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ルヴァンカップ第3節(8月12日)、横浜Cと1−1で分けて準々決勝進出

20・08・14
 上:上段写真/札幌の先発メンバー、左からキャプテンマークを巻いたDF早坂、FWジェイ、DFキム・ミンテ、GKカウィン、MF金子(30番)、DF高嶺(31番)、田中、特別指定選手で抜擢された明大4年のMF小柏、ドゥグラス・オリヴェイラ(その後方に中野が隠れている)、白井

 上:下段写真/前半9分、横浜FCがCKを得て、キャプテンFW三浦(11番)が各選手に策を伝える

  (写真はいずれも8月12日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 ルヴァンカップ・札幌はべスト8へ

  川崎・名古屋・C大阪・柏とACL出場3チーム

 JリーグYBCルヴァンカップグループステージ最終節は8月12日、全国各地で6試合を行い、各グループ1位が決定した。A組は昨年、北海道コンサドーレ札幌が決勝戦で敗れた川崎フロンターレ。B組はセレッソ大阪、C組はコンサドーレ、D組は柏レイソルの4チームに加え、各グループ2位チームで一番勝ち点を積み上げたA組の名古屋グランパスの5チームが1次リーグを勝ち進んだ。この5チームと、アジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)出場の横浜F・マリノス、ヴィッセル神戸、FC東京の3チームが加わり9月2日から準々決勝を行う予定。

 コンサドーレは12日午後7時から札幌ドームで横浜FCと対戦、来季新加入内定の小柏剛(22=明治大4年・Jリーグ特別指定選手)が後半2分にPK判定を得てFWアンデルソン・ロペスが決めたが、同12分に横浜CのFW瀬沼優司に決められ、1−1で引き分け。勝ち点7として「昨年からの宿題」に挑む。

 試合はドームに3千787人の「モノ言えぬ観客」を集め、カズこと三浦知良のルヴァンカップ2試合連続出場、背番号11で真っ赤なキャプテンマークを付けての参戦(これでJリーグ最年長出場記録を53歳5か月17日に延ばす)、2度ほど得点シーンを作り、後半10分まで頑張った。

 この日の主審は村上伸次氏(51=東京都出身)。日本の審判団では最年長。カズよりも若いが「この日が協会の仕組んだ技」だったかは、「オンライン」では、聞けなかった。ドーム内は気温22.8度、湿度62パーセント。前後半「飲水タイム」を取ったが、ベストコンディション。

 前半は札幌がFWジェイを先発、GKカウィン、DF早坂良太、キム・ミンテ、高嶺朋樹。MF小柏剛−田中駿汰−中野嘉大−白井康介−金子拓郎−ドゥグラス・オリヴェイラ。ワントップはジェイ。相手は4−4−2のオーソドックスなスタイルで、カズの真っ赤なキャプテンマークが目立つ。札幌は勝つか引き分けで「次へ」がある。横浜は「勝たねばならぬ」の意気込み。札幌のジェイへの「直接」パスで横浜の中盤がプレス出来ない。均衡した中でアディショナルタイム2分も経過した。

 
【監督のハーフタイムコメント】
■札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「もっとみんなで声をかけてサポートしていこう」、「ここからまず1点をとっていこう」

■横浜FCの下平隆宏監督のコメント
 「相手のバックパスに対して、ラインコントロールをしっかりやること」、「フィニッシュのところで冷静に」、「チャンスをものにして勝とう!」


 後半は札幌ジェイがAロペスに代わり、2トップ気味。後半2分。相手ゴールエリアに飛び込んだ札幌・小柏に横浜CのDF志知孝明が背後から絡み倒しPK。後半から代わって入ったAロペスが決めて「待望の1点」。札幌は後半の早い機会に得点して勢いが付く。

 後半10分、横浜Cの三浦がFW一美和成に代わり、キャプテンマークはMF武田英二郎に。後半12分、今度は横浜CのスローインからFW瀬沼優司が左から持ち込み札幌GKカウィンと1対1になり、落ち着いてゴール右へ流し込んだ。これで1−1の引き分け。

 札幌は「日の目を見た」が、前半15分早々とDFの要、高嶺がけがで交代したのが気がかり。

 札幌の次戦は中2日で、2020年明治安田生命J1リーグ第10節は8月15日午後2時から札幌ドームで川崎フロンターレと対戦する。


 上写真/前半11分、横浜FCのCKからの混戦で最後に札幌GKカウィン(右)がパンチングで防ぐ、左横浜FCのFW瀬沼


 上:上段写真/前半33分、札幌FWジェイ(48番)とMF小柏(35番)が横浜FCのMF安永(28番)を挟むようにボールを奪い合う

 上:下段写真/前半38分、札幌MFドゥグラス・オリヴェイラ(右から2人目)がゴール正面からシュートするも、横浜FCのGK市川(右端)に好セーブではじかれ顔を覆って残念がる


 上写真/後半3分、札幌DF進藤(3番)がMF小柏がPKを受けるロングフィードを出す


 上写真/後半3分、札幌MF小柏(手前)がDF進藤のロングフィードに反応してペナルティーエリアに突入、横浜FCのDF志知(後)に倒されPKを得る

■北海道コンサドーレ札幌の小柏剛選手のコメント
 「まずはガムシャラに走り切ろうと思って試合に入りました。まだまだ足りないところはありますが、PKを取ったところなど手ごたえは感じました。もっとボールに関わっていきたいとは思っている。自分の特長であるスピードのところはプロでも通用すると感じたし、プレー強度のところは普段大学でも意識してやっていて、そこも通用すると感じた」


 上写真/後半4分、MF小柏が得たPKを札幌FWアンデルソン・ロペス(11番)が決めて先制する、ロペスは今季初ゴール。後ろから札幌MFドゥグラス・オリヴェイラ(33番)、PKを得た小柏、横浜FCのDF志知らが猛ダッシュを見せる

■北海道コンサドーレ札幌のアンデルソン・ロペス選手のコメント
 「僕自身は得点を取りたい気持ちがすごく強かったのですが、あの1点で満足せず、2点、3点と狙っていたが、それが達成できなかったのが今後の課題になると思っている。試合勘を高めることができれば、自分の持ち味をもっと出せるとも考えている。この大会については、去年果たせなかった目標を今年は果たしたい」


 上:左側写真/後半4分、PKを決め先制しチームメイトと抱き合って喜ぶ札幌FWアンデルソン・ロペス(右端)、笑顔で拍手するゲームキャプテンのMF早坂(左端)、中央手前がPKを得た特別指定選手で抜擢されたMF小柏

 上:右側写真/後半4分、PKを決め先制した札幌FWアンデルソン・ロペス(11番)がピッチにひざをつき、両手を天に突出しサポーターにアピールする


 上写真/後半12分、同点ゴールを決めDF安永(14番)とタッチして喜ぶ横浜FCのFW瀬沼(13番)、左はひざに手をやる札幌MFドゥグラス・オリヴェイラ(33番)


 上:上段写真/後半追加タイム2分、横浜FCのMF瀬古樹(6番)らの最後の攻撃をはね返す札幌の選手たち、左からGKカウィン(29番)、DF田中(32番)、MF檀崎、FW藤村、DF進藤、右端横浜FCのFW一美(9番)

 上:下段写真/引き分けながら予選リーグで1位突破を果たしサポーターにあいさつする札幌の選手たち、右端、大活躍だった特別指定選手のMF小柏(35番)、FWジェイ(48番)、ゲームキャプテンを務めたDF早坂(26番)ら


 上:左側写真/前半22分、飲水タイム時に特別指定選手の小柏(35番)に入念な指示を出す札幌のペトロビッチ監督

 上:右側写真/前半26分、視線からFW三浦(手前)に指示を出しているように見える横浜FCの下平隆宏監督


■北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のコメント
 「非常に厳しい試合でした。相手も勝利することで勝ち上がりのチャンスがありましたし、お互いの意地と意地がぶつかる激しい試合でした。今日は普段、リーグ戦に出ていない選手をより多く起用した中で戦いましたが、アグレッシブに戦ってくれました。ミスもありましたが、その中で良い戦いをしてくれたと思います。我々のチームとして良い手ごたえがありました。今後もこういう試合で若い選手を起用していきたいですし、それが成長につながっていくと思います」


■横浜FCの下平隆宏監督のコメント
 「しっかり試合を行えたことに感謝しています。結果としては(グループステージを)突破出来ませんでしたが、普段出ていないメンバーがファイトしてくれました。交代カードのところでもうちょっと結果を左右してくれるような仕事をしてくれれば良かったな、と思っています。ただし、全体的にルヴァンカップは良いゲームができたと思うので、しっかりリーグ戦につなげたいと思います」

池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影