７月１３日、北海道コンサドーレ札幌はアウエーの昭和電工ドーム大分で５位の大分トリニータと対戦した明治安田生命Ｊ１リーグ第１９節。前半、先制点を奪った札幌だったが、すぐにホーム大分に同点とされる。後半、札幌が攻勢を強めるも追加点を奪えず、ゴール前でのミスから大分に逆転弾を許し１−２で敗戦。札幌はアウエーで、手痛い逆転負けを喫した。

　ともに攻撃的な「３−４−２−１」システムで相まみえる一戦は、対面に選手が存在するミラーゲームとなる。

　試合は序盤、札幌が個々の能力を生かして優位に進め、チャンスを演出。ＦＷ鈴木を起点にＭＦチャナティップとアンデルソン・ロペスを配置した前線のトライアングルで相手ゴールに襲い掛かる。

　すると主導権を握っていた札幌が先制に成功する。前半２０分、大分陣内でボールを受けたＭＦチャナティップがドリブルで運び、ペナルティーエリア内左に位置するＭＦ白井にパス。ボールを持った白井は中央へカットインし右足を振り抜くと、カーブの掛かったボールが右ポストに当たり、跳ね返ったボールが大分ＧＫ高木に当たって、オウンゴールの形で１−０。

　しかし、喜んだのもつかの間、直後の前半２３分に同点とされる。大分が札幌の右サイドをスピードに乗って崩し、中央へセンタリング。後方からペナルティーエリア内にフリーで走りこんできたＦＷオナイウ阿道が、滞空時間の長いジャンプからヘディング弾を決められた。

　振り出しに戻った試合は、互いに勝ち越し点を狙い、攻守の入れ替えが激しい展開になっていく。大分がサイドからクロスを供給しゴールに迫れば、札幌は１トップ＋２シャドーが中央から強引に守備組織をこじ開けようとするなど、両チームの特徴が表れる中、１−１で試合を折り返す。

　後半に入っても、オープンな展開から両チームが相手ゴールに迫るも、決定打には至らず、一進一退の攻防で時間が進む。

　どちらに転ぶが分からない展開から追加点を奪ったのはホームの大分。後半３０分、札幌が自陣でパスをつないでいたところ、ＤＦキム・ミンテがゴール前で大分ＦＷ小塚にボールを奪われる。直後に小塚のうまいバックパスからペナルティーエリア正面のオナイウに渡り、右足の強烈なミドルシュートでこの日２点目。

　リードを許した札幌は、なんとか取り返そうと人数を掛けた攻撃を仕掛け、終盤に向かって何度かチャンスを作り出す。しかし、大分の体を張った堅守の前に跳ね返され続け１−２のままタイムアップ。敵地で痛恨の逆転負けを喫した。これで札幌は８勝４分け７敗、勝ち点２８のまま、順位を８位に下げた。

　次節札幌は７月２０日に札幌厚別公園競技場で１１位（勝ち点２３）の湘南ベルマーレと対戦する。