北海道コンサドーレ札幌の王道と遍歴2017年11月号

一意専心
「いちいせんしん」は一途な心意気
北海道コンサドーレ札幌は残り3戦
J1残留の16年前も今日があった
岡田武史氏は無我の境地ケセラセラ
頼みはウィルで今はジェイと都倉賢
そんな心境の監督と選手たちを見た
    
「全日本なわとびかっとび王選手権」
NHKなどが主催した小学生の大会
札幌市の清田緑小が至福6年で優勝
1分間で大縄を4人組が何回飛ぶか
全国から70校以上が参加していた
勝因は縄を回す2人の動きにあった

2位の胸マーク「一意専心」が異様
このコラムに相応しい気構えを見た
4文字の意味は達成出来なかったが
「これから」を自らと後輩に残した
この縄跳びの前は30人の二人三脚
ゴールに飛び込み泣き笑い魂がある

「全身全霊」の4文字で森保一監督
2020年の東京五輪男子サッカー
サンフレッチェ広島監督を退任して
このほど日本サッカー協会が託した
五輪などの開催国は予選免除で出場
「選手と共に情熱を持って」と笑顔
コンサドーレ札幌の王道と遍歴
10月14日、柏レイソルとの試合。前半38分、札幌FWジェイ(48番)が追加点をあげ、両手を広げて走り出す。右はFW都倉(9番)、奥は柏GK中村。ジェイは10月度のMVPに選ばれる活躍でチームを牽引。札幌厚別公園競技場、撮影石井一弘
コンサドーレの王道を拓く
J1の土台は徐々に構築中
 急に寒くなった。北海道コンサドーレ札幌は第31節を終わり、10月29日のホームゲーム対鹿島アントラーズに1−2で敗れたが9勝7引き分け15敗。勝ち点34で13位。16年前は同じ勝ち点34で12位だった。16チームの2ステージ制で行われたから18チームの現在13位は妥当なところか。
 この間、天皇杯、ルヴァンカップや、ワールドカップ代表のテストマッチなどで、無関係なチームにとっては、練習に身が入った事だろう。しかしコンサドはこの間「寒波が襲い」、FWヘイスが負傷、ジェイが発作を起こして病院に運び込まれるなど、アクシデントが続いた。11月9日には両者とも元気に復帰した。ジェイ曰く「家族はそんなに心配しなかった」。発作は心臓ではなく、失神の部類という。
 これから11月18日アウエーで清水エスパルス、同26日アウエーでガンバ大阪。最終戦は12月2日午後2時から札幌ドームでサガン鳥栖と対戦する。
野々村社長8億円増資
 株式会社コンサドーレ(野々村芳和社長)は、このほどJ1北海道コンサドーレ札幌の来年度の増資計画を固めた。それによると第三者割当増資で最大8億4千万円を資金調達する方針。内訳はメインスポンサーの石屋製菓(石水創社長)を筆頭に道内の企業に協力を呼びかけ、最大28万株を発行する。この計画で、石屋製菓が40%の株を保有、これまで筆頭株主だった「コンサドーレ札幌サポーターズ持株会」を上回ることになる。
 これまでの運営会社の売上高は、26億から27億円だったが、今季はJ2だった昨年度より7億から8億円上回る見込み。
 野々村社長が再三にわたって語るように「J1の営業収入は平均36億4千万円でコンサドーレは、約10億円下回り、チーム強化に回せる金額は他クラブより少ない」。熟年期を迎える社長の手腕に期待したいものだ。
選手層も今後は充実
 7月1日、イングランド出身のFWジェイ・ボスロイド(35)とコンサドーレが契約した。190センチ89キロは、すぐに頭角を現した。練習は小野伸二が面倒を見て、ピッチでは都倉賢と息が合う。これに加えFWヘイスが2年目でチームに溶け込んだ。この3人をサポートするようにタイのメッシ・チャナティップがトップ下で頑張っている。これに荒野拓馬、宮澤裕樹のサポートが有れば、攻撃は万全だ。さらに横浜F・マリノスからの兵藤慎剛が前向きなプレーをすると、「攻撃パターン」のチームになる。
 3−4−3と3−4−2−1のラインを敷く四方田修平監督の守備からの展開は、ちょっと弱気に見えてならない。ウィングバックを敷いて5人でのバックラインはきれいだが、集散のメリハリで、マンマークが出来ていないところが、失点につながる。
 FKの福森晃斗と言い、リーグでのトップクラスが出てきた。さらに小野伸二、稲本潤一が元気になり、「監督、スタッフ」が戸惑うようなスタイル、フォーメーションが出来る。采配で勝負になるほど「タレント」が出来てきた。自信を持って。
4文字コラムの一意専心
 小学生が必死になって「大縄跳び」を飛んでいた。テレビで入っていたから、民放の二人三脚の競技だと思った。勝って泣き負けて泣きの取り組みが一目で分かって面白かった。縄跳びはNHKが主催者になった学校対抗だった。「全日本なわとびかっとび王選手権」。2人が長い縄を振り回して、S字型に4人一組が飛んでいく。引っ掛かったら終わり。1分間で何回飛べるか。決勝に札幌の学校の名前が出てきた。札幌市清田緑小学校。相手は、コンサドのユニホームのところの「白い恋人」のところが「一意専心」。学校名は無い。11月8日の道新朝刊で、清田緑小が優勝したと報じていたが、試合は10月27日に放映された。なるほど「一意専心」は、通じるものがあった。
「全身全霊」森保監督誕生
 J1のサンフレッチェ広島で3度リーグ制覇を成し遂げた森保一監督(49)が、10月30日記者会見をして、2020年東京五輪男子サッカー監督に就任した意気込みを語った。「重責だが全身全霊で五輪に向かっていきたい。メダルを獲得できるように頑張っていく」。
 サッカー男子は、1964年の東京大会を目指しドイツのデットマール・クラマー氏をコーチに強化の甲斐があって、次のメキシコ五輪で銅メダルを受賞した。あれから52年ぶりのメダルを託された。
 森保監督は、長崎県出身で、長崎日大高校出。1987年マツダに入り、その後92年サンフレッチェ広島。2003年までベガルタ仙台などでMFとして活躍した。日本代表でも活躍、93年の「ドーハの悲劇」も経験している。
 広島の監督を6年目で、今年7月4日に退任した。日本サッカー協会の西野朗技術委員長は「世界のレベルは、年々違っている。ワンランク上を目指して」と言い、広島時代の恩師・今西和男氏は「リーダーシップを持った男」と評価している。
                                                      (池田 淳)