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2か月ぶりに白い恋人サッカー場にコンサドの選手

20・03・18
 上写真/ホームグラウンドでの初練習を終え、円陣を造ってミーティングする札幌の選手、スタッフたち。写真はいずれも3月15日、札幌市・宮の沢白い恋人サッカー場、撮影・石井一弘

ミシャ監督が「だいじょうぶ」と言った

 2020年3月15日、札幌市の北海道コンサドーレ札幌・白い恋人サッカー場に2か月ぶりに選手監督スタッフが帰ってきた。ミハイロ・ペトロビッチ監督(62)は、真っ青な冬晴れの空を見上げ、「グーテンモルゲン」と、あいさつ、Handschlag(握手)と共に監督は「だいじょうぶ」と日本語で苦労の一端を見せてくれた。

 タイ―沖縄―熊本と点々「新型肺炎コロナウイルス」の蔓延に遭遇した。予定通りルヴァンカップのグループ第1戦、明治安田生命J1リーグ第1節は終わったが、ここでJリーグの「中断」が発表された。熊本滞在を決断、少しの休暇と、選手の被患、周囲の心配を背負いながら「大丈夫」という日本語を覚えたのだろう。

 午前10時から、練習が始まった。スタンドには、許された報道陣が赤いゼッケン、ビブスを着けて取材をする。マスクをした人がほとんど。スタンドは誰もいない。まだ、蔓延が収まらず、世界に広まる予見。選手、スタッフは約40人がピッチで体操から、3グループのボール回し。徐々にテンションを上げ、2グループに分けてダッシュと、ジョギングの繰り返し。約1時間の体つくりの後は、実戦さながらのボール回し。3対3対3の紺・白・黄のゼッケンで3人1組のゲーム形式攻防戦。これが2チーム出来、チームが目指す「ハイプレス」の、基本の「組み立て」と見た。

 けがで2試合出場していなかった深井一希の元気な姿が見えた。キャプテン宮澤裕樹が別メニューだった。GK陣は菅野孝憲、タイからのカウィン、阿波加俊太の3人が、キャッチングからロングフィードまでを練習した。ク・ソンユンはバセドー病、内定の中野小次郎(法政大在学中)も姿を見せなかった。

 約2時間の練習後、記者会見が設定された。ペトロビッチ監督が「選手たちは非常に楽しそうにトレーニングしてくれていた。選手たちには、健康で練習できることを幸せに思い、試合が再開した時には見ている人たちに喜びを与えられるようなプレーができるように頑張るように、呼びかけた」と語った。

 選手は、荒野拓馬と鈴木武蔵の2人が出席したが、荒野は「まずはコロナ(ウイルス)に対して個人個人が予防してサッカー界から、(感染者を)出さないで、サポーターに楽しみを持ってもらえるような時が早く来てもらいたい」というようなメッセージを語った。鈴木は「久々に帰ってきて、嬉しい。観客がいないのはちょっと寂しい」と言いながらも「ここでトレーニングを積んで、レベルアップをしたい」と、得点王を狙った?発言も聞かれた。

 記者会見の会場が、トレーニングルームの一室で、テレビカメラ4社分、スチールカメラ軍で、約10メートル四方の部屋。マスクをした記者がはみ出すほどで、「集団の危険」が叫ばれる中、場外で「また聞きする」記者もいたほどだった。


 上:上段写真/芝生の上を疾走するMF金子(右端)、中野(中央)、菅(奥)、DF濱(左手前)ら札幌の選手たち

 上:下段写真/右からFWジェイ、MFルーカス・フェルナンデス、新加入のFWドゥグラス・オリベイラ、左はMF檀崎


 上:左写真/タイから新加入したGKカウィン・タンマサッチャーナン、右は阿波加

 上:右写真/タイから新加入したGKカウィン・タンマサッチャーナン(中央)、開幕戦後、これまでの正GKク・ソンユンの病気が判明、その穴を埋めるのは、菅野(右)、なのか阿波加(中央奥)なのか? 赤池GK(左)にとっても頭の痛い問題だ


 上写真/新加入のドゥグラス・オリベイラ(左手前)、札幌での初練習で熱のこもったプレーを見せた。右へMFアンデルソン・ロペス、早坂、後方MF深井


 上写真/練習後、記者会見に臨むペトロビッチ監督


 上:左写真/会見するMF荒野       上:右写真/会見するMF鈴木


池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影