北海道コンサドーレ札幌の王道と遍歴2018年1月号

心機一転
「しんきいってん」は新たな気構え
北海道コンサドーレ札幌のアイデア
新監督を迎えてスタッフの役割分担
スカウティング上手なコーチの存在
2頭立てで走って行くと面白い展開
指揮官のスタメンをどちらが執るか

前半は攻めのペトロヴィッチ監督が
2点あれば四方田修平コーチの出番
「頼むぞ」と監督はバトンタッチで
守備を固めるコーチ陣は一心同体だ
開幕までの冬の陣でいかに固まるか
W杯イヤーに突然現れたスタッフ論

今のところ「馬耳東風」の選手たち
報道や専門家の「スカサカ」の反応
コンサドの運営会社野々村芳和社長
多彩な人々に首を突っ込んで欲しい
FWジェイを呼んで聞きたいものだ
親友ジュビロ磐田名波浩監督の冗談
    
「岡目八目」は1トップ2シャドウ
ミシャの戦法は先輩のオシム元監督
ウイングからの攻撃展開を強調する
久しぶりにドイツの古式戦法が浮上
WMシステムまでは行かないが照準
DF福森晃斗やMF小野伸二に期待
コンサドーレ札幌の王道と遍歴
新監督就任会見後、野々村芳和社長と一緒に笑顔を見せるミハイロ ペトロヴィッチ新監督。1月12日、プレミアホテル−TSUBAKI−札幌、撮影・石井一弘
コンサドーレの王道を拓く
世界を駆け巡るスポーツ そしてJ1への挑戦
 スポーツ大会が躍っている。2月の平昌(韓国)冬季五輪・パラリンピック。6月にはワールドカップ(W杯)サッカー・ロシア大会、とくればJリーグも始まる。北海道コンサドーレ札幌にとっては、未知の世界へ飛びこんで行く。J1連続キープの態勢が整いつつある。監督に欧州、日本を股にかけた名将・ペトロヴィッチ監督が就任した。さらに前監督の四方田修平氏をヘッドコーチに置いての連立王国をほうふつさせる「世界初の試み」だ。もしかしてW杯を戦うハリルホジッチ監督も「こんなのあり」とハットオフ(脱帽)するかもしれない。
 運営会社(株)コンサドーレの野々村芳和代表取締役社長CEOの「新年のごあいさつ」。「今のコンサドーレにはタイトルと同じ価値」と捉えている。さらに「5年前には想像できなかったステージに立っている」。「新しい景色を見に行きましょう」。
 新しい景色とは何だろう。JAPANは、FIFAランキング(2017年12月現在)57位。W杯はHグループ、ポーランド(7位)、セネガル(23位)、コロンビア(13位)と戦う。今なら豪雪注意報が出そうだ。
北海道は冬に強い
 平昌の冬季種目は、北海道選手が主役だ。スピードスケート、ジャンプ競技はメダルの奪い合いだ。サッカーだって冬のスポーツの部類に入る。ここで「新しい景色」を分析してみると、日本のスポーツ選手は団体種目に弱い。スポーツジャーナリストの増島みどりさんが北海道新聞の「各自核論」(2017年11月11日付)で、「女子体操の活躍」と題して、強化策を書いているが、「14歳のコマネチの金メダルに世界中が注目」した。これはジュニアからの強化が必要なことを意味し、競技種目の採点方法など、情報収集の必要性も論じている。
 それでも女子の場合五輪の団体種目では、金メダルはバレーボールとソフトボールだけで、体操、柔道、レスリング、競泳、陸上(マラソン)バドミントンの団体戦があるが、個人が主役の団体。夏の場合でも純然たる団体ゲームの金メダルは、バレーボールの男女。野球は1984年ロスオリンピックで公開競技としてだが金メダルを得ている。
これが「新しい景色」
 ヘッドコーチに就任する四方田前監督は、長いこと「分析担当」の経験を持っている。2000年のJ2からJ1に昇格した岡田武史監督のとき、スカウティングに専念していた。このスカウティング、端的にいうと「偵察隊」で、次に対戦する相手の試合を見に行くこと。観覧席の記者席の隣に「00チーム席」に陣取る。次に対戦するチームの選手が、どんなプレーをするか、さらに癖からスタミナ、判断力まで見すかしていく。この駆け引きが「勝利のカギ」。読めるコーチは、経験からプレーヤーの長所、短所を見極める力で勝負が決まると言っても過言ではない。ミシャさんも四方田コーチの「特技」を、もっと経験したいと思っているよくばりコンビだ。
私見 人口とFIFA順位
 サッカーは団体競技だから人口が多い国が強そうだ。現に13億人を超える中国が徐々にサッカーの普及に乗り出している。FIFAランクは71位。12億9千万のインドは105位。アメリカは3億1千万で24位。1億9千万のブラジルは2位。1億7千万のパキスタンは201位。開催国ロシアは1億4千万で64位、日本は1億2千万で57位。人口とはあまり関係はないようだが。
上位の国の人口は
 ランキングの良いベスト10の人口はどうだろう。1位:ドイツ8千230万、2位:ブラジル1億9千490万、3位:ポルトガル1千67万、4位:アルゼンチン4千41万、5位:ベルギー1千71万、6位:スペイン4千607万、7位:ポーランド3千827万、8位:スイス766万、9位:フランス6千278万、10位:チリ1千711万、11位:ペルー2千807万(10、11位は出入りが激しい)。これも顕著な結果は出ない。
サッカーの強い国は
 日本が目指すものは、W杯クラスはベスト20。少年団組織(発祥はイギリス)だが、ドイツのそれが日本人には馴染じめそう。サッカーの基本を学びにドイツに行く指導者が多いが、技術や指導方法ばかりを学んでくる。子供を見る目、スカウティングを確信してきてほしい。一目見て「こいつは行ける」の物差しを見つけたい。日本でいう小学校高学年までは、一つの競技に片寄せない。U−12あたりから、「コマネチ」を目指して、遅くはない。共有部分の多い生徒がいい。
指導者とスポーツ団体へ
 全国大会に出場したら、途中で負けてもすぐ帰ってきてほしくない。決勝まで誰かが見る。監督でも、次を目指す選手でも。何かを学んできてほしい。スポーツ団体は、応分の負担が欲しい。父兄や先輩に「奉加帳」を回し、その分応援したくなるサポートを頼もう。北海道コンサドーレ札幌が「世界一のサポーター」を造り上げるように。
                                                      (池田 淳)