北海道コンサドーレ札幌の王道と遍歴2017年6月号

反転攻勢
「はんてんこうせい」とは捲土重来
今は負けていても次は勝ちに転ずる
これが勝負の世界の面白さでもある
あきらめたらおしまいのサドンデス
北海道コンサドーレ札幌が混乱した
何が足りないかは選手が知っている

四方田修平監督は実らない策に悩む
報道陣を追い出してのセットプレー
福森晃斗のCKロングシュートFK
満足な結果だが一方点取り屋が不発
そうは問屋が許さないのが勝負の掟
メンタルな部分が出始めた梅雨入り

そろそろ付け焼き刃がはがれて来た
J2優勝でJ1残留勝負に出た結果
移籍リストで5人が28から31歳
即戦力はグラス・ジョーで後がない
一発芸は素敵だが個性が邪魔になる
あと5分持ってよ「最後の5分間」

名言「戦いは最後の5分間にある」
フランスの皇帝ナポレオンの言葉だ
芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチは
「経験こそ立派な先生だ」と言った
「脳トレ」は名言や諺の中にもある
メンタルとフィジカルを!今からだ
コンサドーレ札幌の王道と遍歴
神戸戦の後半4分、神戸GKと1対1になったが、シュートに力なく防がれぼう然とする札幌FW都倉(9番)。6月4日、札幌ドーム、撮影・石井一弘
コンサドーレの王道を拓く
J1の強烈なパンチがひしひしと迫る
 5月はJリーグとルヴァン杯が重なり、北海道コンサドーレ札幌は7試合を戦った。J1リーグは大宮アルディージャに1−0で勝ったが、その後4連敗と壁の高さが身にしみてきた。ルヴァン杯はA組3位で、B組のセレッソ大阪とのプレーオフ(6月28日)で、ここはトップクラスを投入して何とか望みをつないでいる。
 それでもJ1の順位が15位(勝ち点12)と、ここ10試合変わらず、デッドライン(16位以下)には、相変わらず16位サンフレッチェ広島が勝ち点10、17位大宮が同8、18位アルビレックス新潟が同8と、15位札幌と、14位ヴァンフォーレ甲府勝ち点14、13位清水エスパルス同の3チームに迫ってきている。その上は12位サガン鳥栖(勝ち点19)と11位ジュビロ磐田(同)。
 ベスト10には、8連勝中の柏レイソル(勝ち点30)がトップ、2位C大阪(28)、3位ガンバ大阪(25)、4位FC東京(24)、5位鹿島アントラーズ(24)、6位浦和レッズ(23)、7位横浜F・マリノス(23)、8位ヴィッセル神戸(23)、9位川崎フロンターレ(22)、10位ベガルタ仙台(20)の順(6月4日現在。同じ勝ち点は得失点差など、なおガンバ、鹿島、浦和、川崎はACL出場で1ゲーム少ない13試合での順位)。
監督交代が相次ぐ
 5月7日に新潟の三浦文丈監督(46)が、辞任した(既報)。続いて大宮の渋谷洋樹監督(50)が「成績不振」を詫びて、2014年から4年目の春を待たずに引責辞任した。北海道の名門・室蘭大谷高(現北海道大谷室蘭)出身で、NTT関東などでプレー、1999年から大宮ユースのコーチなどを経て14年9月から監督に就任、15年に降格した大宮をJ2で優勝、J1で采配を揮っていた。後任は、伊藤彰コーチ(44)で、埼玉の名門、武南高から国士舘大卒。アマ選手として富士通、川崎などでFW−MFのポジションでプレー、2002年に故郷の埼玉に帰り大宮でプロ登録、鳥栖やJ2徳島ヴォルティスで活躍した。07年から大宮でユースのコーチなどを経て、16年から大宮のトップチームのコーチ。5月28日から監督就任。
 鹿島の石井正忠監督(50)も5月31日、「成績不振により、解任する」と会社側から通告された。順天堂大からNTT関東、住金でプレー、1992年鹿島アントラーズ設立と共に入団、MF、DFプレーヤーとして活躍した。引退後、鹿島のユースコーチ、02年からはトップチームのフィジカルコーチをしてきた。15年7月、トニーニョ・セレーゾ監督が成績不振で解任され、監督に就任した。就任の年、Jリーグ杯優勝、16年J1リーグ年間優勝、天皇杯優勝と、在任中にトッププロリーグのスリークラウンをやってのけた。いわば鹿島と共に生きたレジェンドだった。
 後任には大岩剛コーチ(44)が就任した。大岩監督は、サッカーどころの静岡・清水商高−筑波大出。名古屋グランパスエイトでDFプレーヤーとして活躍、磐田を経て鹿島に入団、03−10年まで現役でプレー、日本代表にも選ばれた。鹿島でコーチを6年余勤めていた。
相手欺く布陣で「反転攻勢」
 ルヴァン杯の5月31日、ホーム札幌厚別公園競技場でコンサドーレと柏が対戦した。札幌はA組で、この試合に勝てば、3位でプレーオフに出場できる大切なゲームだった。中3日のJリーグとルヴァン杯に掛けるウエートは、やはりJだった。大方の予想は、GKク・ソンユンやFW都倉賢らをスタメンから外した布陣の予想だった。ところが四方田監督は、これまでの小野伸二を外しただけのフルトップの布陣で臨み、柏に2−1でコンサドは勝ちきった。福森晃斗とマセードの得点だった。
 発想の転換、特に柏はすでに6位が決まり半ばあきらめた布陣とはいえ、Jリーグのトップを走っているチーム。この柏を破った自信は今後の糧になるはず。ちょっとしたアイデアとプレーヤーの自信が開花することを望みたい。それこそ「反転攻勢」である。
                                                      (池田 淳)