに金子拓郎、左に5月2日(左膝負傷)以来のチャナティップ。荒野は、これまでDFからトップまでの広範囲の動きを見せていたが、今回はトップでの固定、「ゴールを狙えの構え」らしい。大分の5バックは、荒野の担当に2ないし3人。両WB右ルーカス・フェルナンデス、左・青木亮太にマンツーマン。
大分の片野坂知宏監督は「前半、風下で粘り切って、後半の風上を有意義に使いたい」作戦は、見事に「外れた」。
前半9分、5バックの大分守備陣を徐々に押し戻したところに左DF福森が前線へ一直線にロングフィード。トップの荒野が「開けた空間」に金子が走り込んだ。ゴール前の中央に入り「胸でワントラップ」、大分DFをかわしながらボールをコントロールし、右足でゴール右隅に入れた。これまでは、ワイドからのセンタリング、左足でのインカーブのシュートが多かったが、1トップにすり抜けてのシュートは、「初めて見た」。
2点目は前半21分。左サイドからチャナティップのパスを待っていたかのように「遅ればせ」にペナルティエリア前に入り、「ワントラップ」で利き足の左を振り抜きゴール右隅へ。これで入団2年目にしてJ得点5点目を奪った。
後半は、大分の懸命な攻撃が、右サイドを使って繰り広げられた。GK菅野が、これほど「ツイているキーパー」に見えたことはない。己のキャッチングに加えて「ゴールバー」に、はじき出された。大分のベストシュートは無く、一口で言うと「ツイてなかった」。さらに「選手、監督の思いはあったが結果が出なかった」。
「どうしてだろう」と思っていたら、故小出義雄監督(2019年=80歳で他界、千葉県出身、マラソンランナー、コーチ、順天堂大出、同大客員教授、有森裕子、高橋尚子らコーチ)。NHK番組「サンドのお風呂いただきます」で、シドニー五輪金メダルの高橋尚子さんが「小出監督の凄いところは、選手の物語をプランニングしている。優勝までの物語は書いてあった通りだった」。「ここで3人になる、最後は2人、ゴールは1人」。風呂道具を持った2人は、「高橋尚子五輪秘話」に「感動した」。
岡田武史氏の事は、「何で小出監督とやり合ったか」を聞いてみたかった。「多分、高所練習の酸素摂取、心肺能力の可否」。小出監督に加えて、こんな監督が欲しいは、大分・片野坂知宏監督の事。すべてを教わった人。西野朗、森保一、ペトロビッチ、長谷川健太氏の名を挙げた。特にペトロビッチ監督の攻撃のアイディア、好むポゼッション・サッカー(ボールキープ力)。さて、サッカーの現役プロは、「何を見たいだろう」。特に「荒野は何が好きなんだろう」。
シュート数は、札11−分8 CK札6−分7 FK札6−分8 PKなし。結果は2−0で札幌の完封勝利となった。
2021明治安田生命J1第20節は、6月27日午後6時30分から、鹿島市の県立カシマサッカースタジアムで、北海道コンサドーレ札幌対鹿島アントラーズ戦を行う。
(写真はいずれも6月19日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘)
「サンドのお風呂いただきます」からQちゃん
コンサド・金子で大分から「1勝」
6月19日の明治安田生命J1リーグ第18節の話題は「金子の2発」、帰途カメラマンと「ミーティング」、なぜか20年前の岡田武史監督の話になった。
20日の「父の日」を迎え、さらに「サンドのお風呂いただきます」(再)を見て高橋尚子さんの「マラソンと小出監督」の話しを見た。いい加減にして「小出監督の年輪と選手指導法」、岡田武史氏の名前が歴史の中で出て、先に進まず、やっとパソコンの前で「北海道コンサドーレ札幌対大分トリニータ」のゲームの「戦評に取り掛かった」。
最近では札幌が2017年からJ1昇格、大分は19年から。この間、19年、20年は大分の2勝2分けで、今季はこの18節が初戦。いつもプログラムでは、ブルーの大分の次が赤黒の札幌。19年9位大分の次が札幌10位。20年大分11位、札幌12位。今季も凌ぎ合いをしてきたが、今節は札幌が2−0で先勝、やっと1勝2分け2敗の白星を挙げた。
試合の方は札幌厚別公園競技場で、観客3千738人。天候は曇り(天気予報は午後から雨)、気温16.4度、湿度53パーセント。14時5分、中村太主審(42、埼玉県出身)の笛で札幌のキックオフで始まった。
東からの風がかなり吹き付けていたが、トスに勝った大分が「風下」を選択した。スタメンを見ても5人のDF、5人のMFの布陣。後半に賭ける大分の作戦が「ありあり」と感じられた。
札幌はGK菅野孝憲、3バックの田中駿汰・宮澤裕樹・福森晃斗。ボランチは駒井善成と高嶺朋樹をベースに思い切った布陣を敷く。トップに荒野拓馬を置き、右のシャドーに金子拓郎、左に5月2日(左膝負傷)以来のチャナティップ。荒野は、これまでDFからトップまでの広範囲の動きを見せていたが、今回はトップでの固定、「ゴールを狙えの構え」らしい。大分の5バックは、荒野の担当に2ないし3人。両WB右ルーカス・フェルナンデス、左・青木亮太にマンツーマン。
大分の片野坂知宏監督は「前半、風下で粘り切って、後半の風上を有意義に使いたい」作戦は、見事に「外れた」。
前半9分、5バックの大分守備陣を徐々に押し戻したところに左DF福森が前線へ一直線にロングフィード。トップの荒野が「開けた空間」に金子が走り込んだ。ゴール前の中央に入り「胸でワントラップ」、大分DFをかわしながらボールをコントロールし、右足でゴール右隅に入れた。これまでは、ワイドからのセンタリング、左足でのインカーブのシュートが多かったが、1トップにすり抜けてのシュートは、「初めて見た」。
2点目は前半21分。左サイドからチャナティップのパスを待っていたかのように「遅ればせ」にペナルティエリア前に入り、「ワントラップ」で利き足の左を振り抜きゴール右隅へ。これで入団2年目にしてJ得点5点目を奪った。
後半は、大分の懸命な攻撃が、右サイドを使って繰り広げられた。GK菅野が、これほど「ツイているキーパー」に見えたことはない。己のキャッチングに加えて「ゴールバー」に、はじき出された。大分のベストシュートは無く、一口で言うと「ツイてなかった」。さらに「選手、監督の思いはあったが結果が出なかった」。
「どうしてだろう」と思っていたら、故小出義雄監督(2019年=80歳で他界、千葉県出身、マラソンランナー、コーチ、順天堂大出、同大客員教授、有森裕子、高橋尚子らコーチ)。NHK番組「サンドのお風呂いただきます」で、シドニー五輪金メダルの高橋尚子さんが「小出監督の凄いところは、選手の物語をプランニングしている。優勝までの物語は書いてあった通りだった」。「ここで3人になる、最後は2人、ゴールは1人」。風呂道具を持った2人は、「高橋尚子五輪秘話」に「感動した」。
岡田武史氏の事は、「何で小出監督とやり合ったか」を聞いてみたかった。「多分、高所練習の酸素摂取、心肺能力の可否」。小出監督に加えて、こんな監督が欲しいは、大分・片野坂知宏監督の事。すべてを教わった人。西野朗、森保一、ペトロビッチ、長谷川健太氏の名を挙げた。特にペトロビッチ監督の攻撃のアイディア、好むポゼッション・サッカー(ボールキープ力)。さて、サッカーの現役プロは、「何を見たいだろう」。特に「荒野は何が好きなんだろう」。
シュート数は、札11−分8 CK札6−分7 FK札6−分8 PKなし。結果は2−0で札幌の完封勝利となった。
2021明治安田生命J1第20節は、6月27日午後6時30分から、鹿島市の県立カシマサッカースタジアムで、北海道コンサドーレ札幌対鹿島アントラーズ戦を行う。
上写真/前半9分、先制ゴールを決めた札幌MF金子(中央見えない)を笑顔で祝福する選手たち、左からMFルーカス・フェルナンデス(7番)、青木(28番)、チャナティップ(18番)、その奥FW中島、ドウグラス・オリヴェイラ、岡村、DF柳、MF高嶺、GK中野、MF小野ら
上写真/前半18分、大分のFKからの攻撃を壁を作って守る札幌の選手たち、左からMF青木(28番)、駒井(14番)、高嶺(6番)、DF田中、MF宮澤、荒野、下に金子、ボールは高嶺か田中を直撃
上:上段写真/前半21分、札幌MF金子(右)がチャナティップのパスを受け、今度は得意の左足で2点目を決める、手前の荒野がびっくりしたような表情をしている
上:下段写真/前半21分、2点目のゴールを決めた札幌MF金子(9番)がMF小野に飛び付いて喜ぶ、左へDF岡村、FW中島、GK中野、左端MF青木(28番)
上:下段写真/前半21分、2点目のゴールを決めた札幌MF金子(9番)がMF小野に飛び付いて喜ぶ、左へDF岡村、FW中島、GK中野、左端MF青木(28番)
上:左側写真/前半36分、ケガから復帰しおよそ1か月半ぶりに出場した札幌MFチャナティップ(18番)が、右サイドの駒井からのパスを受け、大分GKポープ・ウィリアム(22番)、DF坂をかわして3点目を決める、と思いきや、直前の駒井の位置がオフサイドの判定を受け、幻のゴールになった。しかしこのシーンだけでなく、随所に巧みなフットワークを見せ健在ぶりをアピールした
上:右側写真/後半28分、大分左からのクロスボールでの攻撃を札幌GK菅野がキャッチして守る、手前DF福森(5番)
上:右側写真/後半28分、大分左からのクロスボールでの攻撃を札幌GK菅野がキャッチして守る、手前DF福森(5番)
上写真/後半追加タイム4分、大分左CKからの攻撃を札幌MF宮澤がジャンプ一番、ヘディングで跳ね返す、札幌の選手左からDF田中(2番)、FWドウグラス・オリヴェイラ(33番)、DF柳(3番)、右端MF駒井(14番)、大分の選手左からDF坂(4番)、エンリケ・トレヴィザン(14番)、FW長沢(20番)
上写真/後半追加タイム5分、札幌右サイドのスローインからDF田中のロングボールに、大分GKポープ・ウィリアム(22番)が飛び出したのを見たMFドウグラス・オリヴェイラ(左から2人目)がシュート、ボールは完全に枠をとらえていたが、ゴールラインぎりぎりで大分DF坂にクリアされ追加点ならず、右は大分DFエンリケ・トレヴィザン(14番)とMF小林(6番)
上写真/試合が終了しあいさつに向かう札幌GK菅野(左から2人目)が左端の大分MF町田(8番)に何事か声をかける、町田がびっくりしたような表情をみせた、札幌の選手右へDF田中(2番)、MF宮澤、DF岡村、柳、福森
上写真/大分に2−0と勝利しサポーターへのあいさつに向かう札幌の選手たち、左端GK菅野と右端MF小野のベテラン勢が笑顔を見せる、中央DF田中、右へMF荒野、菅ら
上:左側写真/後半44分、札幌DF田中が倒され試合が中断する間、MF宮澤に入念な指示を出すペトロビッチ監督
上:右側写真/前半40分、納得いかない選手のプレーに「それはないだろう」といった感じの表情を見せる大分の片野坂知宏監督
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
「両チームともポイントが欲しい試合でした。大分は浮上したい、我々はここ最近調子が右肩上がりの中で、『ここからさらに上がっていくんだ』ということを示したいゲームでした。立ち上がりから激しい戦いの中で主導権を握ってリードし、追加点を奪った中で勝利に値する試合をしたと思います。選手たちは走り、戦うというところで相手を上回り、非常によく戦ってくれました」
(金子拓郎選手の2得点について―)
「金子に関しては、たとえ今日得点がなかったとしても、素晴らしいプレーを見せていたと思います。逆に2点取ったことで心配しなければいけません。ここから夏の移籍が始まりますが、彼がどこかに持っていかれないかという心配をしなければいけません。1点だったら狙われなかったかもしれませんし。まあ、半分は冗談ではありますが(笑)。
我々のチームには若く、大きく成長してくれている選手がたくさんいる。そして、我々のチームのためによく戦ってくれる。ここ1、2年の中で主力が移籍していった中で、現有の若い選手が伸びているのは仕事がうまくいっている証である。そして、成長した選手が抜けていくのは札幌の宿命。我々は若手が育つサイクルを止めないようにしなければいけない」
■大分トリニータの片野坂知宏監督のコメント
「中断明け、久しぶりのリーグ戦。3連戦のスタートはアウエーで札幌さんが相手だったが、結果的に残念なスタートとなった。中断期間には天皇杯の試合もありつつ、中断の間にも準備してきたのだが、今日のゲームで結果が出なかったのはまだまだ力不足なのだと感じる。
開始10分ほどで失点し、20分くらいに追加点を取られ、2−0になってすごく難しくなった。札幌さんは非常にボールの動かし方も訓練されているチームだし、攻撃にもクオリティーと規律がある。守備の強度もある。そういったところで上回られてしまい、なかなかそれを盛り返すことができず、後半はこちらが風上になって若干動かすことができたが、得点に至らなかった。勝点の取れないゲームで終わり、残念な結果になった。
こういうゲームを勝点につなげていかなくてはならない中で反省して、次はホームで鹿島戦なのでまた万全な選手を起用し、切り替えて立ち向かいたい」
上:右側写真/前半40分、納得いかない選手のプレーに「それはないだろう」といった感じの表情を見せる大分の片野坂知宏監督
■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
「両チームともポイントが欲しい試合でした。大分は浮上したい、我々はここ最近調子が右肩上がりの中で、『ここからさらに上がっていくんだ』ということを示したいゲームでした。立ち上がりから激しい戦いの中で主導権を握ってリードし、追加点を奪った中で勝利に値する試合をしたと思います。選手たちは走り、戦うというところで相手を上回り、非常によく戦ってくれました」
(金子拓郎選手の2得点について―)
「金子に関しては、たとえ今日得点がなかったとしても、素晴らしいプレーを見せていたと思います。逆に2点取ったことで心配しなければいけません。ここから夏の移籍が始まりますが、彼がどこかに持っていかれないかという心配をしなければいけません。1点だったら狙われなかったかもしれませんし。まあ、半分は冗談ではありますが(笑)。
我々のチームには若く、大きく成長してくれている選手がたくさんいる。そして、我々のチームのためによく戦ってくれる。ここ1、2年の中で主力が移籍していった中で、現有の若い選手が伸びているのは仕事がうまくいっている証である。そして、成長した選手が抜けていくのは札幌の宿命。我々は若手が育つサイクルを止めないようにしなければいけない」
■大分トリニータの片野坂知宏監督のコメント
「中断明け、久しぶりのリーグ戦。3連戦のスタートはアウエーで札幌さんが相手だったが、結果的に残念なスタートとなった。中断期間には天皇杯の試合もありつつ、中断の間にも準備してきたのだが、今日のゲームで結果が出なかったのはまだまだ力不足なのだと感じる。
開始10分ほどで失点し、20分くらいに追加点を取られ、2−0になってすごく難しくなった。札幌さんは非常にボールの動かし方も訓練されているチームだし、攻撃にもクオリティーと規律がある。守備の強度もある。そういったところで上回られてしまい、なかなかそれを盛り返すことができず、後半はこちらが風上になって若干動かすことができたが、得点に至らなかった。勝点の取れないゲームで終わり、残念な結果になった。
こういうゲームを勝点につなげていかなくてはならない中で反省して、次はホームで鹿島戦なのでまた万全な選手を起用し、切り替えて立ち向かいたい」
池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影