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「池淳の岡目八目」コンサドーレの秘策を探る 27 鹿島

18・09・19
無様な負けの後は「美しく」

 北海道コンサドーレ札幌は2位川崎フロンターレに、見る影もなく最高失点の0−7で、対戦相手としても今季初の2連敗を食らった。9月6日未明、北海道胆振東部を襲った「これ以上のない震度7」を浴びせられた。「復興の励みに」を合言葉に挑んだ川崎戦だったが、復興どころではなく「地震の恐怖に」練習もままならない無様な結果に終わった。皆打ちひしがれた。見る影もない。

 9月23日午後7時から、第27節で、追い上げの鞭の入った7位鹿島アントラーズと対戦する。勝ち点で2差、負ければ当然逆転劇。

 鹿島の大岩剛監督のテンションは高い。注目のACLで18日、中国・天津権健をアウエーで破り初めての準決勝進出を決めた。今季、札幌との3月31日第5節での対戦では0−0で引き分けたが、エース金崎夢生が移籍した後は鈴木優麿らが見事に埋めている。


 【札幌の秘策】札幌は川崎戦の二の舞いをしてはならない。ノリノリの駒井善成をけがで欠き、ホープ三好康児はレンタルで出られず、右からの攻撃がマイナスになった。右ウイングに荒野拓馬を置いて、攻めたがちぐはぐ。都倉賢もトップの威容がない。そんなことで得点を重ねられ、本来は中心選手だった宮澤裕樹をジェイに代えたあたりからペトロビッチ監督のもくろみが狂ってきた。キム・ミンテが、後手後手に回り交代。これでは勝てるはずがない。

 札幌は大地震に負け、なにも残せなかったが、川崎で見せた被災地への募金活動に対戦相手を超えた「美しい感動をもらった」。この気持ちを忘れずに「0−7」の汚名を晴らしてほしい。今回の相手・鹿島には2012年J1リーグで0−7、1997年のJリーグカップ戦でも鹿島に0−7の最多失点試合をしている。もはや隠れ蓑もない。美しい気持ちいっぱいに、はつらつとしたゲームを見せてもらいたい。
池田淳