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「池淳の岡目八目」コンサドーレの秘策を探る 16 鳥栖

19・06・18
両チームにある「ブースト」との戦い

 「boost」は圧力。「プレッシャー」と同じだが、最近「ブースト監督」と言えば、最下位に転落したサガン鳥栖の監督・金明輝監督(38=兵庫県出身・韓国籍)が注目される。5月11日第11節ガンバ大阪戦で再デビュー、ガンバ(3−1)、サンフレッチェ広島(1−0)、鹿島アントラーズ(1−0)に3連勝、6月に入りセレッソ大阪(0−1)、浦和レッズ(1−2)に連敗、第16節で北海道コンサドーレ札幌戦を迎える。

 試合は6月22日午後2時から札幌市厚別公園競技場で行われる。金監督は2018年10月からマッシモ・フィッカデンティ監督解任後に引き継ぎ14位で残留、さらに今季はスペインのルイス・カレーラス監督が10試合を終えて退任した後を引き継いだ。まさに「修羅場の監督」とも言えるリーダーだ。日本生まれで朝鮮小中学校を終えた後、初芝橋本高卒。DFプレーヤーとしてジェフユナイテッド市原、ヴァンフォーレ甲府などでプレー2011年サガン鳥栖を最後に選手生活を終えた。鳥栖のU−15、同18の監督などを歴任している。鳥栖は12年J1昇格以来、一度もJ2降格はない。ベストは5位。


 【札幌の秘策】鳥栖の金崎夢生、フェルナンド・トーレスにまだ得点がない。トーレスを見くびった金監督が浦和戦で、最後に投入した。札幌には当然使ってくるだろう。

 ペトロビッチ監督は、FWジェイが復帰して3−4−3のオーソドックスな展開をする一方、得点力アップを造り出して挑んでいくだろう。右ウイングバックのMFルーカス・フェルナンデス−FWアンデルソン・ロペスのコンビ復活が原動力になるし、左側の鈴木武蔵とチャナティップのワンタッチパスも「何か」を生み出してほしい。

 先取点と、前半終了間際の止め。後半は、戦闘能力が落ちる鳥栖にダメ押しを突きつけ、3点以上で勝ちをモノにしてもらいたい。札幌は「得点ブースト」だゾ。
池田淳