北海道コンサドーレ札幌の王道と遍歴2017年9月号

桂馬の技
「けいまのわざ」は将棋の駒の扱い
29連勝をした藤井聡太棋士の登場
中学3年生の15歳で将棋界に旋風
サッカーに通用するメンタリティー
詰将棋と数学それに陸上の短距離走
スポーツでも注目される共感点あり

日本代表がロシアW杯出場権を得た
ハリルホジッチ監督の采配に技あり
1998年から6連続出場に「侍」
大和魂に始まり日本固有の心意気だ
クラマー氏発案から日本人を表わす
代表選手に新旧の入れ替えが見える

将棋界に新風が吹いて余震を感じた
メンタルの違いはチェスと将棋の差
外国監督が日本選手に求める心技体
チェスの騎士と将棋の桂馬二間飛び
桂馬は自軍の駒を飛べる唯一の業師
藤井四段は桂馬を使う技に秀いでる

サッカーでは相手の裏に出る王手技
いずれも攻めの駒使いで共通点有り
ハリル監督はチェス西洋将棋だろう
羽生善治名人がチェスの日本人上位
将棋もチェスもコンピュータ戦あり
心身ともに両者の技を盗み取りたい
コンサドーレ札幌の王道と遍歴
磐田戦の後半40分、札幌MF石川に代わってこれから投入するMF荒野に布陣の説明を終えた後、ボードを持ってベンチに戻る沖田コーチ。9月9日、札幌ドーム、撮影・石井一弘
コンサドーレの王道を拓く
札幌はビッグなオータムフェスタ
 9月9日、北海道コンサドーレ札幌は、J1リーグ第25節で6位のジュビロ磐田を札幌ドームに迎え2−1で勝利、盛り上がる9月のオータムフェスタの開幕を華やかに飾った。
 四方田修平監督が試合終了後の記者会見で「筋書き通りの展開だった」というように、先取点をPKで取られたものの怯むことなく「追いつき逆転した」。
 1−1の同点の得点がFW都倉賢で、今季7得点目というスランプ脱出を思わせる左足シュートだったのがうれしい。さらに後半にFWジェイ、MF小野伸二を注ぎ込んだ采配も見事だった。都倉をジェイに、宮澤裕樹を伸二に、重くなってきたFWヘイスは「何かやってくれる人間」と、残したのがぴたりと当たった。MVPは、ヘイスだったが監督をはじめチームスタッフの「この一手」が、今後の盛り上がりを大いに感じさせた試合だった。
「受け」に似たPK失点
 冒頭のコラム欄で「将棋の駒の扱い」やチェスの西洋将棋の戦いで、15歳の藤井聡太四段の29連勝と、日本代表ハリルホジッチ監督を当てて「チャレンジの仕方」を書いたが、まさにこの戦法を『見たか』のような四方田監督采配に驚いた。将棋やチェスでは、相手に取らせておいて、そこに駒を置く、道筋を空けるなどをして「受けに回った形」を造って、逆に攻め込む手を使う。相手PKは見事に決まったが、このちょっと前にGKク・ソンユンが連続3回、強烈なシュートをはじき返している。ゴール前の混乱はただ事ではなかった。そのあとのPK、入れられても「突き返せる」、「受けに似た」、「絆」が選手に生まれた。
 ホームサポーターの前のPK、失点の無念が「期待の声援」に変わった。
ビハインドは覚悟
 相手のFWトップの川又堅碁は、攻めを繰り返す。だが、札幌は決定的なシュートは打たせない。ある程度「読み切った」対応だった。前半21分、中村俊輔がCK(コーナーキック)に立ったところで俊輔の存在を知ったが、背番号10は動きがちぐはぐだった。そのくらい札幌の連携はしっかりしていた。チームとして決められたパスワークは、チャナティップとヘイスの動きよりも都倉に向かっていた。『覚悟の上の都倉狙い』だった。何度か失敗したが、ここはコンサドの「駒使い」は正しかったといえよう。決まりそう―と誰もが「読み切っていた」熱い声援だった。
駒使いは当たった
 そろそろ同点の逃げ切りも考えられた。しかしこの日の「詰め方」は違った。1−1のシーソーゲームは引いたほうが負け。逃げ切りも考えられた後半38分、小野伸二を投入した。「守れる選手」を入れなかった四方田采配に「新たな進歩」を見た。個の力よりチームの「理想形に成長した」。3バックは3バックだったが、真ん中には河合竜二、両サイドに横山知伸、福森晃斗を置き、引く時は早坂良太、石川直樹らが、がっちりスペースを潰した。先発から、交代まで、それぞれに違った「駒使い」はチームを引き立てた。やっと粘り強さが伝わってきた。
7勝5分け13敗=14位
 これで7勝5分け13敗、勝ち点26で14位は変わらない。次は9月16日アウエーでヴィッセル神戸。27節は9月23日札幌ドームでアルビレックス新潟。9月30日アウエーでサンフレッチェ広島。この後、10月。14日ホーム厚別で柏レイソル、21日アウエーFC東京、31節は日時未定だがホームで鹿島アントラーズ。11月は18日アウエー清水エスパルス、26日アウエーガンバ大阪、最終節12月2日はホームでサガン鳥栖。
 勝ち点計算 34節を34勝ち点はやっと残留か。あと10点ほしい。
                                                      (池田 淳)