３月３０日、豊田スタジアムで行われた、北海道コンサドーレ札幌対名古屋グランパスの明治安田生命Ｊ１リーグ第５節。札幌は前半のうちに３点を奪われ、試合の大勢を決められると、後半も名古屋が追加点。付け入る隙無く０−４のスコアで完敗を喫した。

　ここまで３勝１敗で上位に位置する名古屋に対し、札幌は２勝２敗と五分。先発は、ＧＫク・ソンユン、ＤＦに右から進藤、宮澤、福森。ＭＦは右にルーカス・フェルナンデス、ボランチに荒野と深井、左に菅。２シャドーにＭＦアンデルソン・ロペスとチャナティップ。そしてＦＷに代表戦から戻った鈴木を配置し、固まりつつある３−４−２−１のシステムで臨む。

　この日のコンディションは曇り時々雨、気温は１７度。１４時キックオフの豊田スタジアムには３１，０８３人ものサポーターが集結した。

　試合は、両チームポゼッションからの攻撃的なパスサッカーを志向していることもあり、中盤の主導権争いがゴールに直結していく。

　札幌のチャンスは前半１２分。左サイドでボールを受けたＤＦ福森が左足でアーリークロス。中央に走り込んだＡロペスが胸トラップから、ペナルティーエリア内で左足シュートを放つも名古屋ＧＫランゲラックに足でセーブされゴールならず。

　すると先手を取ったのはホームの名古屋。前半１７分、名古屋が自陣で奪ったボールをＦＷ長谷川アーリアジャスールにつなぎ、左サイドを駆け上がったＭＦ和泉にスルーパス。ペナルティーエリア手前で受けた和泉は巧みなステップで札幌ＤＦをはがし、縦へ抜けて左足シュート。これをＧＫクが横っ飛びではじくも、こぼれ球をＭＦガブリエル・シャビエルに流し込まれた。

　札幌は反撃の機会をうかがうが、逆に前半３１分、自陣右サイドを崩され、グラウンダーのクロスボールの対応を誤りオウンゴール。

　これで気落ちしたのか、流れるような名古屋の攻撃に翻弄される。前半３９分、札幌陣内に入った名古屋ＤＦ丸山がドリブルからＦＷジョーにパス。ここからジョー→長谷川→丸山→長谷川とワンタッチの連続で守備網を突破。最後はペナルティーエリアでフリーとなった長谷川が右足ワンタッチシュートで沈めて完成。

　守備の枚数はそろっていたようにも見えたが、守備陣の間の狭い門をこじ開ける動きと連動したパスに名古屋のサッカーが凝縮されていた。

　前半はアウエーの札幌が圧倒される展開となり、重い３点ビハインドで試合を折り返す。

　後半に入り札幌は、開始からＬフェルナンデスに代えてＭＦ白井を投入し活性化を図るも、流れは変わらず。後半５分には、ペナルティーエリアに進入したＧシャビエルが、混戦から連続したシュートを放ちこの日２点目。試合を決定付けた。

　その後札幌は、後半１６分にＭＦ金子、２８分にリーグ戦デビューのＦＷ岩崎を送り込み、１点をもぎ取ろうと前への圧力を高める。しかし、何度か相手ゴールに迫るが決めきれず。そのままなすすべなく０−４で敗れた。これで札幌は２勝３敗の勝ち点６で１３位となっている。

　次節札幌は、４月６日に札幌ドームで６位（勝ち点９）の大分トリニータと対戦する。ホームの声援をバックに連敗阻止といきたい。