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札幌ドームの初の改修工事が完了

18・08・11
 サッカー・ワールドカップ(W杯)の2002年韓日大会の会場として2001年に建設された「札幌ドーム」が、初めての改修工事を終えて、8月5日J1リーグの北海道コンサドーレ札幌対柏レイソルの試合が行われた。

 2018年FIFA・W杯ロシア大会のJ1リーグ中止期間中の4月11日から約4か月の間に、天然芝の張替え、世界初のホヴァリングステージを補修した。芝を張って屋外と屋内を行ったり来たり、天然芝を太陽に当て、冬季は雪の覆いをして「安眠」、サポーターらの力で雪を跳ね除けて18年。生き生きとしたサッカー場再開にファン2千6百人余が詰めかけた。ストライプの色合いがドームの照明に映えて「緑が美しい」。試合前までにタテ、ヨコ2回づつ4回、22ミリから25ミリ刈りで極める。

 2001年6月2日に札幌市豊平区羊ヶ丘1に開業してから、天然芝を守り育てる大友忠志施設部施設管理課グリーンキーパーら。日々努力したたま物で、大きなトラブルも無く、運営が行われてきた。芝の種類は、ケンタッキーブルーグラスとペレニアルライグラスの混載で、衝撃や寒さにも強い。その芝を補植したり、ほかで育てた芝を入れるためにホヴァリングステージの重量が増す。設定は8,300t(トン)のところが9,200tに増えた。マキシマムは9,400t。8,600tまで下げて、完工した。

 サッカーの公式試合は、天然芝が主流で、ハイブリッド芝のピッチも考案されているが、まだ、日本では認められていないという。同じような天然芝を使う埼玉スタジアム2002は、天井を空けて日光を与える方式。同じ時期に完成しているが、天然芝は、植え替え、補植で管理できている。

 両方でホームを経験しているコンサドの小野伸二選手は、「ほとんど変わりはない。水分量や刈込の回数で、これからますます天然芝の良さを発揮してくれでしょう」と話してくれた。GKのク・ソンユン選手も「言われてみないと分からない」と喜んでいた。

 札幌ドームは、札幌市の運営で、コンサドーレのほかプロ野球の北海道日本ハムファイターズのフランチャイズ。人工芝グラウンドを使用しており、「天然と一大パーク」を求めて移転の計画が進められている。


 上写真/開館以来、初めて新しい芝生に張り替えられた札幌ドームのピッチで柏レイソルとの試合前の練習をする北海道コンサドーレ札幌の選手たち。8月5日、札幌ドーム、撮影・石井一弘

池田淳