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「池淳の岡目八目」コンサドーレの秘策を探る 29 横浜

18・10・01
横浜が50得点48失点で11位

 北海道コンサドーレ札幌は37得点39失点で4位。なんか変ではないか。札幌はJリーグで2連敗、天皇杯でも敗れ公式戦3連敗の後、ホームでサガン鳥栖に2−1で勝った。次の29節は横浜F・マリノス戦、アウエーで10月5日午後7時30分から対戦する。

 データノートを開くと、4月25日ホーム厚別での対戦は2−1で札幌が勝っている。これまでの対戦成績は札幌の0勝1分け11敗だったから、歴史的で貴重な1勝を挙げたわけだ。

 横浜は今年からオーストラリア出身のアンジェ・ポステコグルー監督(53)が就任した。初戦はセレッソ大阪に1−1で引き分けたものの、その後、2連敗と順位を落とした。

 現在は得点が50点とJ1リーグで最高点をマークしている。失点の方も48点は、名古屋グランパスと並んでワーストの2番目。ワースト1が50失点のV・ファーレン長崎。ここまで記録を引き出せたのだから、札幌が3位の時は12、13、14節で、横浜は何位だったか。12節が16位、13節が15位、14節が15位だった。いまだJ2を知らない横浜。もう一つは川崎フロンターレが首位に躍り出て、3位にはこれもJ2を知らない鹿島アントラーズが、這い上がってきた。


 【札幌の秘策】まだ地震の余波が続いている。札幌は黒星3つの後、サガン鳥栖に2−1で勝って、4位に付けた。ペトロビッチ監督の「大冒険が都倉に乗り移った」。先発にはジェイをトップに据えて、PKの大チャンスをジェイが外した。後半に満を持してジェイと交代した都倉賢が、90分で時計が止まり、1−1の同点で4分間のアディショナルタイム。都倉は自ら「奪い取ったPKを決めた」。

 この日のミシャ監督は、がらりと違っていた。キム・ミンテを外して宮澤裕樹キャプテンをセンターバックに。三好康児をトップ下に、さらにチャナティップがけがで出られず、右で三好とコンビを組んでいた駒井善成を左のチャナのところに。中盤を荒野拓馬と深井一希に。

 これでいいんだ。これで横浜とやらせてみたい。宮澤の守りからの攻撃の始まりは、素晴らしい「眼力と頭脳プレーだ」。自信を持って良い。荒野はノーフェイント、ノートラップパスを止めて欲しい。いつの間に「90分+を」やってのけた。横浜が得点を稼いでいる。ヴィエイラと仲川輝人、山中亮輔が得点源で、札幌ボランチの受け渡しがカギ。GKとDFの間に走り込まれるな。
池田淳