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J1第19節(8月1日)、都倉の劇的アディショナル弾で長崎に競り勝つ

18・08・03
 8月1日、北海道コンサドーレ札幌はアウエーのトランスコスモススタジアム長崎で14位のV・ファーレン長崎と対戦。前半はスコアレスで進むも、後半に入り激しい点の取り合いとなる。札幌が先制点を奪えば長崎が追いつき、札幌が追加点で突き放しにかかるも終盤に長崎が再び同点に。このまま試合終了かと思われたアディショナルタイムに札幌FW都倉が決勝弾、真夏のシーソーゲームを制した。これで札幌は8勝6分け4敗、勝ち点を30に伸ばし、1試合少ないながらも順位は4位と好位置をキープしている。

 キックオフ時刻の19時になっても気温が30℃近くと厳しいコンディションの中で行われたこの一戦。両者ともにボールを保持しながら相手の隙を探るが、暑さもあり様子見の展開で進んだ。

 前半、少ないチャンスの中、先に決定機を迎えたのはホームの長崎。前半33分に長崎MF翁長が左サイドから中央にカットインして右足で放ったミドルシュートは、札幌GKク・ソンユンの伸ばした手をかすめゴールに向かったがクロスバーの上をこする。

 対する札幌は前半40分、右サイドを駆け上がったDF進藤がゴール前へセンタリングを送ると、これを中央で待っていたFWジェイが高い打点のヘディングでゴールに叩き込む。しかし、これは長崎DFヨルディバイスと競り合った際に相手を押さえつけるファールがあったとしてノーゴールの判定。

 前半はスコアレスで試合を折り返したが、後半に入ると一転、激しくゲームが動き始める。

 後半6分、高い位置でボールを受けたMF三好が長崎DFラインの裏を狙っていたジェイに浮き球のパスを送る。ペナルティーエリア手前でタイミングを見計らったジェイは左足でワンタッチボレーシュート放つと、ボールは糸を引くような弾道で長崎ゴールに突き刺さった。

 先制点を奪ったことで札幌が優位に立つかと思われたが、長崎も反撃に出る。後半27分、ショートコーナーからセンタリングを送り、ヨルディバイスが頭で折り返す。対応した札幌DFのクリアが小さくなり、長崎MF米田が拾うと素早い反転から右足で札幌ゴールに蹴り込んだ。
 
 追いつかれた札幌だったが、直後の30分に自慢の攻撃力を発揮する。三好がドリブルでバイタルエリアまで侵入し、ペナルティアリア内で待つMFチャナティップにボールを預ける。受けたチャナティップは細かいステップのフェイントで対峙するDFをかわしコンパクトに右足を振りぬく。ボールは長崎ゴール左隅に一直線で決まり札幌が再度リードを奪った。

 このまま逃げ切りたい札幌だったが、ホームで負けられない長崎が意地を見せる。後半43分、左サイドからボールをつなぐと、前線へ上がっていたDFのヨルディバイスが待つ中央へボールを入れる。これをヨルディバイスは巧みな右足ワンタッチコントロールでDFをかわし、すぐさま左足でシュート。ボールは札幌DFの股下を抜けてネットを揺らし同点。

 試合終盤に再び追いつかれた札幌だったが、最後まで諦めることはなく攻撃的な姿勢でゴールを目指した。すると、アディショナルタイム4分に歓喜が訪れる。

 MF駒井がペナルティアーク中央付近でボールを受けると思い切りのよいミドルシュート。強烈なこのシュートを長崎GK徳重がはじくと、こぼれ球に反応したDF石川が長崎DFともつれボールが中央の都倉に渡る。一瞬フリーとなっていた都倉は、落ち着いて左足インサイドで流し込む劇的な決勝ゴール。終了のホイッスルまで攻撃的なスタイルを貫ける今季の札幌の強さが凝縮された展開で、粘る長崎を3−2で振り切った。

 次節札幌は8月5日にホームの札幌ドームで15位の柏レイソル(勝ち点20)と対戦する。
編集部