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「池淳の岡目八目」コンサドーレの秘策を探る 1 柏

20・02・19
Jリーグに懸ける二人の監督

 2020年・明治安田生命Jリーグの幕が開く。2月22日北海道コンサドーレ札幌は柏レイソルと対戦する。柏のホーム三協フロンテア柏スタジアムにコンサドーレは、熊本から乗り込む。午後3時のキックオフ。雪の札幌から大勢のサポーターが乗り込むだろう。

 互いにルヴァンカップのグループステージ初戦を勝ち星で飾り「本番」を迎える。さらに柏の4冠監督ネルシーニョ氏(69=ブラジル出身)は、日本のJリーグチームを指揮して17年、札幌のペトロビッチ監督(62=セルビア出身・オーストリア国籍)も15年目を迎えた。

 さて、ご両人の今季の抱負は、ペトロビッチ監督は「クラウン」を狙う。ネルシーニョ監督は「J2優勝からJ1制覇」の2011年の自身とチームが成し遂げた「永久の物語」の再現だろう。

 柏は今季、びっくりするような「選手導入」をした。移籍加入者即戦力12人のうち、ルヴァンカップ(2月16日=ガンバ大阪に1−0勝利)にスタメンでGKキム・スンギュ(韓国・蔚山現代FC)、三原雅俊(神戸)を使い、サブに北爪健吾(横浜FC)、戸嶋祥郎(新潟)、神谷優太(湘南)、呉屋大翔(G大阪)、マテウス・サヴィオ(ブラジル・フラメンゴ)が名を連ねた。

 この他の移籍加入者は高橋祐二(鳥栖)、大南拓磨(磐田)、三丸拡(鳥栖)ら。

 得点源は、FWオルンガ(ケニア=ルヴァン杯で得点)と6年目のクリスティアーノ。右でのボールキープが素晴らしい。札幌のWB菅大輝やDF福森晃斗らがいかに止めるかだろう。


 【札幌の秘策】ペトロビッチ監督(愛称ミシャ)が、今季の狙いとする「ハイプレス」は16日のルヴァンカップ戦では見られなかった。チャナティップや荒野拓馬が仕掛けていくが、ぎりぎりのプレスが「ファールの判定(荒野のイエローカード)」を受けるなど、まだまだ未熟と見られた。しかし2年間の「パス&シュートサッカー」が、おのずと身に付いていたようだ。「これがダメなら」あの手で行ったCK福森はジェイのヘディングで見事得点。2点目FK福森のガードは1人。「馬鹿にすんじゃないよ」。福森の左足が自然に右カーブの低空でゴールを割った。3点目は鈴木武蔵。「点は取る」の精神が見事。ミシャの「2年間の教えは身に付いていたよ」

 これで良いのだ。「ハイプレス」の縛りは「過去の教えに磨きをかけるためにあるのだよ」。
池田淳