北海道コンサドーレ札幌の王道と遍歴2019年4月号

地平坦成
「ちへいたんなり」の平成から令和
それぞれに故事来歴があり胸に迫る
2019年5月1日に元号が代わる
「れいわ」は政府が選定して決めた
スポーツの世界ではそうは行かない
北海道コンサドーレ札幌に暗雲漂う

今季ペトロヴィッチ監督は苦戦続き
元号が決まった4月1日は2勝3敗
勝ち点6は13位と試行錯誤の連続
理想の攻めが出来ずスタッフは悩む
原因は相手にストーリーを読まれる
対策は十分だが結果が出ないままだ

こんな時はどうするかが明確に成る
天皇家の引き継ぎは5月1日に決定
元号は国民代表の民意の賛同を得る
カサノシタノヘイワデハコマリマス
命令の「令」と和解の「和」も心配
サッカーはスタッフの命ずるままだ

ミシャ監督の「例話」は選手を鼓舞
プレーは「万葉集」の所作では遅い
清水の舞台から飛び降りた気持ちで
3トップで中央は鈴木武蔵の突破力
左は高さのジェイで右はロペスの技
今年も甲子園は「君が代」が響いた
コンサドーレ札幌の王道と遍歴
J1第6節の大分戦。後半37分、札幌FW鈴木(9番)が大分ゴール前に迫るが、DF岩田(29番)や鈴木(5番)に阻まれる。後方の札幌MFアンデルソン・ロペスも含め、3連敗を象徴するような表情だ。4月6日、札幌ドーム、撮影・石井一弘
コンサドーレの王道を拓く
序盤3連敗の「課題」を「成功」に導く
 北海道コンサドーレ札幌は、序盤の3連敗に苦しんでいる。2年目を迎えたミハイロ・ペトロビッチ監督に新しい「課題」を投げかけている。攻撃的サッカーを繰り返す中で、イメージ通りの攻めが出来ない場面に直面して、次の「一手」になかなか持っていけない。
 監督の強い決心は「日本全国のプレーヤーがコンサドーレでサッカーをしたい!」と言われるチームと、選手、コーチ、サポーターらと「フレンドリーなチーム」の構築を願っていたはずだ。しかし、鹿島アントラーズ1−3、名古屋グランパス0−4、大分トリニータ1−2で3連敗。コンサドーレが20年振りに送り出した日本代表のFW鈴木武蔵の力量も薄れてしまいそうで心配だ。
三寒四温?桜前線はいずこ
 2019年のゲームが始まり、あっと驚く場面。第2戦で浦和レッズを2−0で退け、続く清水エスパルスを5−2で蹴散らし、JAPAN森保一監督にFW鈴木武蔵を送り込んだ。さらに2020年東京五輪・パラリンピック大会の候補にFW岩崎悠人(20)ら。チームは新加入の7人に加え、日本大や筑波大現役選手にオファーを出し、在学中にJリーグでプレーできるライセンス(JFA・Jリーグ特別指定選手)を実現させた。
 さらに「2019年の大転換」は、日本サッカーの構想・川淵三郎キャプテンの最終章がベートーベンの「第九」のように「歓喜の歌」で、終わろうとしている。東京の歓喜から半世紀、Jリーグの産声から四半世紀が過ぎた。振り返ると「束の間」な気がする。
 FIFAワールドカップ(W杯)の代表監督として1998年=岡田武史、2002年=フィリップ・トルシエ(フランス)、2006年=ジーコ(ブラジル)、2010年=岡田武史、2014年=アルベルト・ザッケローニ(イタリア)、2018年=西野朗、2022年(カタール)に向けて森保一監督を選任、このままでいくと2020年東京五輪の監督も任されている。この中で日本代表監督では、前年のW杯が終わって次の監督として4年間を無事クリアしたのは、トルシエ氏、ジーコ氏、ザッケローニ氏の3人。
森保JAPANで成功か
 森保監督がこのまま東京五輪とカタールW杯の采配を司ると、初めての「日本人による、日本のための、日本のサッカー」が生まれそうだ。「川淵サブちゃんの百年構想は終章に来ている」は過言だろうか。
 そのサムライ・ブルーのワントップに選抜され、スタメン(コロンビア戦0−1で負け)と2試合目(ボリビア戦1−0で勝ち)でも途中出場した武蔵の活躍が期待できるが―。もちろんコンサドーレの中心選手として、「七転び八起」を自信を持って見せて欲しい。20年前の代表は同じくFWの吉原宏太氏(41=札幌在住・解説者)。
トップは武蔵・ロペス・ジェイ
 ミシャ監督の2シーズン目が始まり、Jリーグ組と、ルヴァンカップと天皇杯の編成が二つに分かれたように見える。Jリーグ組はGKク・ソンユン、3バックDF進藤亮佑、宮澤裕樹、福森晃斗。WB(ウイングバック)ルーカス・フェルナンデス、菅大輝、ボランチ荒野拓馬、深井一希。FWアンデルソン・ロペス、鈴木武蔵、チャナティップ。FWジェイ、MF小野伸二、早坂良太、中野嘉大、駒井善成、中原彰吾、DF石川直樹、GK阿波加俊太。
 トランスファーの「IN」が注目される。昨季はベストイレブンにMFチャナティップ。J1優秀監督にミハイロ・ペトロビッチ監督が選ばれ注目の的。今季はFW鈴木武蔵とブラジル出身の二人、FWアンデルソン・ロペス(愛称ロペス)、MFルーカス・フェルナンデス(愛称ルーカス)が、スタメンで活躍中。さらにU−23(五輪代表エイジ)のFW岩崎悠人とMF金子拓郎(21=日大在学中、埼玉県出身)が、J1リーグ第5節名古屋グランパス戦(3月30日、0−4で負け)に途中出場した。
不安な「ルヴァン杯」「天皇杯」組
 新加入組は、「ルヴァンカップ」に出場機会が与えられている。高校ナンバー1になった青森山田高のMF檀崎竜孔(18=宮城県出身)やMF中野嘉大(26=鹿児島県出身、筑波大出、ベガルタ仙台)、DF中村桐耶(18=北海道むかわ町・U−18出身)ら若い力が台頭している。
 GKはベテラン菅野孝憲(34=埼玉県出身)、DFに石川直樹(33=千葉県出身)、キム・ミンテ(25=韓国出身)、アカデミー育ちの濱大耀(20=札幌出身)ら。MFは白井康介(24=愛知県出身)、早坂良太(34=奈良県出身)と切り札・小野伸二(39=静岡県出身)。FWは“エース”ジェイ(36=イングランド出身)が引っ張り、若手の藤村怜(19=北海道栗山町・U−18出身)も。さらに筑波大学在籍中のMF高嶺朋樹(21)はU−12からのアカデミー育ち。金子と同様J1の出場権を得ている。J1グループのMF中原彰吾(24=北海道札幌市・U−18出身)、MF駒井善成(26=京都府出身)がけがで治療中、早期復帰が望まれる。
 ルヴァンカップは、横浜FM、長崎、湘南の4チームによるグループ戦で、横浜FMとは1−1(アウエー引き分け)、長崎とは0−0(ホーム引き分け)、湘南とは4−1(ホーム勝ち)の勝ち点5で現在1位(4月10日終了時)。2回戦へ向け、上位2チームが抜けられるグループ戦クリアも見えてきた。ただ、中3日のゲームが続き選手の配分が気掛かり。
                                                      (池田 淳)