上写真／Ｊ１第７節横浜ＦＭ戦でピッチに入る北海道コンサドーレ札幌の先発メンバーたち。

　（写真はいずれも７月２６日、札幌ドーム、撮影・文　石井一弘）

　
　Ｊリーグ再開後、新型コロナウイルス感染症対策が明記されたＪリーグ独自の取材要項にのっとり、人と人の接触を避けるため、試合前の先発メンバーの記念写真が撮影できない。今まで配布されていた先発メンバーを書いたペーパーも発行されない。

　ホーム開幕戦となった７月２２日Ｊ１第６節ＦＣ東京戦では、先発メンバー撮影の代わりとソーシャルディスタンシングのスタンドの様子とともに撮って掲載した。

　今回も一応、先発メンバーを撮っておこうかというぐらいだった（上写真）。撮影位置はピッチをはさんで対角線となるくらい、遠い距離なので撮った時点では選手一人一人を認識して撮っていない。
　
　その後、試合が始まってビックリした。攻めてくるコンサドーレの中にＦＷジェイがいないのだ。仮にジェイでなくとも、新加入のドゥグラス・オリベイラもいないではないか。

　上写真／先発メンバーが表示された電光掲示板


　あわてて電光掲示板で先発メンバーを見た。二度びっくり、ＦＷの文字が無いのだ。コンサドーレが誕生し今年で２４年、朝日新聞の現役時代も含めてずっと撮ってきたが初めての経験だ。いや、あったのかもしれないが、少なくとも私の記憶にはない。

　しかし、北海道コンサドーレ札幌のペトロビッチ監督のこの采配は大当たりだった。３トップ気味に布陣した駒井が同点弾、荒野は逆転弾、チャナティップは荒野の逆転弾をアシストするなど大活躍。

　さらに先発させた大卒ルーキーＤＦ高嶺に代えて、途中出場させた同じ大卒ルーキー金子がリーグ戦初ゴールを決めるおまけまでついた。昨季王者に３−１の快勝、まさに本人がよく叫ぶ「ブラボー」ではなかったか。