コンサドーレ札幌ピックアップ情報

一覧に戻る

「池淳の岡目八目」コンサドーレの秘策を探る 28 鳥栖

18・09・25
連敗の後ホームで一息に「期待」

 北海道コンサドーレ札幌は2連敗で7位に落ちた。とはいっても勝ち点3でベスト3の座もある。この「期待」の一戦は9月29日午後1時からホーム札幌ドームにサガン鳥栖を迎える。

 鳥栖はイタリアのマッシモ・フィッカデンティ監督(50)が引き受けて3年目。昨年は8位になったが、今年はFWで鳥栖の顔(得点王)・豊田陽平の去就で混乱した。FWの補強を中心にチーム作りを試みたが、鹿島アントラーズから移籍のFW金崎夢生、フェルナンド・トーレス(34=スペイン出身)の2トップも今のところ「爆発的得点」はない。現在15位に留まっているが、ここ4試合2勝2分けで上り調子だ。

 札幌から見ると12節アウエーで2−1の勝ちで3位に浮上して上位キープの足がかりを作った相手と言っても過言ではない。しかし鳥栖は2012年にJ1に昇格以来7シーズン5位から12位をキープしている。


 【札幌の秘策】平成30年北海道胆振東部地震後、初めてのホームは9月23日鹿島アントラーズと対戦0−2で敗れた。地震の余震が続く15日は川崎フロンターレに0−7の最悪のスコアで一蹴された。「復興の力に」を合言葉に挑んできたが、まだ「祈りは通じてない」。ペトロビッチ監督の白いワイシャツの袖に巻かれた黒の「喪章」が、くっきりとまぶたに残っている。

 2連敗の2試合とも「立ち上がりは札幌の攻撃が目立った」と、解説者、新聞評もコンサドーレの優位を認めている。しかし、その後のプレーは、ビデオで見れば、同じことばかりの繰り返し。相手選手・スタッフに見抜かれて、カットされてしまう。必死にパスを繰り返すが、同じパターンなら、相手の思うつぼだ。
 
 札幌は最初の15分間に先制点を取ろう。トップはジェイか都倉賢のどちらかで良い。トップ下は左がチャナティップ(鹿島戦の打撲、ねんざの影響は心配)。右が、三好康児。ウイングは左が菅大輝、右が駒井善成(ダメなら馬力のある荒野拓馬)。ボランチ2人。3バックは決まりもの。これで立ち上がり15分以内に1点を目指そう。

 次は45分+3分を狙おう。トップ要員が、なるべくファー(遠いサイド)から飛び込んで行こう。FKかCKで取れればもうけ物だ。

 後半は、相手布陣や守備隊形で、こちらの態勢を整えよう。この準備のため、練習中から「俯瞰で」相手の動きを「察知する」能力、さらにビデオで、相手のボール回しの基本隊形を勉強しよう。蛇足だが、鹿島戦で、チャナティップがDF西大伍やMF陣に「止められた」。見破られたのだ。
池田淳